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Systemwalker Runbook Automation リファレンスガイド
Systemwalker

3.10.3 サーバの正常稼働確認

機能説明

サーバが正常に稼働しているか確認します。

具体的には以下の確認を行います。

-  指定したサービスが起動しているか確認します。

-  指定したポートに対してTCPによる接続が可能であるか確認します。

管理サーバがWindows(R)の場合、portオプションに値を設定すると以下のようになります。

オプション

基本オプション

(1) hostname

運用操作部品を実行する対象のホスト名またはIPアドレスです。

管理サーバで運用操作部品を実行する場合、以下を指定します。

  • IPv4の場合: 'localhost'または'127.0.0.1'

  • IPv6の場合: 'localhost'または'::1'

ただし、管理サーバがSELinuxかつ、管理サーバで運用操作部品を実行する場合、管理サーバのホスト名またはIPアドレスを指定します。

ホスト名またはIPアドレスを省略した場合、引数エラーとなります。

ホスト名またはIPアドレスの文字数の上限は、1024文字です。それより大きい場合、引数エラーとなります。

(2) service

起動状況を確認するサービス名です。Windowsのサービス名を指定します。

起動状況を確認するホストがLinux、Solarisの場合、サービス名を指定しても無効になります。

サービス名を省略した場合、指定したホスト名またはIPアドレスを元に構成管理データベース(CMDB)を検索し、取得したサービス名の値をSystemwalker Runbook Automationが自動的に設定します。

サービス名は複数指定できます。

サービス名の個数の上限は、100個です。それより大きい場合、引数エラーとなります。

指定は、CSV形式です。複数指定の例は、“3.18 入力パラメーターを複数指定する場合の注意事項”を参照してください。

起動状況を確認するサービス名は、以下のように指定します。

(例) Dhcp

(例) Dhcp,EventLog

(3) port

接続可能か確認するポート番号またはサービス名です。

サービス名を指定した場合、管理サーバの/etc/servicesに登録されているポート番号を確認します。

ポート番号またはサービス名を省略した場合、指定したホスト名またはIPアドレスを元に構成管理データベース(CMDB)を検索し、取得したポート番号またはサービス名の値をSystemwalker Runbook Automationが自動的に設定します。

ポート番号またはサービス名を複数指定できます。ポート番号とサービス名を混在して指定可能です。

ポートの個数の上限は、100個です。それより大きい場合、引数エラーとなります。

指定は、CSV形式です。複数指定の例は、“3.18 入力パラメーターを複数指定する場合の注意事項”を参照してください。

接続可能か確認するポート番号またはサービス名は、以下のように指定します。

(例)SSHによる接続が可能か確認する場合:“ssh”

(例)22番ポートと25番ポートによる接続が可能か確認する場合:22,25

拡張オプション

(1) ostype

運用操作部品を実行するホストのOS種別です。

Windows、Linux、Solarisを指定します。なお、大文字/小文字は区別しません。

OS種別の入力を省略した場合、指定したホスト名またはIPアドレスを元に構成管理データベース(CMDB)を検索し、取得したOS種別の値をSystemwalker Runbook Automationが自動的に設定します。

OS種別の文字列の上限は、1024文字です。それより大きい場合、引数エラーとなります。

(2) username

運用操作部品を実行するホストへSSHを利用して接続するユーザー名です。

接続ユーザー名および接続に必要なパスワードの入力を省略した場合、指定したホスト名またはIPアドレスを元に構成管理データベース(CMDB)を検索し、取得した接続ユーザー名の値をSystemwalker Runbook Automationが自動的に設定します。

ファイル転送基盤を利用して接続する場合は、接続ユーザー名は以下のようになり変更できません。このため、ユーザー名を指定しても無効になります。

  • 業務サーバがWindowsの場合: Administrator

  • 業務サーバがLinux、Solarisの場合: root

接続ユーザー名の文字列の上限は、1024文字です。それより大きい場合、引数エラーとなります。

(3) password

運用操作部品を実行するホストへSSHを利用して接続するユーザーのパスワードです。

接続ユーザー名および接続に必要なパスワードの入力を省略した場合、指定したホスト名またはIPアドレスを元に構成管理データベース(CMDB)を検索し、取得した接続パスワードの値をSystemwalker Runbook Automationが自動的に設定します。

