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Interstage Big DataComplex Event Processing ServerV1.0.0 ユーザーズガイド
Interstage

4.3.1 インストール前の作業

本製品をインストールする前に必要な作業について説明します。

4.3.1.1 /etc/hostsの設定

CEPサーバのホスト名(*1)でネットワークの名前解決が可能なように、/etc/hosts にCEPサーバのホスト名を登録します。

「127.0.0.1」(CEPサーバのループバックアドレス)にCEPサーバのホスト名を登録する場合は、以下の点を確認してください。

(*1) /etc/sysconfig/network ファイルの HOSTNAME パラメーターの設定値になります。

/etc/hostsの設定例

127.0.0.1にCEPサーバのホスト名 cepsv1 を設定する例です。この例では、CEPサーバの外部からアクセスする時のIPアドレスを10.10.10.10としています。

10.10.10.10  cepsv1
127.0.0.1    cepsv1    localhost.localdomain  localhost

4.3.1.2 使用するポート番号の確認

本製品が使用するポート番号が使用可能か確認します。本製品で使用するポート番号は以下の通りです。該当のポートが使用できるようにファイアーウォールやOSの設定を行ってください。

ポート番号

説明

80

入力アダプター(SOAPアダプター、HTTPアダプター)が、入力イベントの受信に使用するポート番号です。

81

本製品の内部で使用するポート番号です。
CEPサーバ外からのアクセスは不要です。

102

389

636

2000

2465

3279

4433

5432

6666

8002

8009

8080

8686

8909

8919

9700

10550

10555

12000

12001

12200

12210

12220

12230

13000

23600

23601

23602

23700-23710

28080

28090-28100

28686-28696

任意のポート

入力アダプターのSocketアダプターが、入力イベントの受信に使用するポート番号です。

5001から32767までの範囲で未使用のポート番号を、1つのCEPエンジンあたり1つ、CEPサーバ全体で最大5つ設定して使用します。

使用するポート番号の設定は、インストール後のCEPエンジンのセットアップで行います。

なお、初期セットアップ時に作成されるCEPエンジンには9600番ポートが設定されています。

4.3.1.3 ディスクの空き容量の確認

ディスクに十分な空き容量があることを確認します。必要なディスク容量の詳細については、「4.2.3 インストール時に必要な資源」を参照してください。

空きディスクが不足している場合は、該当するファイルシステムのサイズを拡張してください。

4.3.1.4 エンジン実行ユーザーおよびグループの作成

CEPエンジンを実行する特定のユーザーおよびグループを作成します。ここで作成したユーザー、グループの権限で、CEPエンジンの各プロセスを実行します。

ユーザー名「isbdcep」、グループ名「isbdcep」で作成する場合の操作例

$ su -<ENTER>
# /usr/sbin/groupadd isbdcep<ENTER>
# /usr/sbin/useradd -g isbdcep isbdcep
<ENTER>

注意

  • ユーザーの作成方法は、システムの管理方針により異なります。必ずマシン管理者に確認してください。

  • ユーザー名およびグループ名の長さは、8文字以内にしてください。

4.3.1.5 システムパラメーターの確認

本製品を運用する際にはシステムパラメーターのチューニングが事前に必要です。

/etc/sysctl.confを編集して、パラメーターの"種別"により、対象のシステムパラメーターの値を適切な値に変更してください。

現在のシステムパラメーターは "/sbin/sysctl -a"で確認できます。

変更後は "/sbin/sysctl -p /etc/sysctl.conf" を実行するか、OSを再起動してください。

変更方法の詳細については、OSのドキュメントを参照してください。

以下は設定対象のシステムパラメーターです。

共有メモリ

パラメーター

説明

設定値

種別

kernel.shmmax

共用メモリの最大サイズ

57413492

最大

kernel.shmmni

共用メモリセグメントの最大数

41

加算

セマフォ

セマフォの設定値は、各パラメーター値を以下の形式で指定します。

kernel.sem = SEMMSL値 SEMMNS値 SEMOPM値 SEMMNI値

パラメーター

説明

設定値

種別

SEMMSL値

セマフォ識別子あたりの最大セマフォ数

512

最大

SEMMNS値

システム全体のセマフォ数

5763

加算

SEMOPM値

セマフォコールあたりの最大演算子数

50

最大

SEMMNI値

システム全体のセマフォ演算子数

1143

加算

メッセージキュー

パラメーター

説明

設定値

種別

kernel.msgmax

メッセージの最大サイズ

16384

最大

kernel.msgmnb

メッセージキュー上のメッセージの最大バイト数

32768

最大

kernel.msgmni

メッセージキューIDの最大数

526

加算

4.3.1.6 リソース制限値の確認

本製品を運用する際にはリソース制限値としてエンジン実行ユーザーが実行できるプロセス(スレッド)数のチューニングが事前に必要です。

/etc/security/limits.confを編集して、エンジン実行ユーザーが実行できるプロセス(スレッド)数を適切な値に変更してください。

本製品では、エンジン実行ユーザーが実行できるプロセス(スレッド)数に「2048」以上の値を設定する必要があります。すでに設定されている値(初期値または以前の設定値)に「2048」の値を加算してください。

エンジン実行ユーザーが実行できるプロセス(スレッド)数の値は以下のコマンドで確認できます。スーパーユーザーで実行してください。

# /bin/su -c 'ulimit -u' エンジン実行ユーザー名 <ENTER>

変更後はOS再起動してください。変更方法の詳細については、OSのドキュメントを参照してください。

/etc/security/limits.confの設定例

エンジン実行ユーザー「isbdcep」で実行できるプロセス(スレッド)数を設定する例です。この例では、デフォルト値「1024」に「2048」を加算した値を設定しています。

isbdcep          soft    nproc           3072