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Interstage Application Server シングル・サインオン運用ガイド
Interstage

6.2 環境変数によるユーザ情報の通知の設定

  認証に成功した利用者の情報を業務サーバで運用しているCGIなどのWebアプリケーションで利用することができます。業務サーバは、ユーザ情報をHTTPリクエストヘッダに付加することでWebアプリケーションへ通知しますので、Webアプリケーションはそれぞれのインタフェースを通じてHTTPリクエストヘッダを参照することでユーザ情報を取得できます。たとえば、CGIならば環境変数より取得できます。

  以下にWebアプリケーションが取得できるユーザ情報を示します。

ユーザ情報

説明

通知例

利用者のDN

SSOリポジトリ内のユーザ情報に格納されている利用者のエントリをDNで通知します。

cn=tarou,ou=interstage,o=fujitsu,dc=com

ロール名

SSOリポジトリ内のユーザ情報に格納されている利用者のエントリに設定されているロール名を通知します。
ロール名が複数設定されている場合、複数のロール名をカンマ(,)で区切って通知します。また、ロールセットが設定されている場合は、ロールセットに設定されているロール名を通知します。
ロール名が設定されていない場合は、半角スペースを通知します。

Admin,General,Leader

ロール名の数

通知したロール名の数を通知します。

3

認証方式

認証に成功した利用者の認証方式を通知します。通知する認証方式は、“basicAuth”、“certAuth”、“basicAuthAndCertAuth”のどれか1つです。
なお、利用者の認証方式として“パスワード認証または証明書認証”を設定している場合は、パスワード認証に成功すると“basicAuth”、証明書認証に成功すると“certAuth”を通知します。

basicAuth

利用者のユーザID

パスワード認証時に利用者が提示するユーザIDを通知します。

tarou

クライアントのIPアドレス

認証時に使用したクライアントのIPアドレスを、IPv4、またはIPv6形式で通知します。

xxx.xxx.xxx.xxx

認証時刻

利用者が認証された時刻をグリニッジ標準時(YYYYMMDDHHMMSSZ)で通知します。

20030901151118Z

再認証時刻

再認証が必要となる時刻をグリニッジ標準時(YYYYMMDDHHMMSSZ)で通知します。

20030901154118Z

認証情報の有効範囲

認証情報の有効範囲を通知します。

www.fujitsu.com

前回サインオン日時(注1)

ユーザが前回サインオンした日時をグリニッジ標準時(YYYYMMDDHHMMSSZ)で通知します。
ユーザが初めてシングル・サインオンシステムを使用した場合は、半角スペースを通知します。

20050713000000Z

拡張ユーザ情報(注2)

認証に成功した利用者の任意のユーザ情報を通知します。

mailを通知する場合
tarou@fujitsu.com

  注1)セションの管理を行う場合だけ通知することができます。
  注2)以下の条件に該当する場合に通知されます。

  ユーザ情報をWebアプリケーションに通知する場合は、Interstage管理コンソールを使用して、[システム] > [セキュリティ] > [シングル・サインオン] > [業務システム] > [業務システム名] > [環境設定]タブの[詳細設定[表示]]をクリックし、[Webアプリケーションとの連携]の[ユーザ情報の通知]を“通知する”に設定してください。

Webアプリケーションでの利用方法

  ユーザ情報は以下の環境変数名、およびHTTPリクエストヘッダで通知されます。なお、通知される値はUTF8エンコードされています。

ユーザ情報

環境変数名

HTTPリクエストヘッダ

利用者のDN

HTTP_X_FJ_SSO_CREDENTIAL_DN

X-FJ-SSO-CREDENTIAL-DN:値

ロール名

HTTP_X_FJ_SSO_CREDENTIAL_ROLELIST

X-FJ-SSO-CREDENTIAL-ROLELIST:値

ロール名の数

HTTP_X_FJ_SSO_CREDENTIAL_ROLECOUNT

X-FJ-SSO-CREDENTIAL-ROLECOUNT:値

認証方式

HTTP_X_FJ_SSO_CREDENTIAL_AUTHMETHOD
AUTH_TYPE(注1)(注2)

X-FJ-SSO-CREDENTIAL-AUTHMETHOD:値

利用者のユーザID

HTTP_X_FJ_SSO_CREDENTIAL_UID
REMOTE_USER(注1)(注2)

X-FJ-SSO-CREDENTIAL-UID:値

クライアントのIPアドレス

HTTP_X_FJ_SSO_CREDENTIAL_IPADDRESS

X-FJ-SSO-CREDENTIAL-IPADDRESS:値

認証時刻

HTTP_X_FJ_SSO_CREDENTIAL_FIRSTACCESS

X-FJ-SSO-CREDENTIAL-FIRSTACCESS:値

再認証時刻

HTTP_X_FJ_SSO_CREDENTIAL_EXPIRATION

X-FJ-SSO-CREDENTIAL-EXPIRATION:値

認証情報の有効範囲

HTTP_X_FJ_SSO_CREDENTIAL_DOMAIN

X-FJ-SSO-CREDENTIAL-DOMAIN:値

前回サインオン日時(注3)

HTTP_X_FJ_SSO_SSOLASTSIGNONTIME

X-FJ-SSO-SSOLASTSIGNONTIME:値

拡張ユーザ情報(注4)

HTTP_X_FJ_SSO_EXT_xxxx(注5)

X-FJ-SSO-EXT-xxxx:値(注5)

  注1)WebサーバにInterstage HTTP Serverを使用している場合だけ通知されます。業務サーバの環境設定を変更することにより、本環境変数にユーザ情報を通知しないようにすることができます。詳細については、“移行ガイド”の“Interstage運用操作、環境の移行”-“Interstage シングル・サインオンの移行”を参照してください。
  注2)Interstage HTTP Serverの認証機能を併用している場合は、本環境変数にInterstage HTTP Serverの認証機能で認証された利用者の認証方式、およびユーザIDが格納されます。
  注3)セションの管理を行う場合だけ通知することができます。
  注4)以下の条件に該当する場合に通知されます。

  5)xxxxは、[拡張ユーザ情報]に設定されている属性名の大文字となります。

[拡張ユーザ情報]に“mail”が設定されている場合

環境変数名

HTTPリクエストヘッダ

HTTP_X_FJ_SSO_EXT_MAIL

X-FJ-SSO-EXT-MAIL:値