ここでは、イベント連携について説明します。
以下の登録済みの装置から送られるSNMP Trap(イベント)を管理サーバが受信した場合、管理サーバ上で事前に作成したファイルを実行できます。
シャーシ(マネジメントブレード、マネジメントボード)
管理対象サーバ(ServerView)
リモートマネジメントコントローラー
LANスイッチ
本製品では、イベントが発生するたびに、以下のファイルが実行されます。
【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\trapop.bat 引数1 引数2 引数3 引数4 引数5 引数6
【Linuxマネージャー】
/etc/opt/FJSVrcvmr/trapop.sh 引数1 引数2 引数3 引数4 引数5 引数6
インストールされたファイルは、コメントだけ記述されているため、そのままでは何も実行されません。
このファイルを変更することで、発生したイベントの内容を電子メールで送付することや、ほかの管理ソフトウェアとの連携(管理ソフトウェアへのコマンド発行やログへの追記によるイベントの通報など)を実現できます。
ファイルの引数には、以下の情報が渡されます。
引数1
イベントの内容を示すメッセージ
引数2
イベントが発生した装置のIPアドレス
引数3
引数2の装置をホスト名(FQDN)に変換した情報(名前が取得できない場合はIPアドレスが設定されます)
引数4
1970年1月1日 0時0分0秒 GMTをゼロとする現在時刻までのミリ秒数
引数5
障害レベル("INFO"、"WARNING"、"ERROR")
引数6
イベントが発生した装置の名称
ただし、以下のイベントについてはイベントログの表示だけで、ファイルは実行されません。
GUIの操作、CLIの実行、自動リカバリによるサーバ切替えで記録される以下のイベント
処理の開始、途中の状況、終了
処理によるリソースの状態変化
発生したエラー
定期的な監視によって検出された異常(SNMP Trapが送信されない異常や、通信路の異常や高負荷のためにSNMP Trapがマネージャーに届かなかった場合)
注意
マネージャーをクラスタで運用する場合、プライマリーノードとセカンダリノードには同じファイルを格納してください。
電子メール通知サンプル
本製品のイベントを電子メールで通知するサンプルプログラムを記述しています。
電子メール本文の変更や運用形態のカスタマイズが必要な場合、以下のサンプルを参考に独自のメール送信プログラムを用意してください。
【Windowsマネージャー】
「電子メール通知サンプル」で示す以下の項目を動作環境に合わせて変更してください。
メール送信サーバアドレス
メール送信元アドレス
メール送信先アドレス
電子メール通知サンプル (インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\trapop.bat)
@echo off rem set MAIL_SERVER_ADDRESS=server.address <-メール送信サーバアドレスを記述 rem set MAIL_FROM=from_your@e-mail.address <-メール送信元アドレスを記述 rem set MAIL_TO=to_your@e-mail.address <-メール送信先アドレスを記述 rem set MAIL_SUBJECT="Resource Coordinator VE (%COMPUTERNAME%) event mail" rem set SENDMAIL_VBS=sendmail.vbs rem set MAILCMD=cscript"%~dp0%SENDMAIL_VBS%" %MAIL_FROM% %MAIL_TO% %MAIL_SUBJECT% %MAIL_SERVER_ADDRESS% %1 %2 %3 %4 %5 %6 //nologo rem %MAILCMD% |
実際に利用する場合、以下のようにコメントを外し、メールサーバなどの情報を変更してください。
@echo off set MAIL_SERVER_ADDRESS=server.address <-メール送信サーバアドレスを記述 set MAIL_FROM=from_your@e-mail.address <-メール送信元アドレスを記述 set MAIL_TO=to_your@e-mail.address <-メール送信先アドレスを記述 set MAIL_SUBJECT="Resource Coordinator VE (%COMPUTERNAME%) event mail" set SENDMAIL_VBS=sendmail.vbs set MAILCMD=cscript"%~dp0%SENDMAIL_VBS%" %MAIL_FROM% %MAIL_TO% %MAIL_SUBJECT% %MAIL_SERVER_ADDRESS% %1 %2 %3 %4 %5 %6 //nologo %MAILCMD% |
参考
trapop.batと同じフォルダーに格納されているsendmail.vbsは、WindowsのCDO(Microsoft Collaboration Data Objects)を利用して、外部のSMTPサーバを利用して電子メールを送信するVBScriptのサンプルプログラムです。
VBScriptやCDOについては、Microsoft社の技術情報を参照してください。
【Linuxマネージャー】
「電子メール通知サンプル」で示す以下の項目を動作環境に合わせて変更してください。
メール送信元アドレス
メール送信先アドレス
電子メール通知サンプル (/etc/opt/FJSVrcvmr/trapop.sh)
#!/bin/sh # MAIL_FROM=from_your@e-mail.address <-メール送信元アドレスを記述 # MAIL_TO=to_your@e-mail.address <-メール送信先アドレスを記述 # HOSTNAME=`/bin/uname -n` # MAILCMD="/usr/sbin/sendmail -t" # $MAILCMD <<ENDMAIL # From: $MAIL_FROM # To: $MAIL_TO # Subject: Resource Coordinator VE($HOSTNAME) event mail # ----------------------------------------------- # Resource Coordinator VE: event mail # ----------------------------------------------- # $1 # ENDMAIL |
実際に利用する場合、以下のようにコメントを外し、メールサーバなどの情報を変更してください。
#!/bin/sh MAIL_FROM=from_your@e-mail.address <-メール送信元アドレスを記述 MAIL_TO=to_your@e-mail.address <-メール送信先アドレスを記述 HOSTNAME=`/bin/uname -n` MAILCMD="/usr/sbin/sendmail -t" $MAILCMD <<ENDMAIL From: $MAIL_FROM To: $MAIL_TO Subject: Resource Coordinator VE($HOSTNAME) event mail ----------------------------------------------- Resource Coordinator VE: event mail ----------------------------------------------- $1 ENDMAIL |
参考
上記の例は、マネージャーが動作している管理サーバ上でsendmailが利用できることが前提です。sendmailコマンドのパスはサンプルと異なる場合があるため、動作環境に合わせて変更してください。送信先のSMTPサーバを変更するには、sendmailの設定ファイルを変更してください。