1) プロジェクトの作成
メニューバーから[ファイル] > [新規] > [プロジェクト]を選択すると、[新規プロジェクト]ウィザードが表示されます。
[新規プロジェクト]ウィザードから[Java] > [Javaアプリケーションプロジェクト]を選択して、[次へ]をクリックします。
以下の設定項目を確認、入力してください。以下の情報を設定後、[完了]をクリックしてください。
| 設定項目 | 設定内容 | 
|---|---|
| プロジェクト名 | AppletSample | 
| 内容 | ワークスペース内に新規プロジェクトを作成 | 
| JRE | デフォルト JRE の使用 | 
| プロジェクトをワーキングセットに追加 | チェックしない | 
2-1) データクラスの作成
国名と総人口の情報を保持し、そこから情報を取得するデータクラスを作成します。データクラスの作成は、作成したプロジェクトを選択して、右クリックでコンテキストメニューから[新規] > [クラス]を選択します。[新規Javaクラス]ウィザードが表示されます。
以下の設定項目を確認、入力してください。以下の情報を設定後、[完了]をクリックしてください。
| 設定項目 | 設定内容 | 
|---|---|
| ソースフォルダ | AppletSample/src | 
| パッケージ | sample | 
| 名前 | CountryData | 
以下のソースファイルが生成されます。
| ソースファイル | 説明 | 
|---|---|
| CountryData.java | データクラス | 
国名と総人口を保持する処理を実装します。以下の太字の箇所をソースに追加してください。
データクラスの実装(CountryData.java)
| package sample;
public class CountryData {
    private String countryName;
    private int totalPopulation;
 | 
ポイント
フィールドを追加した後にクラスを選択している状態で、メニューから[ソース] > [Getter および Setter の生成]を選択することで、getter/setterの追加を行うことができます。
2-2) ロジッククラスの作成
ロジッククラスの作成は、作成したプロジェクトを選択して、右クリックでコンテキストメニューから[新規] > [クラス]を選択します。[新規Javaクラス]ウィザードが表示されます。
以下の設定項目を確認、入力してください。以下の情報を設定後、[完了]をクリックしてください。
| 設定項目 | 設定内容 | 
|---|---|
| ソースフォルダ | AppletSample/src | 
| パッケージ | sample | 
| 名前 | PopulationRanking | 
以下のソースファイルが生成されます。
| ソースファイル | 説明 | 
|---|---|
| PopulationRanking.java | ロジッククラス | 
順位を入力して国名と総人口を返す処理を実装します。以下の太字の箇所をソースに追加してください。
ロジッククラスの実装(PopulationRanking.java)
| package sample;
public class PopulationRanking {
    
    private CountryData[] countries;
    
    public PopulationRanking(){
        
        countries = new CountryData[]{
            new CountryData("中国",1330000000),
            new CountryData("インド",1140000000),
            new CountryData("アメリカ",300000000),
            new CountryData("インドネシア",230000000),
            new CountryData("ブラジル",190000000),
            new CountryData("パキスタン",160000000),
            new CountryData("バングラデシュ",150000000),
            new CountryData("ロシア",140000000),
            new CountryData("ナイジェリア",140000000),
            new CountryData("日本",130000000)
        };
        
    }
    
    public CountryData getCountryData(int rank) {
        --rank;
        if (rank < 0 || rank >= countries.length) {
            return null;
        }
        
