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ServerView Resource Orchestrator Express/Virtual Edition V3.1.0 操作ガイド
ServerView

8.2 ポート番号の変更

ここでは、マネージャー本体と関連サービスで利用するポート番号の変更方法について説明します。

本製品では、以下のサービスが起動されている必要があります。サービスの起動にあたり、ほかのアプリケーションやほかのサービスが使用するポート番号と競合しないように、ポート番号を変更してください。

【Windowsマネージャー】

【Linuxマネージャー】

注) 管理サーバと異なるサブネットに属する管理対象サーバが存在する場合に必要です。
使用するポート番号が、ほかのアプリケーションまたはサービスと競合する可能性がある場合、ポート番号を変更してください。

また、Windowsでephemeralポート番号の範囲を変更している場合、ephemeralポートと使用するポートが競合する可能性があります。この場合も、ポート番号を変更し、ephemeralポートの範囲に含まれない値にしてください。

詳細は、「導入ガイド VE」の「2.1.1.4 使用ポートの確認」を参照してください。

ServerView Operations Managerのポート番号の変更方法については、ServerView Operations Managerのマニュアルを参照してください。SNMPとサーバ起動制御については、標準プロトコルであり、ハードウェア側で固定されているため、変更できません。

本製品が使用するポートについては、「設計ガイド VE」の「付録A ポート一覧」を参照してください。
OSのファイアーウォール設定が有効になっているシステムや、ネットワーク上にファイアーウォールを設置している環境では、変更したポートでの通信が問題なく行われるように、ファイアーウォールの設定を変更してください。


マネージャー本体

以下の手順で、マネージャー本体で利用する管理サーバのポート番号を変更します。

  1. マネージャーを停止します。

    「運用ガイド VE」の「2.1 マネージャーの起動と停止」を参照し、マネージャーを停止してください。

  2. ポート番号を変更します。

    変更するポート名と変更後のポート番号を指定してrcxadm mgrctl modifyコマンドを実行してください。

    【Windowsマネージャー】

    >"インストールフォルダー\SVROR\Manager\bin\rcxadm" mgrctl modify -port name=number <RETURN>

    【Linuxマネージャー】

    # /opt/FJSVrcvmr/bin/rcxadm mgrctl modify -port name=number <RETURN>

    マネージャーをクラスタで運用している場合、マネージャーの共有ディスクとIPアドレス以外のクラスタリソースはすべてオフラインにし、クラスタリソースをプライマリーノードとセカンダリノードに切り替えてから、クラスタリソースを保持するそれぞれのノード上でrcxadm mgrctl modifyコマンドを実行してください。

  3. マネージャーを再起動します。

    「運用ガイド VE」の「2.1 マネージャーの起動と停止」を参照し、マネージャーを起動してください。

注意

  • "rcxweb"のポート番号を変更した場合、以下のポート番号も同じ値に変更してください。

    • 管理クライアント

      Webブラウザに指定するURLのポート番号を"rcxweb"のポート番号に変更します。
      URLをWebブラウザの"お気に入り"などに保存している場合、それらのURLについてもポート番号を変更します。

    • HBA address rename設定サービス

      HBA address rename設定サービスを起動している場合、「9.2.2 管理サーバと通信するためのポート番号の変更」を参照し、管理サーバと通信するためのポート番号を"rcxweb"のポート番号に変更してください。

    【Windowsマネージャー】

    • マネージャーのRORコンソール起動用ショートカット

      1. 管理サーバ上で以下のフォルダーを開きます。

        インストールフォルダー\SVROR\Manager

      2. "ROR Console"アイコンを右クリックし、表示されたメニューで[プロパティ(R)]を選択します。

      3. [Web ドキュメント]タブの"URL(U)"の欄に表示される以下のURLのポート番号を変更してください。

        URL: https://localhost:23461/

      4. <OK>ボタンをクリックしてください。

  • "nfagent"のポート番号を変更した場合、管理対象サーバでもポート番号を変更してください。

    9.1.6 ポート番号の変更」を参照し、同じポート番号に変更してください。
    変更前にバックアップされたシステムイメージ、および採取されたクローニングイメージは使用できないため、削除してください。
    必要に応じて、再度、システムイメージのバックアップ、またはクローニングイメージの採取を行ってください。


関連サービス

以下の手順で、関連サービスで使用するポート番号を変更します。ただし、DHCP Server、および、dhcpdのポート番号は変更できません。

【Windowsマネージャー】

  1. ポート番号を変更します。

    1. レジストリ エディタを使用してレジストリーを開き、以下のサブキーを検索します。

      • 32ビットバージョンのWindowsの場合

        キー名: HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Fujitsu\SystemcastWizard\CLONE

      • 64ビットバージョンのWindowsの場合

        キー名: HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Wow6432Node\Fujitsu\SystemcastWizard\CLONE

    2. サブキーに含まれるレジストリーエントリーから、PortBaseを選択します。

    3. メニューから、[編集(E)]-[修正(M)]を選択します。

      [DWORD 値の編集]ダイアログが表示されます。

    4. 表記の[10 進(D)]を選択したあと、<OK>ボタンをクリックします。

      イメージファイルの採取と配付で使用するポート番号の先頭値を設定します。

      ただし、関連サービスで使用するポート番号は最大16個分必要なため、PortBaseからPortBase + 15までの連続したポート番号すべてが、ほかと競合しないよう注意してください。また、設定したポート番号の最大値であるPortBase + 15が、有効なポート番号の最大値65534を超えないように、PortBaseは65519以下の値にしてください。
      マネージャーをクラスタで運用している場合、プライマリーノードとセカンダリノードの両方を変更してください。

  2. ポート番号を変更したサーバを再起動します。

【Linuxマネージャー】

  1. ポート番号を変更します。

    /etc/opt/FJSVscw-common/scwconf.reg ファイルのセクション

    HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Fujitsu\SystemcastWizard\CLONEにあるPortBaseの値に、イメージファイルの作成と配付で使用するポート番号の先頭値を16進数で設定します。PortBase には、ephemeralポートとの競合を避けるため、net.ipv4.ip_local_port_rangeで指定した下限値よりも小さいポート番号、または上限値よりも大きいポート番号を指定します。

    ただし、イメージファイルの作成と配付で使用するポート番号は最大16個分必要なため、PortBaseからPortBase + 15までの連続したポート番号領域が、ephemeralポートやwell-knownポートと競合しないよう注意してください。

    これにより、net.ipv4.ip_local_port_rangeで指定した範囲外のポートを用いて、バックアップ・リストアが実行されます。

    また、設定したポート番号の最大値であるPortBase + 15が、有効なポート番号の最大値65534を超えないように、PortBaseは65519以下の値にしてください。
    マネージャーをクラスタで運用している場合、プライマリーノードとセカンダリノードの両方を変更してください。

  2. ポート番号を変更したサーバを再起動します。

参考

関連サービスは、バックアップ・リストアとクローニングを行う際に、管理対象サーバを管理サーバのモジュールでネットワークブートします。
ここで変更したポート番号は、この状態の通信で使われるため、管理サーバの設定だけを変更すれば、管理対象サーバの設定を変更する必要はありません。