shundrecoverコマンドによるリカバリ終了宣言時に、以下のメッセージが出力されリカバリがエラーとなることがある。
[出力メッセージ]
shn30331u : The backup data are not restored in director data folder, or director data file is invalid. [shund1] |
ディレクタデータファイルのバックアップデータがリストアされていない、または、ディレクタデータファイルが無効な状態です。
以下の3つの原因が考えられます。
shundrecoverコマンドのbオプションによるリカバリ開始宣言とeオプションによるリカバリ終了宣言の間に、バックアップデータがリストアされていません。
以下のように、リカバリ手順において、バックアップデータをリストアする契機が誤っている場合、本エラーメッセージが出力されます。
図2.1 誤ったバックアップデータのリストア例

shundrecoverコマンドのeオプションによるリカバリ終了宣言がエラーとなった後にバックアップデータをリストアせずに、再度、eオプションによるリカバリ終了宣言が実行されています。
shundrecoverコマンドのeオプションによるリカバリ終了宣言では、ディレクタデータファイルに対して書き込みを行います。
リカバリ処理中にエラーとなった場合には、ディレクタデータファイルがリカバリ処理途中状態となってしまうため、再度、バックアップデータのリストアから実行する必要があります。
リストアしたバックアップデータは、shundbackupコマンドで採取した、バックアップデータではありません。
shundrecoverコマンドでリカバリを行うことができるのは、shundbackupコマンドのbオプションによるバックアップ開始宣言とeオプションによるバックアップ終了宣言の区間で採取されたバックアップデータのみです。
それ以外の方法で採取されたバックアップデータを使ってリカバリを行おうとすると本エラーメッセージが出力され、リカバリがエラーとなります。
以下の手順でリカバリを行ってください。
shundstateコマンドで表示されるdirectorの稼働状況が“ACTIVE”の場合、リカバリ開始宣言を行います。
(directorの稼働状況が“RECOVER”の場合は、不要です。)
shundrecover -s shund1 -b |
再度、ディレクタデータファイルのバックアップデータをリストアします。
shundbackupコマンドの-bと-eの間(バックアップ区間)で採取された正しいバックアップデータをリストアしてください。
shundrecoverコマンドでリカバリ終了宣言を実行します。
以下は、最新状態までのリカバリを例としています。
shundrecover -s shund1 -e |
shundstateコマンドで表示されるdirectorの稼働状況が“ACTIVE”であることを確認します。
shundstate -s shund1 |
shundbackupコマンドでディレクタデータファイルをバックアップします。
運用を再開します。