Webサービスの概要については、"5.1.1 Webサービスとは"を参照してください。
Java EE 6には新たにJAX-RS1.1が含まれます。
JAX-RS1.1を利用することで、Representational State Transfer(REST) 型のWebアプリケーションを簡単に開発できます。
JAX-RS1.1ではアノテーションを利用することで、Javaリソースのパスを指定したり、JavaメソッドをHTTPリクエストメソッドにバインドすることが簡単にできます。
アノテーション
アノテーションを利用し、REST型のWebアプリケーションとして動作するクラスを定義することができます。
代表的なアノテーションを以下に挙げます。
@Path
ルートリソースやサブリソースのJavaメソッドのパスを記述するために使われます。
@GET
HTTPリクエストメソッド"GET"を指定するアノテーションです。ルートリソースまたはサブリソースのJavaメソッドをHTTPリクエストメソッド"GET"にバインドできます。
@POST
HTTPリクエストメソッド"POST"を指定するアノテーションです。ルートリソースまたはサブリソースのJavaメソッドをHTTPリクエストメソッド"POST"にバインドできます。
@Produces
ルートリソースやサブリソースのJavaメソッドが生成し、クライアントに返却することができるMIMEメディアタイプを示します。
@Consumes
ルートリソースやサブリソースのJavaメソッドが、クライアントから受け入れることができるMIMEメディアタイプを示します。
アノテーションを利用したREST型Webアプリケーションの作成例
@Path(value=""/root"") public class RootResource { @GET public String getName() { return ""name""; } } |
ポイント
JAX-RS 1.1の詳細情報については、以下の規約を参照してください。
JSR-311: JAX-RS: The Java(TM) API for RESTful Web Services
JAX-WS 2.2の詳細情報については、以下の規約を参照してください。
JSR 224: Java(TM) API for XML-Based Web Services (JAX-WS) 2.2
Webサービスアプリケーションの開発の流れや開発手順については、"5.2.2 開発の流れ"および "5.2.3 開発手順"を参照してください。なお、アプリケーションを作成するための準備については、"9.6.1 アプリケーション作成のための準備"を参照してください。
注意
Java EE 6ワークベンチでは、ijwsimportコマンドを使用してWSDLからサービスエンドポイントインタフェースを生成します。
コマンドプロンプトを開き、作業フォルダを作成します。
例:mkdir temp
作業フォルダに移動します。
例:cd temp
ソース出力先フォルダを作成します。
例:mkdir src
ijwsimportコマンドを使用して、作業フォルダにWebサービスクライアントに必要なソースを生成します。
ijwsimport -p <パッケージ名> -s <ソース出力先フォルダ> -keep <WSDLのURL>
例: ijwsimport -p stub -s src -keep http://localhost:28282/WebServiceSample6/PopulationRankingService?wsdl
Webサービスクライアントプロジェクトのソースフォルダ配下に、4.の<ソース出力先フォルダ>のソースファイルをパッケージフォルダごとコピーします。WSDLファイルは不要です。
Webサービスクライアントプロジェクトを選択して、[F5]キーを押します。
作業フォルダを削除します。
上記5.および6.で追加したソースファイルでエラーが検出される場合には、引き続いて以下の手順でビルドパスの設定を行ってください。
Webサービスクライアントプロジェクトを選択して、右クリックでコンテキストメニューから[プロパティ]を選択します。
[Javaのビルドパス] > [ライブラリ]タブ > [外部JARの追加]で以下に存在するJARファイルを追加します。
<製品インストールフォルダ>\APS\F3FMisje6\glassfish\modules\endorsed
<製品インストールフォルダ>\APS\F3FMisje6\glassfish\lib\endorsed
続けて[順序およびエクスポート]タブで、2.で追加したJARファイルを[JREシステムライブラリ]よりも上に移動して[OK]ボタンを押してください。
ijwsimportコマンドやWSDLのURLについては、"Interstage Application Server Java EE運用ガイド(Java EE 6編)"の"Webサービスアプリケーションの開発"の"配備とWSDLの取得・保管"を参照してください。
ポイント
JAX-RSアプリケーションを作成する場合には、"Interstage Application Server Java EE運用ガイド(Java EE 6編)"の"JAX-RSアプリケーションの作成方法"を参照してください。