レプリケーションシステムの設計について、以下の考え方および考慮点はSymfoware抽出レプリケーションの場合と同じです。“2.2.1 レプリケーションシステムの設計”を参照してください。
差分ログファイルの自動容量拡張について
ネットワークの一時エラー・無応答の考慮
業務の多重度
業務のスケジュール間隔
ジョブ結果待ち時間(jobtimeオペランド)
格納処理のジョブ結果待ち時間(jobtimeオペランド)とレプリケーション業務のスケジュール時間の関係
レプリケーションシステムの適用範囲
ここでは、以下について説明します。
必要資源の見積り
セキュアな環境での適用方法について
ログファイルの監視について
Oracle抽出レプリケーションにおけるデータ型について
レプリケーション資源の配置について
レプリケーションのチューニングについて
セットアップにあたり、以下の製品に対して、インストールに必要なディスク容量と動作に必要なメモリ容量について見積もる必要があります。
Oracle
Symfoware Server
Linkexpress
Linkexpress Replication option
参照
Oracleのインストールに必要なディスク容量および動作に必要なメモリ容量については、Oracleのソフトウェア説明書を参照してください。
Symfoware Serverのインストールに必要なディスク容量および動作に必要なメモリ容量については、Symfoware Serverのソフトウェア説明書を参照してください。
Linkexpressのインストールに必要なディスク容量および動作に必要なメモリ容量については、Linkexpressのソフトウェア説明書を参照してください。
Linkexpress Replication optionのインストールに必要なディスク容量および動作に必要なメモリ容量については、Linkexpress Replication optionのソフトウェア説明書を参照してください。
セキュアな環境でのレプリケーションシステムの構築方法、Symfoware抽出レプリケーションと同じです。“2.2.1.9 セキュアな環境での適用方法について”を参照してください。ただし、レプリケーション管理者用のユーザIDについては、“3.3.2 ユーザIDの準備”を参照してください。
レプリケーションの運用では、差分ログが出力できなくなることを避けるために、トランザクションログデータベースと、差分ログファイルを監視する必要があります。
監視方法、および異常発生時の対処方法については、“3.10.4 ログファイルの監視”を参照してください。
Oracle抽出レプリケーションの設計では、OracleとSymfoware/RDBの連携に対し、互いの異なるデータ型を意識する必要があります。
データ型に対する考え方について、“3.1.1.3 Oracleのサポート範囲”、“6.20.5 DATATYPEの指定値について”を参照してください。
Oracle抽出レプリケーションを行うにあたっては、まずLinkexpress Replication optionのファイルを適切なディスクに配置する必要があります。レプリケーション資源は、Linkexpressのインストール配下には配置しないでください。
Linkexpress Replication optionのファイルのうち、差分ログを蓄積するファイルには以下のものがあります。
トランザクションログデータベース
差分ログファイル
抽出データ格納ファイル
これらのファイルは、差分データが発生している間、またはレプリケーション業務が動作した時、頻繁に書き込みや読み込みを行っています。このため、以下に示す資源と同じディスクに配置することは避けてください。
利用者プログラムや他の製品などによるi/o負荷の高いディスク
i/o性能の低いディスク
OracleのREDOログファイルやデータベース・ファイルと同じディスク
Linkexpress Replication optionでは、トリガによってOracleから差分ログを取得しています。
従って、利用者プログラムの処理性能は、Oracleのトリガの性能に依存します。
以上から、Oracle抽出レプリケーションの場合、Oracleのトリガに対し性能チューニングを行ってください。チューニング方法の詳細は、Oracleのマニュアルを参照してください。
Linkexpress Replication optionによるOracle抽出レプリケーションを行う場合には、レプリケーション対象の表およびトランザクションログデータベースに対するOracleのチューニングを実施してください。チューニング方法は、一般的な利用者プログラム向けと同じです。詳細は、Oracleのマニュアルを参照してください。
ただし、以下については必ず実施するようにしてください。
DB_BLOCK_SIZE(初期化パラメタ):8Kbyteを推奨します。
DB_BUFFER_SIZE(初期化パラメタ):バッファヒット率がなるべく高くなるサイズを推奨します。
DISKのI/O分散:トランザクションログデータベース、REDOログファイル、ロールバックセグメントを配置するTABLESPACEは分散させることを推奨します。