リソースを組み合わせて構築した、クラスタシステム上で動作する業務の単位を、“クラスタアプリケーション”といいます。クラスタアプリケーションは、組合せによって、スタンバイ型またはスケーラブル型の運用形態を持ちます。Symfoware Serverではフェイルオーバ運用、ロードシェア運用ともにスタンバイ型のクラスタアプリケーションおよびスケーラブル型のクラスタアプリケーションを使用します。
注) フェイルオーバ運用のスタンバイ機能の場合は、スケーラブル型のクラスタアプリケーションは使用しません。
クラスタアプリケーションの登録と削除は、“userApplication Configuration Wizard”を利用して行うことができます。
参照
“userApplication Configuration Wizard”の詳細は、“PRIMECLUSTER導入運用手引書”を参照してください。
フェイルオーバ運用のクラスタアプリケーションの構成
フェイルオーバ運用のクラスタアプリケーションを構成する場合、スケーラブル型のクラスタアプリケーション内に、1つのスタンバイ型のクラスタアプリケーションを配置します。
(1)ノード1配下のrdbsys1:スタンバイ型のクラスタアプリケーションに登録する
(2)ノード2配下のrdbsys1:スタンバイ型のクラスタアプリケーションに登録する
(3)スタンバイ型のクラスタアプリケーション:スケーラブル型のクラスタアプリケーションに登録する
ロードシェア運用のクラスタアプリケーションの構成
ロードシェア運用には、CapitalシステムとSatelliteシステムがあり、Capitalシステムは、フェイルオーバ運用します。
Satelliteシステムは、ノードダウン時には、ノードを縮退し、運用を継続します。
ノードの縮退とは、ダウンしたノードが管理していた表やインデックスに対するアクセスを、生存している別ノードに引き継ぎ、運用を継続することをいいます。
ポイント
Capitalシステムは、RDBディクショナリを管理し、ロードシェアシステム全体で1つだけ存在します。Capitalシステムは、“管理システム”とも呼びます。
Satelliteシステムは、データベースを管理し、複数存在します。Satelliteシステムは、“一般システム”とも呼びます。
以下に、Symfoware Serverの配置構成の例を示します。
これに対応する、ロードシェア運用のクラスタアプリケーションを構成する場合、スケーラブル型のクラスタアプリケーション内に、複数のスタンバイ型のクラスタアプリケーションを配置します。
スタンバイ型のクラスタアプリケーション1に登録する
(1)ノード1配下のCAPITAL
(2)ノード2配下のCAPITAL
(3)ノード3配下のCAPITAL
スタンバイ型のクラスタアプリケーション2に登録する
(4)ノード1配下のrdbsys1
スタンバイ型のクラスタアプリケーション3に登録する
(5)ノード2配下のrdbsys2
スタンバイ型のクラスタアプリケーション4に登録する
(6)ノード3配下のrdbsys3
スケーラブル型のクラスタアプリケーションに登録する
(7)スタンバイ型のクラスタアプリケーション1
(8)スタンバイ型のクラスタアプリケーション2
(9)スタンバイ型のクラスタアプリケーション3
(10)スタンバイ型のクラスタアプリケーション4