ファイル転送基盤を利用して接続する場合は、パスワードを指定しても無効になります。

接続に必要なパスワードの文字列の上限は、1024文字です。それより大きい場合、引数エラーとなります。

(4) timeout

運用操作部品の実行の完了待ち合わせ時間(秒)です。

300~86,400(1日)の範囲で指定が可能です。

(例) 完了待ち合わせを10分間行う場合:600

指定した時間を経過しても運用操作部品の実行が完了しない場合は、運用操作部品の処理を復帰値:201で中断します。

(5) retry

運用操作部品の実行の起動リトライ回数です。

運用操作部品が復帰値:161で終了した場合に、起動リトライを行う回数を指定します。0~5の範囲で指定が可能です。

起動リトライにより再実行した結果、運用操作部品が161以外の復帰値で終了した場合は、指定した起動リトライ回数に達していなくても運用操作部品の実行は終了します。運用操作部品の復帰値は最後に実行した値になります。

(例) 起動リトライを2回行う場合:2

(6) retry_interval

運用操作部品のリトライ間隔(秒)です。

運用操作部品が復帰値:161で終了した場合に、起動リトライを行うまでの間隔を指定します。1~14400の範囲で指定が可能です。

(例) 300秒間隔でリトライを行う場合:300


timeout、retry、およびretry_intervalについて、指定を省略した場合や、範囲外の値を入力した場合は、運用操作部品実行定義ファイルで指定した値が有効になります。詳細は、“2.5 運用操作部品実行定義ファイル”を参照してください。

復帰値

アイコン

シンボル名
矢印名

復帰値

意味

正常稼働

0

サーバは正常に稼働しています。

異常稼働

161

サービスが停止しています。または、ポートの接続確認に失敗しました。リトライ回数を指定した場合、リトライします。

失敗

179

サービスが見つかりませんでした。

187

運用操作部品による操作を実施する際、業務サーバにネットワーク接続(SSH)時の認証に失敗しました。

または、運用操作部品による操作を実施する際に、業務サーバとの通信処理(ファイル転送基盤)で異常が発生しました。実行結果にファイル転送基盤のエラーコードを出力します。エラーコードについては、“3.22 ファイル転送基盤の詳細コード”を参照してください。

188

RBAエージェントが導入されていない業務サーバに対して運用操作部品による操作を実施中に、業務サーバとのネットワーク通信(SSH)が切断されました。

189

運用操作部品による操作を実施する際、業務サーバにネットワーク接続(SSH)できませんでした。

または、運用操作部品による操作を実施する際に、業務サーバとの通信処理(ファイル転送基盤)で異常が発生しました。実行結果にファイル転送基盤のエラーコードを出力します。エラーコードについては、“3.22 ファイル転送基盤の詳細コード”を参照してください。

196

管理サーバがWindows(R)の場合に、使用できないオプションが指定されました。

197

オプションの内容に誤りがありました。

200

サービスの起動確認に失敗しました。

201

運用操作部品の実行がタイムアウトしました。

202

運用操作部品が実行されませんでした。

203

運用操作部品の実行が失敗しました。管理サーバの環境に問題があります。

205

運用操作部品が実行されませんでした。運用操作部品の入力情報の指定に問題があります。

206

運用操作部品を正常に実行できませんでした。運用操作部品の出力情報の指定に問題があります。

207

運用操作部品が実行されませんでした。運用操作部品が管理サーバに登録されていない可能性があります。

208

運用操作部品の実行途中に自動運用プロセスのリカバリが行われたため、自動運用プロセスを中止状態にしました。

出力情報

変数

意味

message

すべてのサービスの起動確認およびポートの接続確認に成功した場合、以下のメッセージを設定します。

The operation component was successful.

一部、または、すべての確認に失敗した場合、失敗したサービスおよびポートの情報をserver_check_resultと同じ形式で出力します。

サーバの正常稼働の確認に失敗した場合、エラー内容を文字列として設定します。

server_check_result

指定したサービスおよびポートに対して実行した結果を設定します。

service_stop_list

サービスの状態が"Stop"のサービス一覧をCSV形式で設定します。

port_disconnect_list

接続できないポート番号の一覧をCSV形式で設定します。

returnCode

復帰値を設定します。

server_check_resultの出力形式は以下です。


[service],[復帰値], [出力情報],[メッセージ]

[port],[復帰値], [出力情報],[メッセージ]


[出力情報]には、何も出力しません。

[メッセージ]には以下を出力します。

[service]の場合

[port]の場合

<例>

serviceオプションに"service1, service2, service3"を指定し、portオプションに"22,25"を指定した場合

"service",Return_code,"Output","Message"
"service1",0,"","Run"
"service2",0,"","Run"
"service3",161,"","Stop"

"port","Return_code","Output","Message"
"22",0,"","Success"
"25",161,"","Connection refused."


上記の例の場合、messageには以下が出力されます。

<例>

"service",Return_code,"Output","Message"
"service3",161,"","Stop"

"port","Return_code","Output","Message"
"25",161,"","Connection refused."

注意事項