アプリケーション連携実行基盤で使用するアプリケーション連携フロー(フロー定義)およびアプリケーションを開発するための開発環境です。以下に開発環境の機能を説明します。
業務処理開始アプリケーションおよび業務処理実行アプリケーションを開発する場合に必要となる各資源の概要を以下に説明します。
なお、フロー定義の作成方法およびアプリケーションの開発方法の詳細については“Interstage Business Application Server アプリケーション開発ガイド”を参照してください。
■業務処理開始アプリケーション
業務処理開始アプリケーションを開発する場合の開発作業の流れと開発する資源を以下に示します。
資源名 | 説明 |
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フロー定義 | アプリケーション連携のパターン(回覧型など業務のシーケンスおよび分岐条件など)や異常処理の方式選択等の設定を定義します。このフロー定義は、フロー定義生成ツールで作成します。 |
業務処理開始アプリケーションのソース | 業務処理開始アプリケーション作成支援ウィザードが出力したソースコードのひな型にフローを開始するためのAPIなどを組み込んで作成します。 |
[図の説明]
フロー定義を入力に業務処理開始アプリケーション作成支援ウィザードを利用して、業務処理開始アプリケーションのソースコードのひな型を出力します。
ひな型を編集性、業務処理開始アプリケーションにフロー開始APIなどフローを起動するための処理を記述します。
業務処理開始アプリケーションをInterstage Studioでコンパイルおよびビルドして作成します。
■業務処理実行アプリケーション
業務処理実行アプリケーションを作成する場合、開発するアプリケーションの言語に応じて作成してください。業務処理実行アプリケーションを開発する場合に必要となる各資源の概要を以下に説明します。
資源名 | 説明 | COBOL | Java |
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COBOL登録集 | COBOLの業務処理実行アプリケーションのインタフェースを定義したファイルです。COBOLの実行基盤インタフェースを生成する場合に使用し、利用者が作成します。 | ○ |
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COBOL実行基盤インタフェース | アプリケーション連携実行基盤とCOBOLのサーバアプリケーションを繋ぐためのインタフェースです。業務アプリケーションで利用する言語に合わせたデータ型への変換、アプリケーション連携実行基盤から業務処理実行アプリケーションへの受け渡しを行うデータ領域の獲得および解放を行います。このインタフェースは、COBOL開発支援ツールで生成します。 | ○ |
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アプリケーションインタフェース定義ファイル | 業務処理実行アプリケーションの業務処理名、パラメタ名および型などのインタフェース情報を定義したファイルです。COBOLのサーバアプリケーションを配備する場合に指定します。指定したファイルは、アプリケーション連携実行基盤の動作時に読み込まれます。このファイルは、COBOL開発支援ツールで作成します。 | ○ |
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アプリケーション呼出し定義ファイル | 業務処理実行アプリケーション名、業務処理名およびユーザ作成ライブラリ名を定義したファイルです。サーバアプリケーションを配備する場合に指定します。指定したファイルは、アプリケーション連携実行基盤の動作時に読み込まれます。このファイルは、COBOL開発支援ツールで作成します。 | ○ |
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フロー定義 | アプリケーション連携のパターン(回覧型など業務のシーケンスおよび分岐条件など)や異常処理の方式選択等の設定を定義します。このフロー定義は、フロー定義生成ツールで作成します。 |
| ○ |
Ejb-jar.xml | Message-driven Beanとして動作する非同期アプリケーション連携実行基盤の実行環境のデプロイメントディスクリプタです。アプリケーション連携フロープロジェクトを新規作成したときに、プロジェクト内のプロジェクトのソースフォルダ > [META-INF]フォルダに自動作成されます。 |
| ○ |
Application.xml | EARに含まれるEJB-JARの情報を記述したデプロイメントディスクリプタです。Interstage Studioの[EARファイル生成]ウィザードを利用してEARファイルを生成する場合に、プロジェクト内のプロジェクトフォルダに自動作成されます。 |
| ○ |
logConf.xml | ログ定義ファイルです。非同期アプリケーション連携実行基盤が利用する汎用ログの出力先やフォーマットなどの情報を設定できます。アプリケーション連携フロープロジェクトを新規作成したときに、プロジェクト内のプロジェクトフォルダに自動作成されます。 |
| ○ |
Logresource.xml | ログメッセージファイルです。アプリケーションで使用する文字列データをログ出力用にカスタマイズして、メッセージの一部に動的な情報を埋め込んで定義します。アプリケーション連携フロープロジェクトを新規作成したときに、プロジェクト内のプロジェクトフォルダに自動作成されます。 |
| ○ |
サーバ処理(業務ロジック) | サーバで実行する業務用データベースのアクセスなどの業務ロジックです。利用者が、各言語で開発します。 | ○ | ○ |
○: 業務処理実行アプリケーションを作成するうえで必要
◆COBOLの業務処理実行アプリケーションを利用する場合
COBOLの業務処理実行アプリケーションを開発する場合の開発作業の流れと開発する資源を以下に示します。
[図の説明]
COBOL登録集を入力にし、COBOL開発支援ツールを使用してCOBOL実行基盤インタフェースを生成します。
業務処理実行アプリケーションは、COBOL開発支援ツールによって生成されたCOBOL実行基盤インタフェースと利用者が作成したサーバの業務ロジックを合わせてコンパイルおよびリンクして作成します。
◆Javaの業務処理実行アプリケーションを利用する場合
Javaの業務処理実行アプリケーションを開発する場合の開発作業の流れと開発する資源を以下に示します。
[図の説明]
フロー定義を入力に業務処理実行アプリケーション作成支援ウィザードを利用して、業務処理実行アプリケーション(サーバ処理)のソースコードのひな型を出力します。
ひな型にサーバ処理(業務ロジック)を記述します。
業務処理実行アプリケーションをInterstage Studioでコンパイルおよびビルドして作成します。