ここでは、本製品を利用する上でのハードウェア構成について説明します。
サーバ構成
大量のデータファイルをブロックに分けた上でファイル化(分散ファイルシステム)し、そのファイル名や保管場所を一元管理するサーバです。
また、分析処理アプリケーションのジョブの実行要求を受け付け、スレーブサーバに対して並列分散処理を実行させることができます。
本製品では、マスタサーバの二重化構成(プライマリサーバ、セカンダリサーバ)が必要です。
マスタサーバの各プライマリサーバ、およびセカンダリサーバには、本製品のマスタサーバ機能を導入します。
マスタサーバによってブロック化されたデータファイルを、複数のスレーブサーバが並列分散処理することによって、短時間に分析処理を行うことができます。
また本製品では、高信頼なストレージシステム上にブロック化したデータを保管します。
スレーブサーバには、本製品のスレーブサーバ機能を導入します。
並列分散を行うアプリケーション(MapReduce)の開発を容易にするPigやHiveを導入し実行するサーバです。
開発実行環境サーバには、本製品の開発実行環境サーバ機能を導入します。
Apache Hadoop の場合は、分析のために Hadoop の分散ファイルシステムである HDFS に登録する必要がありました。本製品の特長である高信頼なストレージシステム上に構築する DFS(Distributed File System)に対して、Linux 標準のファイルインターフェースを使用して、連携サーバから業務システム上の大量データを直接転送し、分析を行うことができます。
また、連携サーバ上に既存のデータバックアップシステムを導入することで、データのバックアップを容易に利用することができます。
連携サーバには、本製品の連携サーバ機能を導入します。
注意
データ転送により DFS に格納するデータは、Hadoop を使用して分析を行う分析対象のデータのみとしてください。他のデータを格納することはできません。
スマートセットアップにおけるクローニング処理を行うためのLANです。
Hadoop の並列分散処理を行うための業務 LAN とは別に設置します。
管理 LAN の接続先は1つ目のネットワークインターフェースを使用します。
マスターサーバ、スレーブサーバ間の並列分散処理を行うための LAN です。
冗長としない構成とすることもできますが、本製品に組み込まれているネットワーク冗長化ソフトウェアを利用することで、一部の LAN に異常が発生した状態でも業務LANを冗長化することができます。
冗長化する/しないは、インストール時に使用する構成ファイル(bdpp.conf)で設定することができます。bdpp.confの詳細については、「A.2.1 bdpp.conf」を参照してください。
本製品は各サーバとストレージシステム間のインターフェースに iSCSI を使用します。この iSCSI 接続用 の LANです。
ストレージシステムとネットワークスイッチ間の転送速度は 10Gbit/s 以上とすることをお勧めします。
LANの障害に備えて、ETERNUS マルチパスドライバによって構成を冗長化することをお勧めします。
プライマリサーバとセカンダリサーバをHAクラスタ構成とするために使用する LAN です。冗長化しない構成にもできますが、LAN の障害に備えて、冗長化することをお勧めします。
冗長化する/しないは、インストール時に使用する構成ファイル(bdpp.conf)で設定することができます。bdpp.confの詳細については、「A.2.1 bdpp.conf」を参照してください。
本製品を使用する場合は、以下のハードウェア条件を満たす必要があります。
機能 | ハードウェア | 備考 |
---|---|---|
マスタサーバ | PRIMERGY RXシリーズ、 | CPUは、デュアルコアCPU以上を必要とします。 |
スレーブサーバ | PRIMERGY RXシリーズ、 | CPUは、デュアルコアCPU以上を必要とします。 |
開発実行環境サーバ | PRIMERGY RXシリーズ、 | CPUは、デュアルコアCPU以上を必要とします。 |
連携サーバ | PRIMERGY RXシリーズ、 | CPUは、デュアルコアCPU以上を必要とします。 |
外部ストレージ装置 | ETERNUS DXシリーズ |
*: PRIMERGY RX、TX シリーズのうち、本製品でサポートする機種については、以下のサイトのサポート機種情報を参照してください。
