ページの先頭行へ戻る
ServerView Resource Orchestrator Cloud Edition V3.1.0 設計ガイド
ServerView

9.4.8 ネットワーク機器をリソースとして管理する場合

ネットワーク機器をリソースとして管理するための事前準備について説明します。

9.4.8.1 ネットワーク構成情報(XML定義)の作成

インフラ管理者は、ネットワーク機器の管理者から入手したネットワーク機器の情報(管理IPアドレス、アカウント情報、結線情報など)を元に、ネットワーク機器をネットワークデバイスとして登録するためのネットワーク構成情報(XML定義)を作成します。


参考

登録する台数によって必要な定義が異なります。

  • 1台のネットワーク機器を個別に登録する場合

    Netdeviceタグが先頭になります。

  • 複数のネットワーク機器を一括して登録する場合

    Netconfigタグを先頭に、Netdevicesタグの配下に各ネットワーク機器単位にNetdeviceタグ配下を定義します。
    一括して登録する場合、Linksタグ配下に結線情報を定義することもできます。

参照

  • ネットワーク構成情報(XML定義)については、「リファレンスガイド (コマンド/XML編) CE」の「14.6 ネットワーク構成情報」を参照してください。

    本製品は、ネットワーク構成情報(XML定義)を簡単に作成するためのツールをServerView Resource Orchestrator Webサイトで公開しています。このツールを利用することで、ネットワーク構成情報(XML定義)を簡単に作成できます。

  • rcxadm netconfigコマンドについては、「リファレンスガイド (コマンド/XML編) CE」の「3.7 rcxadm netconfig」を参照してください。

  • 保守モードの解除については、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「22.1 保守モードの切替え」を参照してください。

  • ネットワークデバイスのモデル定義については、「リファレンスガイド (コマンド/XML編) CE」の「14.13 ネットワークデバイスのモデル定義」を参照してください。

9.4.8.2 ネットワーク機器設定ファイル管理機能を使用する場合

ネットワーク機器設定ファイル管理機能を使用するための事前準備について説明します。

ネットワーク機器設定ファイル管理機能の定義設定

ネットワーク機器設定ファイル管理機能を使用する場合、ネットワークデバイスの管理機能の定義ファイルで使用する機能や世代管理数などを設定する必要があります。

ネットワークデバイスの管理機能の定義方法は、「9.4.8.3 ネットワークデバイスの管理機能の定義ファイル」を参照してください。

外部FTPサーバの登録

FTPサーバ機能をサポートしていないネットワークデバイス(SR-X series以外のサポート機種)について、ネットワーク機器設定用ファイルの管理を行う場合、以下のために使用するFTPサーバが必要です。

rcxadm netconfig importコマンドを使用して外部FTPサーバを登録します。

rcxadm netconfigコマンドについては「リファレンスガイド (コマンド/XML編) CE」の「3.7 rcxadm netconfig」を参照してください。

ポイント

Nexus 5000 seriesのネットワーク機器設定ファイルのバックアップおよびリストアを実施するために外部FTPサーバを登録する場合、事前に外部FTPサーバに対して以下の設定を行ってください。

  1. チェンジルートの設定を行います。

  2. アカウントのルートディレクトリ("/")をホームディレクトリに変更してください。

ネットワークデバイスのログイン情報の設定

ネットワークデバイスとして登録または変更する場合、ネットワーク構成情報(XML定義)に必要なログイン情報を登録します。

注意

本機能を使用する場合の留意点を説明します。

  • "IPCOM EX series"を使用する場合

    • 認証情報を初期化せずにネットワーク機器設定用ファイルのリストアを行う場合

      事前にrcxadm netdevice cfexportコマンドでネットワーク機器環境ファイルをエクスポートで取り出し、手動にてIPCOM EXの設定を行ってください。
      手動での設定方法については、IPCOM EXのマニュアルを参照してください。

    • 本製品に登録済みのアカウント設定を追加、変更または削除した場合

      rcxadm netdevice cfbackupコマンドでネットワーク機器コンフィグファイルをバックアップしてください。
      バックアップを行わずにリストアを行った場合、アカウント情報の不一致などによってリストアに失敗することがあります。

    • 認証情報が自動更新される機能を使用している場合

      rcxadm netdevice cfrestoreコマンドでネットワーク機器環境ファイルのリストアを行うことで、認証情報がリストアした情報で初期化されることがあります。

      自動更新される機能には、以下のようなものがあります。

      • アカウントの認証タイプに"skey"を指定している場合

      • SSL-VPNクライアントまたはL2TP/IPsecクライアントからの認証を"ローカルデータベース運用"で行う場合

  • "BIG-IP Local Traffic Manager series"を使用する場合

    • ログイン情報に設定するユーザには、ログイン直後にtmshで動作するユーザの情報を指定してください。

    • 装置に対して以下のファイルを作成しないでください。

      • /var/local/ucs/environment.ucs

      • /var/local/scf/config.scf

  • "Nexus 5000 series"を使用する場合

    • "Nexus 5000 series"に対してリストアを実施する場合、以下の手順で実施してください。

      • Nexus 2000 seriesと接続していない場合

        (1) リストア対象のNexusにログインし、管理IPアドレスおよびSNMPコミュニティ名を確認します。
        (2) write eraseコマンドなどでstartup-configの内容をクリアします。
        (3) リストア対象のNexusを再起動します。
        (4) 再起動後、再度リストア対象のNexusにログインします。
        (5) 管理IPアドレスおよびSNMPコミュニティ名を、(1)で確認した内容で設定します。
        (6) リストア対象のNexusからログアウト後、リストアを実行します。

