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FUJITSULinkexpress Replication option 説明書

3.1.1 サポートする機能範囲

ここでは、Oracle抽出レプリケーションのサポートする機能範囲と注意事項について説明します。

3.1.1.1 レプリケーション可能な組合せ

Oracle抽出レプリケーションにおける複写元データベース、複写先データベースの組合せについては、ソフトウェア説明書を参照ください。

なお、複写先データベースに、Symfoware/RDB以外のデータベースを使用することはできません。

3.1.1.2 レプリケーション機能のサポート範囲

Oracle抽出レプリケーションは以下の機能をサポートしていません。他の機能範囲はSymfoware抽出レプリケーションと同じです。

3.1.1.3 Oracleのサポート範囲

Oracleのサポート機能範囲を説明します。

レプリケーション対象資源

ビュー、シノニムまたはデータベース・リンクをレプリケーション対象にすることはできません。

レプリケーション対象の表には、以下の制限があります。

列の合計長の制約

表に定義している列の合計長が32000バイト以下である表をレプリケーション対象にすることができます。列の合計長が32000バイトを超える表をレプリケーション対象にすると差分ログの取得開始コマンド(lxrpoenaコマンド)がエラーになる場合があります。

列の合計長とは、表に定義しているデータ型ごとの表示長の合計です。以下にデータ型ごとの表示長の算出方法を示します。表示長の詳細は“Oracleのマニュアル”を参照してください。

データ型

表示長(単位はバイト)

NUMBER(p,s) [p>=Q]

p+2

NUMBER(p)

p+2

NUMBER(p,-s)

p+s+2

NUMBER(p,s) [p<s]

s

NUMBER

38+2

CHAR(n)/VARCHAR2(n)

n(注)

NCHAR(n)/NVARCHAR2(n)

n

FLOAT(p)/FLOAT

23

DATE

19

p:精度を表します。
s:スケールを表します。
n:文字列および各国語文字列のバイト数を表します。
注)文字数を表します。

列数の制約

Linkexpress Replication optionは、差分複写を実現するためにトリガを使用しています。トリガ定義では、識別子の数やサイズに制限があり、識別子の数やサイズは、レプリケーション対象の表に定義している列数およびデータ型に依存します。

そのために、以下の条件を満足する表をレプリケーション対象にすることができます。以下の条件を満足しない表をレプリケーション対象にすると差分ログの取得開始コマンド(lxrpoenaコマンド)がエラーになる場合があります。

対象表に必要な領域長の合計 < 950

対象表に必要な領域長の合計:
列1に必要な領域長 + 列2に必要な領域長 + … 列Nに必要な領域長

列1,2…Nに必要な領域長:レプリケーション対象の表に定義しているすべての列について、列のデータ型ごとに必要な領域長(データ型ごとに必要なトリガの領域長)

データ型ごとに必要なトリガの領域長を以下に示します。

例えば、CHAR型だけで構成された表では、791個以下の列数(950/1.20)で構成された表をレプリケーション対象にすることができます。(950/1.20=791)

注意

  • 条件を満足しない場合でもレプリケーション対象にできる場合があります。その場合には“差分ログの取得開始コマンド”が正常終了するかどうかにより判断することができます。

  • 列数の制約は全複写だけで運用する場合は関係ありません。

レプリケーション対象動作

以下の方法によるデータベースの更新は一括差分複写のサポート対象外です。以下の方法でデータベースを更新すると、複写元データベースと複写先データベース間の整合性が保てなくなりますので、一括差分複写業務の運用中は実行しないようにしてください。誤って実行してしまった場合には、複写元データベースと複写先データベースの同期をとるために、全複写業務を実行する必要があります。

列のデータ型

Linkexpress Replication optionでは、未サポートのOracleデータ型があります。未サポートのデータ型が定義されている表をレプリケーション対象にすることはできません。また、サポートしているデータ型にも扱えるデータに条件があります。以下に示します。

データ型

サポート可否

条件

CHAR型

  

VARCHAR2型

  

VARCHAR型

  

NCHAR型

文字数は、1000まで。

NVARCHAR2型

文字数は、2000まで。

LONG型

×

  

NUMBER型

位取りの絶対値が精度の値より大きく、かつ、マイナスの値の場合はサポートしていません。

DATE型

‘YYYY-MM-DD HH24:MI:SS’型だけをサポートしています。

LOB型
(BLOB,CLOB,
NCLOB,BFILE)

×

  

RAW型

×

  

LONG RAW型

×

  

ROWID型

×

  

MLSLABEL型

×

  

FLOAT型

精度が53以上の場合はサポートしていません。

ユーザ定義型

×

  

TIMESTAMP型

×

TIMESTAMP WITH TIME ZONE型

×

TIMESTAMP WITH LOCAL ZONE型

×

INTERVAL YEAR TO MONTH型

×

INTERVAL DAY TO SECOND型

×

Arrive型

×

XML Type型

×

ネイティブXMLデータ型
SYS.UriType
SYS.UriFactoryType
SYS.AnyType
SYS.AnyData
SYS.AnyDataSet
ORDSYS.ORDImage - メディア型
ORDSYS.ORDVideo - メディア型
ORDSYS.ORDAudio - メディア型

×

その他データ型

×

取り扱うデータは、OSの文字コードの範囲としてください。

SQL文の制限

以下のUPDATE文によるデータベースの更新は、一括差分複写のサポート対象外です。以下のUPDATE文でデータベースを更新すると、複写元データベースと複写先データベース間の整合性が保てなくなりますので、レプリケーション対象表に対して使用しないでください。
誤って実行してしまった場合には、複写元データベースと複写先データベースの同期をとるために、全複写業務を実行する必要があります。

SQL文

代替方法

1つのUPDATE文による複写先データベースのPRIMARY KEYに対応した複写元データベースの一意性制約列(複数行)の集合(バルク)更新

適切な順序で1行ずつ更新してください。

運用上の制限

以下の運用は使用できません。

キャラクタ・セット

データベース・キャラクタ・セットおよび各国文字キャラクタ・セットはオペレーティング・システムのコード系と同じにする必要があります。さらにNLS環境およびキャラクタ・セットは以下が使用可能です。

3.1.1.4 Oracle抽出レプリケーションの注意事項

ここでは、特に注意が必要な事項について説明します。他の細かな注意事項については、本章および“第6章 コマンドリファレンス”に記述しています。