仮想環境向け運用テンプレートで提供するシステムを配備してCMDBに登録する自動運用プロセスの以下の項目について説明します。
処理概要
自動運用プロセスに設定されている入力値の変更
画面での入力情報
システムを配備してCMDBに登録する自動運用プロセスでは、仮想サーバのシステムを構築してCMDBに登録するために、以下の順番で処理します。
仮想サーバを構築します。
仮想サーバを起動します。
仮想サーバの起動を確認します。
仮想サーバの情報をCMDBに登録します。
仮想サーバにネットワークの設定をします。
仮想サーバにソフトウェアをインストールします。
仮想サーバに設定した情報をCMDBに登録します。
仮想サーバを再起動します。
仮想サーバの正常稼働確認をします。
完了通知をメール送信します。
自動運用プロセスには、以下に示す運用操作部品が配置されています。
名前 | 使用する運用操作部品名 | 目的 |
---|---|---|
仮想サーバ構築 | 仮想サーバを構築 | 仮想サーバを構築します。 |
仮想サーバの詳細情報を取得 | 仮想サーバの詳細情報取得 | 構築した仮想サーバに割り当てられたIPアドレスを取得します。 |
仮想サーバの起動 | 仮想サーバを起動 | 仮想サーバを起動します。 |
稼働確認 | ノードの稼働状態確認 | 仮想サーバが起動しているか確認します。 |
論理ノードを登録1 | 論理ノードを登録 | 構築した仮想サーバの情報をCMDBに登録します。 |
構成要素の更新 | 構成要素を更新 | 仮想サーバの情報をCMDBに設定してある運用ルールに更新します。 |
ネットワークの設定 | OSのネットワーク設定 | 仮想サーバのネットワーク情報を設定します。 |
ソフトウェアをインストールする | ソフトウェアをインストール | 仮想サーバにソフトウェアをインストールします。 |
論理ノードを登録2 | 論理ノードを登録 | インストールしたソフトウェアの情報をCMDBに登録します。 |
仮想サーバを再起動する | 仮想サーバを再起動 | 仮想サーバを再起動します。 |
サーバが正常に稼働しているか確認 | サーバの正常稼働確認 | 仮想サーバの稼働状態を確認します。 |
完了通知 | メールを送信 | 仮想サーバの構築結果を通知します。 |
エラー通知1~3 | メールを送信 | 仮想サーバの構築でエラーが発生したことを通知します。 |
異常通知1~2 | メールを送信 | ネットワークの設定でエラーが発生したことを通知します。 |
自動運用プロセスの以下の設定が必要です。
ユーザ定義属性
運用操作部品の入力情報
ユーザ定義属性
自動運用プロセスのユーザ定義属性に値の設定が必要です。以下に従い値を入力してください。
ユーザ定義属性名 | 入力値 | 用途 |
---|---|---|
smtp_server | 送信メール(SMTP)サーバのホスト名またはIPアドレス | メールを送信する運用操作部品のhostnameパラメーターの値として使用 |
from_address | エラーメールの送信元アドレス | メールを送信する運用操作部品のfromaddressパラメーターの値として使用 |
運用操作部品の入力情報
自動運用プロセスに配置されている以下の運用操作部品の入力情報に対して、パラメーターに値の設定が必要です。
仮想サーバ構築
また、以下の運用操作部品の入力情報に対して、必要に応じてパラメーターに値を設定してください。
完了通知
エラー通知1~3
異常通知1~2
以下に従い、パラメーターの値を入力してください。
運用操作部品名 | パラメーター名 | 入力値 |
---|---|---|
仮想サーバ構築 | serverpassword | 仮想サーバの構築で使用するイメージに設定されている管理者パスワードと同じ値(注1) |
完了通知 エラー通知1~3 異常通知1~2 | smtpusername (注2) | 送信メール(SMTP)サーバのホストへSMTP認証を行うユーザー名 |
smtppassword (注2) | 送信メール(SMTP)サーバのホストへSMTP認証を行うユーザーのパスワード |
注1)
使用する全てのイメージで管理者パスワードは共通にします。
イメージ毎に異なるパスワードにする場合は、申請画面から入力するようにしてください。また、サーバ毎にパラメーター名を変更してください。
注2)
メール送信時にSMTPサーバへの認証が必要な環境の場合に、設定してください。
参照
自動運用プロセスの変更方法については、“Systemwalker Runbook Automation Studio利用ガイド”を参照してください。
自動運用プロセスでの操作時、以下の画面にて操作に必要な値の入力を行います。
変更情報入力画面
自動運用プロセスの実行時に、値の入力を行います。以下の4画面で構成されています。
基本情報の情報入力画面
サーバの情報入力画面
ネットワークの情報入力画面
サーバへインストールするソフトウェアの情報入力画面
構築情報入力画面(基本情報)での入力情報
構築情報入力画面(基本情報)では、以下の情報を入力します。
入力項目 | 必要性 | 入力内容 | 入力値を設定する自動運用 |
---|---|---|---|
完了通知メールの送信先アドレス | 必須 | 完了通知メール、および、エラー通知メールの送信先アドレスを指定。 | to_address |
確認するグループ名 | 必須 | サーバの稼働確認する情報の登録グループ名を指定。稼働確認する情報をCMDBに登録した際のグループ名を指定。 | Groupname |
構築情報入力画面(サーバの情報)での入力情報
構築情報入力画面(サーバの情報)では、以下の情報を入力します。
入力項目 | 必要性 | 入力内容 | 入力値を設定する自動運用 |
---|---|---|---|
仮想環境の管理サーバのIPアドレス | 必須 | 仮想環境の管理製品の管理サーバのIPアドレスを指定。 | managerserver |
