IPCOMを使用して、ServletコンテナとEJBコンテナ間の通信のIIOP負荷分散を行う場合は、以下の手順で環境構築を行います。
(1) ネットワークの設定
以下のhostsファイルに、仮想ホスト名とEJBコンテナを配置するサーバグループのすべてのホスト名宣言を追加します。
Windows(R)インストールフォルダ\system32\drivers\etc\hosts
/etc/hosts
宣言の追加後、pingコマンドでホスト名が解決されているかを確認してください。
例
EJBコンテナを配置するサーバグループのホスト名がhost1、host2、仮想IPアドレスのホスト名がvhostの場合
「192.168.0.1」のIPアドレスは、host1の実IPアドレス、「192.168.0.2」のIPアドレスは、host2の実IPアドレスです。
192.168.1.1 vhost 192.168.0.1 host1 192.168.0.2 host2
以下のhostsファイルに定義されている自サーバのホスト名とIPアドレスの設定文に対して、別名で、仮想IPアドレスのホスト名の宣言を追加します。
Windows(R)インストールフォルダ\system32\drivers\etc\hosts
/etc/hosts
宣言の追加後、pingコマンドでホスト名が解決されているかを確認してください。
例
EJBコンテナを配置するサーバグループのホスト名がhost1、仮想IPアドレスのホスト名がvhostの場合
「192.168.0.1」のIPアドレスは、host1の実IPアドレスです。
192.168.0.1 host1 vhost
(2) IPCOMの設定
「IPCOMのマニュアル」を参照して、IPCOMを設定してください。
負荷分散ポリシーのセション維持（一意性の保証）の設定は、コネクション単位に分散して設定してください（コネクション単位の分散を推奨します）。
(3) Interstageシステムの環境作成
以下の手順で、Servletコンテナを配置するサーバグループのInterstageシステムの環境設定を行います。
管理サーバのInterstage管理コンソールにログインします。
Interstage管理コンソールの
[一括操作] > [Interstage管理コンソール] > [Interstage Application Server] > [システム]の環境設定タブ
で、以下の環境設定を行います。画面上に表示されている「ネーミングサービス詳細設定」を選択し、「リモートホスト」、「IPCOMを使用する」を選択してください。
「代表ホスト名」には、IPCOMのサイト負荷分散ポリシーに設定した、仮想IPアドレスに対応する仮想ホスト名を設定してください。ポート番号には、IPCOMのCORBAサービスに設定した代表ポートの値を設定してください。
(4) IJServerの作成
ServletコンテナとEJBコンテナ間でIPCOMを使用する場合、以下の手順でIJServerを作成します。
管理サーバのInterstage管理コンソールにログインします。
Interstage管理コンソールの
[一括操作] > [Interstage管理コンソール] > [Interstage Application Server] > [ワークユニット]の新規作成タブ
で、新規作成操作を行います。画面上に表示されている「ワークユニットタイプ」で、「IJServer」を選択し、「IJServerタイプ」および「配置先」に、作成するIJServerワークユニットのタイプおよびServletコンテナ／EJBコンテナを配置するサーバグループ／単体運用の管理対象サーバを選択します。「仮想ホスト名」は、IPCOMのサイト負荷分散ポリシーに設定した、仮想IPアドレスに対応する仮想ホスト名を設定してください。「代表ポート」は、IPCOMのCORBAサービスに設定した代表ポートの値を設定してください。
注意
IJServerワークユニットのEJBアプリケーションに対する負荷分散は、メソッド呼出し単位の負荷分散だけ行うことができます。
