Solaris版、Linux版のバージョンアップインストールには、以下の2通りの方法があります。
デフォルトインストール
以下のインストール情報を使用するため、画面での入力作業を省略できます。
インストール先
インストール先ディレクトリ(/opt/FJSVesfcm、/etc/opt/FJSVesfcm、/var/opt/FJSVesfcmなど)は変更できません。
通信サービスに用いるポート番号
以下のポート番号を使用します。
サービス | サービス名 | ポート番号 | インストールパラメーター |
---|---|---|---|
Webコンソールサービス | esfmanagerweb | 9855/tcp | ETERNUS_SF_Manager_apache_service |
通信サービス1 | stgxfws | 1226/tcp | Communications_service_1 |
通信サービス2 | sscruisera | 4917/tcp | Communications_service_2 |
リポジトリサービス1 | rdaswstf | 32004/tcp | Repository_service_1 |
リポジトリサービス2 | esfpostgres | 15432/tcp | Repository_service_2 |
リモートアクセスサービス | rmiswstf | 9851/tcp | Remote_access_service |
排他制御サービス | semswstf | 9852/tcp | Exclusive_control_service |
内部で使用 | esfmanagertomcat1 | 28005/tcp | Internal_port_1 |
esfmanagertomcat2 | 28009/tcp | Internal_port_2 | |
esfmanagertomcat3 | 28443/tcp | Internal_port_3 | |
sscruiserm | 24916/tcp | Internal_port_4 | |
astm | 24917/tcp | Internal_port_5 |
カスタムインストール
インストール情報(通信サービスに用いるポート番号、文字コードなど)を初期値から変更してインストールする方法です。
インストールパラメーターファイルにインストール情報を定義します。そして、インストールシェル実行時に、インストール情報を定義したインストールパラメーターファイルを指定します。
インストールパラメーターファイルの詳細は、「B.1 インストールパラメーターファイル(ETERNUS SF Manager用)」を参照してください。
注意
インストール先ディレクトリ(/opt/FJSVesfcm、/etc/opt/FJSVesfcm、/var/opt/FJSVesfcmなど)は変更できません。
旧バージョンレベルのAdvancedCopy Managerがインストールされていた場合で、かつ運用管理サーバが複数のIPアドレスを持つ場合は以下に注意してください。
カスタムインストールを実施してください。
インストールパラメーター「Management_server_IP_address」には、旧製品運用時の運用管理サーバのIPアドレスを指定してください。
ポイント
インストールパラメーター「Management_server_IP_address」に運用管理サーバのIPアドレスが指定されていない場合は、インストール時に運用管理サーバのIPアドレスが自動設定されます。インストール完了後、必要に応じてIPアドレスを変更してください。IPアドレスの変更方法は、運用管理サーバのOSに対応する『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用ガイド』の「運用管理サーバのIPアドレスの変更」を参照してください。
バージョンアップインストールの手順は、以下のとおりです。
作業を行うサーバにログインして、rootになります。
DVD-ROM「ETERNUS SF SC/ACM 15.0B メディアパック (Solaris版) マネージャープログラム」、「ETERNUS SF SC/ACM/Express 15.0B メディアパック (Linux 32bit版) マネージャープログラム」、または「ETERNUS SF SC/ACM/Express 15.0B メディアパック (Linux 64bit版) マネージャープログラム」を、DVD-ROMドライブに挿入します。
DVD-ROMの構成および格納物は、本バージョンレベルの『ETERNUS SF 導入ガイド』の「DVD-ROMの構成」を参照してください。
DVD-ROMをマウントします。自動マウントされる場合は、本作業は不要です。
例:
# mount /mount/dvd
DVD-ROM内のインストールシェルが格納されているディレクトリに移動します。
例:
# cd /mnt/dvd/Manager_unix
インストールシェルを実行します。
デフォルトインストールの場合の例:
# ./esfinstall.sh
カスタムインストールの場合の例:
# ./esfinstall.sh -s <インストールパラメーターファイル>
<インストールパラメーターファイル>には、任意の場所に配置したインストールパラメーターファイルを絶対パスで指定します。
インストール情報が表示されます。インストールを続行する場合は"y"、中断する場合は"q"を入力して、Enterキーを押します。
+--------------------------------------------------------------+ | ETERNUS SF V15.0 | | | | All Rights Reserved, Copyright (C) FUJITSU LIMITED 2012 | +--------------------------------------------------------------+ Setting of installation parameter file. Installation_function: ETERNUS SF Manager Character_code: UTF8 Port number ETERNUS_SF_Manager_apache_service: 9855 Communications_service_1: 1226 Communications_service_2: 4917 Repository_service_1: 32004 Repository_service_2: 15432 Remote_access_service: 9851 Exclusive_control_service: 9852 Internal_port_1: 28005 Internal_port_2: 28009 Internal_port_3: 28443 Internal_port_4: 24916 Internal_port_5: 24917 Repository database setup DB_file_directory: /var/opt/FJSVswstf/sfwswstf/db RDB_dictionary_directory: /var/opt/FJSVswstf/sfwswstf/dic RDB_log_file_directory: /var/opt/FJSVswstf/sfwswstf/log Repository_DB_space_directory: /var/opt/FJSVswstf/sfwswstf/dbsp Repository_data_size: 65 Management_server_IP_address: AdvancedCopy_Manager_ARCH: 32bit esfpostgres_UID: Do you want to continue the installation? [y,q]:
旧製品のアンインストールを問い合わせる以下のメッセージが出力されます。旧製品をアンインストールして、本製品をインストールする場合は"y"、中断する場合は"q"を入力して、Enterキーを押します。
An old version is installed in this system. Do you want to remove old version from this system? [y,q]:
ポイント
旧製品のアンインストール時の問合せに対しては、アンインストールを継続するよう、返答してください。
アンインストールを中断すると、バージョンアップインストールが中断されます。その後、インストールを再実行すると、新規インストールと扱われます。
インストールが正常に完了すると、以下のメッセージが出力されます。
INFO: ETERNUS SF was installed successfully.
DVD-ROM内以外のディレクトリに移動します。
例:
# cd
DVD-ROMをアンマウントします。
例:
# umount /mnt/dvd
バージョンアップインストールに使用したDVD-ROMを装置から取り出します。
以上で、Solaris版、Linux版のStorage Cruiserマネージャーのバージョンアップインストールは終了です。
クラスタ運用でない場合は、続いて「4.1.4 バージョンアップインストール後の作業」を行ってください。
クラスタ運用の場合は、本バージョンレベルの『ETERNUS SF クラスタ適用ガイド』の「運用管理サーバ業務のカスタマイズの準備」および「運用管理サーバ業務のカスタマイズ」を参照して、クラスタ運用のセットアップを行います。その後、「4.1.4 バージョンアップインストール後の作業」を行ってください。