適用するテンプレート名 | 必須 | 構築する仮想サーバに適用するテンプレート名を指定。 | templatename |
適用するイメージ名 | 必須 | 構築する仮想サーバに適用するイメージ名を指定。 Systemwalker Runbook Automation エージェントが導入されているイメージを指定してください。 | imagename |
仮想サーバに付与する名前 | 必須 | 構築する仮想サーバに付与する名前を指定。 | servername |
割り当てるネットワークリソース名 | 必須 | 構築する仮想サーバに割り当てるネットワークリソース名を指定。 | network |
割り当てるIPアドレス | 任意 | 構築する仮想サーバに割り当てるIPアドレスを指定。 | serveripaddress |
プロダクトキー | 任意 | 構築する仮想サーバに割り当てる製品キーを指定。 | productkey |
CPU数 | 任意 | テンプレート情報からCPU数を変更する場合に、変更後のCPU数を指定。 | numofprocessor |
CPU性能 | 任意 | テンプレート情報からCPU性能を変更する場合に、変更後のCPU性能を指定。GHzを単位として、0.1~8の範囲で小数第一位まで指定が可能。なお、単位(GHz)は指定不要です。 | processorspeed |
メモリサイズ | 任意 | テンプレート情報からメモリサイズを変更する場合に、変更後のメモリサイズを指定。Gバイトを単位として、0.1~255の範囲で少数第一位まで指定が可能。なお、単位(Gバイト)は指定不要です。 | memorysize |
構築情報入力画面(ネットワークの情報)での入力情報
構築情報入力画面(ネットワークの情報)では、以下の情報を入力します。
入力項目に値がない場合は、OSのネットワークの設定を行いません。
入力項目 | 必要性 | 入力内容 | 入力値を設定する自動運用 |
---|---|---|---|
ドメイン名 | 任意 | OSのネットワーク情報のドメイン名を指定。複数指定する場合は、項目を","(カンマ)区切りで指定。 | domain_name |
ドメインに参加するためのユーザ名 | 任意 | ドメインに参加する場合、参加するドメインのユーザー名を指定。 | domain_username |
ドメインに参加するためのユーザーのパスワード | 任意 | ドメインに参加する場合、参加するドメインのユーザーのパスワードを指定。 | domain_password |
ワークグループ | 任意 | OSのネットワーク情報のワークグループを指定。 | workgroup |
ネットワーク・インターフェース | 任意 | DNSサーバアドレス、WINSアドレスを設定するネットワーク・インターフェースを指定。 | interface_name |
DNSサーバアドレス | 任意 | OSのネットワーク情報のDNSサーバアドレスを指定。複数指定する場合は、項目を","(カンマ)区切りで指定。 | dns |
WINSアドレス | 任意 | OSのネットワーク情報のWINSアドレスを指定。複数指定する場合は、項目を","(カンマ)区切りで指定。 | wins |
構築情報入力画面(サーバへインストールするソフトウェアの情報)での入力情報
構築情報入力画面(サーバへインストールするソフトウェアの情報)では、以下の情報を入力します。
なお、入力項目への設定によって以下のとおり動作します。
すべての入力項目に値がない場合
ソフトウェアのインストールは行いません。
インストールするコマンド名のみに値を設定した場合
インストールファイルの転送は行いません。インストールするホストに格納されているファイルを使用してインストールします。
すべての入力項目に値を設定した場合
入力内容に従ってインストールファイルの転送を行った後、インストールを実施します。
上記以外の場合
エラーとなります。
入力項目 | 必要性 | 入力内容 | 入力値を設定する自動運用 |
---|---|---|---|
インストールファイルの転送元ホスト名 | 任意 | インストールするソフトウェアが保管してある端末のホスト名を指定。 | source_hostname |
インストールするコマンド名 | 任意 | インストールするソフトウェアを実行するコマンド名と引数を指定。 | command_line |
インストールファイルの名前 | 任意 | インストールするソフトウェアのファイルの名前または、フォルダ名(絶対パス)を指定。 | source_file |
インストール先のインストールファイルの名前 | 任意 | インストールするソフトウェアのファイルを、仮想サーバに転送するファイルの名前または、フォルダ名(絶対パス)を指定。 | destination_file |
仮想サーバの構築に使用するイメージ
本テンプレートで構築した仮想サーバとの通信には、ファイル通信基盤を使用することを前提としています。このため、仮想サーバの構築に使用するイメージには、Systemwalker Runbook Automation エージェントが導入されているイメージを使用してください。
CMDBへの情報登録
仮想サーバの構築後に、構築したサーバ情報をCMDBに登録するためにコマンドを実行しています。本テンプレートを流用して、新たな自動運用プロセスを作成する場合には、以下の運用操作部品とノードは削除しないでください。
詳細情報を取得する(運用操作部品「仮想サーバの詳細情報取得」)
CMDBに情報を登録する際に必要となる、仮想サーバのIPアドレスとOS種別を取得しています。
仮想サーバを起動する(運用操作部品「仮想サーバを起動」)
CMDBに登録する情報を収集するために、仮想サーバを起動する必要があります。
論理ノードを登録1~2(運用操作部品「論理ノードの登録」)
構築した仮想サーバの情報をCMDBに登録します。
構成要素を更新する(運用操作部品「構成要素を更新」)
サーバの稼働確認する情報の登録グループ名を、CMDBの仮想サーバの情報に登録します。