        return countries[rank];
    }
    
} | 
3) 入力画面の作成
3-1) 入力画面のひな型の作成
入力画面となるアプレットを作成します。アプレットの作成は、作成したプロジェクトを選択して、右クリックでコンテキストメニューから[新規] > [その他]を選択します。ウィザードの一覧から[Java] > [GUI] > [アプレット]を選択し、[次へ]をクリックします。[新規アプレット]ウィザードが表示されます。
以下の設定項目を確認、入力してください。以下の情報を設定後、[次へ]をクリックしてください。
| 設定項目 | 設定内容 | 
|---|---|
| ソースフォルダ | AppletSample/src | 
| パッケージ | sample | 
[アプレットの新規作成]ダイアログボックスが表示されます。Javaタブにある[アプレット]を選択し、[OK]をクリックします。アプレットウィザードが表示されます。
以下の設定項目を確認、入力してください。以下の情報を設定後、[次へ]をクリックしてください。
| 設定項目 | 設定内容 | 
|---|---|
| パッケージ名 | sample | 
| アプレット名 | PopulationRankingApplet | 
| 基底クラス | com.fujitsu.jbk.gui.JFApplet | 
| 矩形 | (80,170,400,400) | 
| フォント | Dialog,12 | 
| 前景色 | 黒 | 
| 背景色 | 白 | 
HTMLの作成では、以下の設定項目を確認、入力してください。以下の情報を設定後、[次へ]をクリックしてください。
| 設定項目 | 設定内容 | 
|---|---|
| HTMLを生成する | チェックします | 
| JBKプラグイン用HTMLを生成する | チェックします | 
| ページタイトル | 世界総人口ランキング | 
| アプレットの幅 | 400 | 
| アプレットの高さ | 400 | 
このアプレットでは、パラメタを使用しません。パラメタ情報で"myItem0"を選択し、[削除]をクリックします。パラメタの削除後、[作成]をクリックしてください。
3-2) 入力画面の編集
グラフィカルエディタを使用して、作成されたPopulationRankingApplet.javaファイルを編集します。グラフィカルエディタの編集については、"7.3.6 Javaフォームを編集する"を参照してください。
以下の手順で作成したアプレットにBeanを貼り付けます。
プロパティウィンドウの上側に表示されているオブジェクトの一覧から、作成したアプレットを選択します。
プロパティウィンドウの下側に表示されているプロパティの一覧で、アプレットのプロパティを、以下の値に設定します。プロパティの設定値部分をマウスでクリックまたはダブルクリックすることにより、プロパティの種類に応じた設定を行うことができます。
| プロパティ名 | 設定値 | 
|---|---|
| レイアウトマネージャ | <なし> | 
Javaフォーム定義ウィンドウのオブジェクトパレットで[AWT]をクリックします。
オブジェクトパレットからAWTラベルをクリックし選択します。
アプレットに配置します。貼り付けたい位置でマウスの左ボタンを押します。そのままマウスをドラッグし、適当な大きさのところでマウスの左ボタンを離すことにより、Beanを貼り付けることができます。
同様に、AWTラベル×2個(先の手順で貼り付けたBeanを含め計3個)、AWTテキストフィールド、AWTボタンを貼り付けます。
プロパティウィンドウで貼り付けたBeanのプロパティを、以下の値に設定します。プロパティウィンドウの[標準]/[固有]タブを切り替えて、変更するプロパティを選択し、設定値を変更します。
label1 [AWTラベル]
| プロパティ名 | 設定値 | 
|---|---|
| 矩形 | (24,24,256,24) | 
| テキスト | 1~10の間で順位を入力してください。 | 
label2 [AWTラベル]
| プロパティ名 | 設定値 | 
|---|---|
| 矩形 | (24,80,48,24) | 
| テキスト | 順位: | 
textField1 [AWTテキストフィールド]
| プロパティ名 | 設定値 | 
|---|---|
| 矩形 | (80,80,120,24) | 
| テキスト | 
label3 [AWTラベル]
| プロパティ名 | 設定値 | 
|---|---|
| 矩形 | (208,80,48,24) | 
| テキスト | 位 | 
button1 [AWTボタン]
| プロパティ名 | 設定値 | 
|---|---|
| 矩形 | (40,136,200,32) | 
| ラベル | OK | 
3-3) 入力画面のイベント処理の記述
グラフィカルエディタのアプレット画面でButton1を選択し、コンテキストメニューから[イベント処理記述] > [action] > [actionPerformed]を選択します。PopulationRankingApplet.javaファイルに「button1_action_actionPerformed」イベント処理が追加されます。以下の太字の箇所をソースに追加してください。
button1の「action_actionPerformed」イベント処理(PopulationRankingApplet.java)
| private void button1_action_actionPerformed$(java.awt.event.ActionEvent e) {
        if (!defaultEventProc$(e)) {
            // ここにイベント発生時の処理を記述します。
            // 入力値の取得
            int rank;
            try {
                rank = Integer.parseInt(textField1.getText());
            } catch (NumberFormatException ex) {
                rank = 0;
            }
        
