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Interstage Business Application ServerV11.0.0 解説書
Interstage

4.4.11 代行ルート制御機能

代行ルート制御機能は、送信先のキューへのメッセージ送信処理で異常が発生時、代行先として指定されたキューへ自動的にメッセージ送信を行います。これにより、従来、利用者がシェルやコンソールメッセージをもとにコマンド操作などで行っていた異常操作に関する運用負荷を軽減します。また、代行ルート制御で業務処理が停止することなくメッセージ処理が行われることで、後続メッセージでキューが満杯になることはなく、フロントのアプリケーションまで影響が波及することを防止できます。

以下に、代行ルートが設定されていない場合と設定されている場合での、異常発生時の影響範囲の違いを示します。

注意

  • Javaの業務処理実行アプリケーションの場合、代行ルートのキューも閉塞や満杯となり送信ができなくなった場合、代行ルート制御機能は、代行ルートのキューまたは通常ルートのキューのどちらかが利用可能となるまで待ち続け、どちらかのキューが利用可能となった契機で自動的に業務が再開されます。

  • COBOLの業務処理実行アプリケーションの場合、代行ルートのキューも閉塞や満杯となり送信ができなくなった場合、異常処理に定義した対処が実行されます。

  • 通常ルートへのメッセージ送信が成功し、その後、通常ルートの業務処理実行アプリケーションでの異常またはフローのタイムアウトにより、ルーティング処理を継続できない場合は、フロー定義ツールの異常処理定義で指定された後処理が実施され、エラーメッセージ退避キューへの退避などが行われます。apfwrecovmsgコマンドまたはapfwrecovfileコマンドで、メッセージをリカバリする場合には、再び通常ルートからルーティング処理が行われ、フロー定義ツールで代行ルートが定義されていても、代行ルートにメッセージが遷移することはありません。
    代行ルートへのメッセージ送信が成功し、その後、代行ルートの業務処理実行アプリケーションでの異常またはフローのタイムアウトにより、ルーティング処理を継続できない場合のリカバリについても、通常ルートの場合と同様に再び代行ルートからルーティング処理が行われます。
    apfwrecovmsgコマンドまたはapfwrecovfileコマンドの詳細については、“Interstage Business Application Server リファレンス”を参照してください。