ここでは、本製品が提供する主な機能について説明します。
本製品では、主に以下の機能を提供します。
図2.1 本製品が提供する主な機能
リソースプールによるICT リソースの有効活用
リソースプールとは、物理サーバ、VMホスト、ストレージ、ネットワーク、イメージなど同じ種類のリソースをまとめたものです。
リソースプールに必要なリソースを登録し、要求に応じてリソースを割り当て、不要になったときには返却することで、リソースを有効活用できます。リソースプールは、運用要件(ハード種別、セキュリティ、資産管理単位など)に応じて複数作成できます。
L-Serverによる構築と運用の簡易化
L-Serverとは、サーバとサーバに接続されたストレージ、ネットワークの論理的な仕様(CPU数、メモリ容量、ディスク容量、NIC数など)を定義したものです。
L-Serverに定義した仕様に従って、リソースプールに格納されたリソースを自動的に割り当てることで、最適な構成のサーバを簡単にすばやく構築できます。
クラウドの利用者は、L-Serverに定義された仕様だけを意識し、割り当てられたリソースの実体を意識せずに運用できるため、管理コストが軽減され、物理サーバと仮想マシンの運用を統一できます。
L-Platformによる複数サーバの構築と運用の簡易化
L-Platformとは、たとえば複数階層システム(Web/AP/DB)のように複数のL-Serverをネットワークで接続したシステム(プラットフォーム)全体をまとめて管理するための論理的なリソースです。
L-Platformを用いることで、複数のサーバ、ストレージ、ネットワークの設定と運用を簡単な操作で行えます。
L-Platformのひな型(L-Platformテンプレート)を作成することで、L-Platformの作成を簡易化するとともに、仕様の標準化による運用の単純化を実現します。
セルフサービスポータルによる簡単操作と承認プロセス制御
クラウドの利用者は、セルフサービスポータル(RORコンソール)を利用して、L-Platformの申請、構成変更、運用を簡単に行えます。
申請、構成変更の際、上司への承認依頼から承認の可決までのプロセスをフローにより自動化できます。
テナントによるリソースの隔離
テナントは、組織や業務などに応じてクラウドの利用者を分類し、リソースの管理、運用を分割する単位です。テナントにより、L-Platformとリソースプール内のリソースを他のテナントの利用者から隔離できます。
特定のテナントだけが利用できるリソースプールをローカルプールと呼びます。
複数のテナント間で共通に利用できるリソースプールをグローバルプールと呼びます。
ダッシュボードによる稼働状況の管理
本製品のGUI(RORコンソール)のダッシュボード画面により、リソースプールの使用状況、L-Serverの性能情報や構成情報、リソースプールの需要予測やVMゲストの再配置シミュレーションを簡単に確認できます。
課金管理
テナントが使用したL-Platformに応じた利用料金を請求するための基盤を提供します。