            // 入力のチェック
            if (rank < 1 || rank > 10) {
                javax.swing.JOptionPane.showMessageDialog(
                      this,
                      "指定された範囲内の順位が入力されていません。",
                      "エラー",
                      javax.swing.JOptionPane.ERROR_MESSAGE);
                return;
            } | 
4) アプレットの動作確認
4-1) ブレークポイントの設定
アプレットクラスのbutton1_action_actionPerformed$()メソッドの先頭行にブレークポイントを設定します。ブレークポイントは、エディタの左側のルーラー部分をダブルクリックして、設定もしくは解除します。
4-2) アプレットの実行
パッケージエクスプローラビューで、PopulationRankingApplet.javaファイルを選択して、コンテキストメニューから[デバッグ] > [Javaアプレット]を選択します。アプレットビューアが起動されて、入力画面が開きます。
[順位:]の入力フィールドに人口ランキングの順位を入力して、[OK]をクリックします。
アプレットが動作し、ブレークポイントで中断されます。変数ビューで変数の値を確認します。メニューから[実行] > [ステップオーバ]を選択し、変数ビューでプログラムの状況を確認します。デバッグについては、"6.2.7.1 デバッグする"を参照してください。
ポイント
[Javaアプレット]起動構成を未作成の場合は、[実行] > [デバッグの構成]から作成してください。
変数ビューでは値の確認だけでなく、変更も行うことができます。
デバッガで中断している処理は、メニューから[実行] > [再開]を選択することで再開され、メッセージボックスに結果が表示されます。入力した順位の国名と総人口が表示されることを確認してください。
5) 運用環境へのアプリケーションの配布
このアプレットを運用環境に配布するには、HTMLファイルおよびJARファイルを作成する必要があります。
5-1) アプレットのエクスポート
JARファイルの作成は、エクスポートウィザードから行います。エクスポートウィザードを起動するには、[ファイル] > [エクスポート]を選択してください。[エクスポート]ウィザードから[Java] > [JAR ファイル]を選択してください。
JARエクスポートウィザードが表示されます。
以下の設定項目を確認、入力してください。以下の情報を設定後、[完了]をクリックしてください。
| 設定項目 | 設定内容 | 
|---|---|
| エクスポートするリソースの選択 | AppletSample/src/sampleフォルダにある以下のファイルのみチェックします。 
 その他のファイルが選択されている場合は、そのファイルのチェックを外します。 | 
| 生成されたクラスファイルとリソースをエクスポート | チェックします。 | 
| JAR ファイル | AppletSample\AppletSample.jar | 
| JAR ファイルの内容を圧縮 | チェックします。 | 
5-2) HTMLファイルの作成
HTMLファイルを作成し、アプレットの定義を記述します。このアプレットでは、プロジェクトの作成で自動生成されたひな型のHTMLファイルをそのまま使用します。プロジェクト内に自動生成されたPopulationRankingApplet-JBKPlugin.htmlをエディタで開き、以下の定義が記述されていることを確認してください。
| 属性名 | 設定値 | 
|---|---|
| code | sample.PopulationRankingApplet.class | 
| archive | AppletSample.jar | 
HTMLファイルを新たに作成する場合は、"J Business Kit オンラインマニュアル"を参照してください。
5-3) 運用環境への配布
作成した以下のファイルを運用環境のWebサーバ上の同じフォルダにコピーします。
PopulationRankingApplet-JBKPlugin.html
AppletSample.jar
ポイント
HTMLファイル内に記述されているアプレット定義にcodebase属性を追加することにより、HTMLファイルとアプレットを別の場所に配備することができます。詳細については、"J Business Kit オンラインマニュアル"を参照してください。