http://software.fujitsu.com/jp/ror/technical/reference/
サポート機種情報
「ServerView Resource Orchestrator V3.0 Virtual Edition/Express 管理対象サーバ・LAN スイッチ ・電力監視デバイス - サポート機種情報」
本製品を新規にインストールする場合、以下の静的ディスク容量が必要です。ディスク容量は、確認する環境の違いに応じて変動します。
静的ディスク容量(OS除く)
OS種別 | ディレクトリ | ディスク容量(単位:メガバイト) |
---|---|---|
Linux | /opt | 900 |
/etc | 16 | |
/var | 220 | |
/usr | 60 |
OS種別 | ディレクトリ | ディスク容量(単位:メガバイト) |
---|---|---|
Linux | /opt | 120 |
/etc | 1 | |
/var | 25 | |
/usr | 60 |
OS種別 | ディレクトリ | ディスク容量(単位:メガバイト) |
---|---|---|
Linux | /opt | 10 |
/etc | 1 | |
/var | 1 | |
/usr | 60 |
OS種別 | ディレクトリ | ディスク容量(単位:メガバイト) |
---|---|---|
Linux | /opt | 30 |
/etc | 1 | |
/var | 1 | |
/usr | 60 |
本製品を使用する場合、マスタサーバおよびスレーブサーバの各ディレクトリには、静的ディスク容量に加えて以下のディスク容量が必要です。
インストール種別 | ディレクトリ | ディスク容量(単位:メガバイト) |
---|---|---|
マスタサーバ | /etc | 2 |
/var/opt | 2510 | |
クローニングイメージファイル デフォルト: /var/opt/FJSVscw-deploysv/depot | クローニングイメージファイル | |
エージェント | /etc | 1 |
/var/opt | 1 |
クローニングイメージファイル格納域
クローニングイメージファイル格納域は、クローニングを行う場合に必要な領域です。
クローニングを使用して採取するスレーブサーバのクローニングイメージファイルを格納する領域として、マスタサーバ上に確保します。
注意
クローニングイメージファイル格納域は、マスタサーバのローカルディスクまたはSANストレージに作成してください。ネットワークドライブ上のフォルダーや、ネットワーク上のほかのマシンの共有フォルダー(NFS、SMBなど)、UNC形式のフォルダーは指定できません。
クローニングイメージの作成対象となるサーバとクローニングの対象サーバは、同じ機種である必要があります。機種が異なる場合は、機種ごとのクローニングイメージの作成が必要です。詳細は、「4.9.1.1.3 クローニングイメージの作成」を参照してください。
クローニングイメージファイル格納域として必要な容量の見積り方法は以下のとおりです。
クローニングイメージファイル格納域 = スレーブサーバ1台のディスク使用量 × 圧縮率 × 機種数
同一ソフトウェア構成のシステム構築実績がある場合、そのシステムのディスク使用量(1つのディスクを複数の区画に分割している場合、各区画の使用量の合計)を用います。
ディスク使用量については、OSの機能を利用して確認してください。
同一ソフトウェア構成での構築実績がない場合、各ソフトウェアのインストールガイドなどに記載されたディスク容量から算出します。
スレーブサーバのディスクの使用域をイメージファイルとしてマスタサーバ上に格納する際の圧縮率です。
ファイルの内容によりますが、一般的に50%程度が期待できます。
本製品を使用する場合、以下のメモリ容量が必要です。
メモリ容量(OS除く)
OS種別 | メモリ容量(単位:ギガバイト) |
---|---|
Linux | 8.0 以上 |
OS種別 | メモリ容量(単位:ギガバイト) |
---|---|
Linux | 4.0 以上 |
OS種別 | メモリ容量(単位: ギガバイト) |
---|---|
Linux | 4.0 以上 |
OS種別 | メモリ容量(単位: ギガバイト) |
---|---|
Linux | 4.0 以上 |
LANの冗長化を行う場合は、ネットワークインターフェースカードが2枚以上必要です。