      • Nexus 2000 seriesと接続している場合

        (1) リストア対象のNexusにログインし、管理IPアドレスおよびSNMPコミュニティ名を確認します。
        (2) write eraseコマンドなどでstartup-configの内容をクリアします。
        (3) リストア対象のNexusを再起動します。
        (4) 再起動後、再度リストア対象のNexusにログインします。
        (5) FEXの設定を実施します。
        (6) 管理IPアドレスおよびSNMPコミュニティ名を、(1)で確認した内容で設定します。
        (7) リストア対象のNexusからログアウト後、リストアを実行します。

  • "Cisco ASA 5500 series"を使用する場合

    冗長構成時の片系障害の場合、復旧時にリストアコマンド(rcxadm netdevice cfrestore)の実行は不要です。
    "Cisco ASA 5500 series"の機能により、運用系と同じ設定が自動的に反映されます。
    詳細は"Cisco ASA 5500 series"のマニュアルを参照してください。

  • "Catalyst series"を使用する場合

    "Catalyst series"に対してリストアを実施する場合、リストア対象のネットワーク機器設定用ファイルをrcxadm netdevice cfexportコマンドでエクスポートし、ネットワークデバイスに直接ログインし、リストアを実施してください。
    ネットワークデバイスへのログインやリストア手順については、ネットワーク機器のマニュアルを参照してください。

    rcxadm netdevice cfrestoreコマンドを利用してリストアを実施した場合、コマンドが失敗することがあります。
    rcxadm netdevice cfrestoreコマンドが62786メッセージを出力して失敗し、メッセージのcodeに"08"が出力された場合、メッセージ集に記載されている対処を実施してください。

9.4.8.3 ネットワークデバイスの管理機能の定義ファイル

事前に以下の定義ファイルに値を設定することで、ネットワーク機器設定ファイル管理機能で利用される定義を変更できます。

定義ファイルの格納場所

【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data

【Linuxマネージャー】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data

定義ファイル名

unm_mon.rcxprop

定義ファイルの形式

定義ファイルは以下の形式で指定します。

パラメーター=指定値

パラメーター

ネットワーク機器設定ファイル管理について指定します。

パラメーター

説明および指定値

CONFIG_BACKUP

ネットワーク機器設定用ファイルのバックアップ機能の使用有無を指定します。

  • true

    ネットワーク機器設定用ファイルのバックアップ機能を使用します。

  • false

    ネットワーク機器設定用ファイルのバックアップ機能を使用しません。

省略時は、"true"が指定されます。

CONFIG_AUTO_MASTER

ネットワークデバイスのリソース登録時にマスターコンフィグファイルの採取有無を指定します。

  • true

    マスターコンフィグファイルを採取します。

  • false

    マスターコンフィグファイルを採取しません。

省略時は、"false"が指定されます。

CONFIG_AUTO_BACKUP

ネットワークデバイスへ自動設定が行われた場合にネットワーク機器コンフィグファイルのバックアップの実施有無を指定します。

  • true

    ネットワーク機器コンフィグファイルのバックアップを実施します。

  • false

    ネットワーク機器コンフィグファイルのバックアップを実施しません。

省略時は、"false"が指定されます。

CONFIG_RETRY_COUNT

ネットワーク機器設定用ファイルのバックアップ実施時のネットワークデバイスへの接続リトライ回数を0~10までの整数で指定します。

省略時は、"3"が指定されます。

CONFIG_TIMEOUT

ネットワーク機器設定用ファイルのバックアップ実施時のネットワークデバイスへの接続タイムアウト時間(秒)を10~60までの整数で指定します。

省略時は、"30"が指定されます。

CONFIG_NOTIFY_COMMAND

rcxadm netdevice cfbackupコマンドを実行したときに、実行結果として"バックアップした"または"前回と差分がなかったためにバックアップしなかった"を通知するメッセージの出力有無を指定します。

  • true

    メッセージを出力します。

  • false

    メッセージを出力しません。

省略時は、"false"が指定されます。

CONFIG_NOTIFY_AUTO

ネットワークデバイスへ自動設定が行われた場合にバックアップしたネットワーク機器コンフィグファイルの内容の変更有無を通知するメッセージの出力有無を指定します。

  • true

    メッセージを出力します。

  • false

    メッセージを出力しません。

省略時は、"false"が指定されます。

CONFIG_BACKUP=true
CONFIG_AUTO_MASTER=true
CONFIG_AUTO_BACKUP=true
CONFIG_RETRY_COUNT=3
CONFIG_TIMEOUT=30
CONFIG_NOTIFY_COMMAND=true
CONFIG_NOTIFY_AUTO=false