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DP/Cライブラリ V7.2 使用手引書L10

5.6.4 業務の実行における各コマンドの詳細情報

注意

各コマンドのパラメータは、必ず順番どおりに指定してください。

5.6.4.1 コネクション確立

《書  式》

CMD=DPCCON,SYSNAME=相手システム名[,SYSREQ=SYSREQキー送信モード][,LOGON=LOGON文字列]

◆パラメータの説明◆

CMD=DPCCON

コネクションの確立を行うことを意味します。

SYSNAME=相手システム名

コネクションを確立したい相手システム名を指定します。最大8バイトです。

SYSREQ=A|S|N(自動|送信する|送信しない)

コネクション確立要求がホストで許可されない場合に、SYSREQキーを送信するかしないかを指定します。

このパラメータを省略した場合は、「自動」の指定となります。この設定は、ホストの環境に依存します。設定を変更する場合は、システム管理者にご相談ください。

LOGON=LOGON文字列

LOGON文字列を指定します。最大160バイトです。
このパラメータを省略した場合は、DPCライブラリセットアップで設定したLOGON文字列が使用されます。DPCライブラリセットアップで設定したものと異なるLOGON文字列を指定した場合は、ここでの指定が優先されます。

5.6.4.2 コネクション解放

《書  式》

CMD=DPCDIC,SYSNAME=相手システム名

◆パラメータの説明◆

CMD=DPCDIC

コネクションの解放を行うことを意味します。

SYSNAME=相手システム名

相手システム名を指定します。最大8バイトです。

5.6.4.3 ファイル送信

《書  式》

CMD=DFEXPORT[,CNVF=ファイル形式],FID=ファイル識別名,FMFILE=送信ファイル名,SYSNAME=相手システム名[,FIL=ファイル変換形式][,COD=コード変換][,TAB=タブストップ][,RF=レコード形式][,RL=レコード長]

◆パラメータの説明◆

CMD=DFEXPORT

ファイル送信を行うことを意味します。

CNVF=@SDF|@SYLK|@MSDOS|@CSV

ファイル形式を指定します。このパラメータを省略した場合は、@MSDOSの指定となります。

@SDF

SDF形式のファイルこのパラメータを指定した場合は、固定長のバイナリファイルとして、ファイルを送信します。FIL,COD,TAB,RFのパラメータは無効になります。

@SYLK

SYLK形式のファイルこのパラメータを指定した場合は、固定長のバイナリファイルとして、ファイルを送信します。FIL,COD,TAB,RF,RLのパラメータは無効になります。

@MSDOS

MS-DOS形式のファイル

@CSV

CSV形式のファイルこのパラメータを指定した場合は、可変長のファイルとして、ファイルを送信します。FIL,COD,TAB,RFのパラメータは無効になります。RLは4096を設定してください。RLに4096以外の値を設定した場合、または省略した場合は、4096に置き換えられます。

FID=ファイル識別名

次の2通りの指定方法があります。

  • 一時名指定:最大8バイト

  • 物理名指定(シングルクォートで囲んで指定してある場合):最大100バイト

注意

ファイル識別名は英大文字で入力してください。英小文字で入力すると、エラーになります。

FMFILE=送信ファイル名

送信ファイル名を指定します。最大64バイトです。

SYSNAME=相手システム名

コネクションの確立を行う際の相手システム名を指定します。最大8バイトです。

FIL=T|B(テキスト|バイナリ)

送信するファイルをテキストファイルとして送信するか、バイナリファイルとして送信するかを指定します。
このパラメータを省略した場合は、テキストファイルの指定となります。

注意

ホストがPG6000/GP6000/Kシリーズの場合は、バイナリファイルを指定してください。
また、レコード形式が可変長の場合は、テキストファイルを指定してください。

COD=K|L|A(カナ|英小文字|ASCII)

送信するファイルをASCIIコードからEBCDICコードに変換するときのEBCDICコード側の種類を指定します。
このパラメータは、ファイル変換形式でテキストを指定した場合のみ有効です。
このパラメータを省略した場合は、EBCDIC/カナの指定となります。

TAB=タブストップ

パソコン上のテキストファイルに含まれているTABコードを何文字分のスペースに置き換えるかを指定します。指定可能な範囲は、0~20です。0を指定した場合は、置き換え処理を行いません。
このパラメータは、テキストファイルを指定した場合のみ有効です。
このパラメータを省略した場合は、8の指定となります。

RF=0|1(可変長|固定長)

送信ファイルのレコード形式が可変長か固定長かを指定します。
このパラメータを省略した場合は、可変長の指定となります。

RL=レコード長

送信ファイルのレコード長を指定します。指定可能な範囲は1~4096バイトです。
このパラメータを省略した場合は、次の値の指定となります。

レコード形式で可変長を指定:132
レコード形式で固定長を指定: 80

注意

Excel形式またはLotus形式のファイルを送信する場合は、以下のように指定してください。

ファイル形式(CNVF)

@MSDOS

ファイル変換形式(FIL)

B(バイナリファイル)

レコード形式(RF)

1(固定長)

レコード長(RL)

4096

パソコンからホストに送信するファイルデータの中に2バイトコードが含まれている場合、次のことに注意してください。

パソコン側

2バイトコード=シフトJISコード

ホスト側

2バイトコード=JEFコード

指定するレコード長はホスト側のレコード長です。ただし、JEFコードでは漢字シフトコードが挿入されるため、シフトJISコードのレコード長より長くなることがあります。よって、テキストファイルでは指定したレコード長を超えていなくても、この変換によりレコード長を超え、ファイル転送が異常終了することがあります。
例)

5.6.4.4 ファイル受信

《書  式》

CMD=DFIMPORT[,CNVF=ファイル形式],FID=ファイル識別名,FMFILE=受信ファイル名,SYSNAME=相手システム名[,FIL=ファイル変換形式][,INS=格納方法][,COD=コード変換]

◆パラメータの説明◆

CMD=DFIMPORT

ファイル受信を行うことを意味します。

CNVF=@SDF|@SYLK|@MSDOS|@CSV

ファイル形式を指定します。このパラメータを省略した場合は、@MSDOSの指定となります。

@SDF

SDF形式のファイルこのパラメータを指定した場合は、固定長のバイナリファイルとして、ファイルを受信します。FIL,INS,CODのパラメータは無効になります。

@SYLK

SYLK形式のファイルこのパラメータを指定した場合は、固定長のバイナリファイルとして、ファイルを受信します。FIL,INS,CODのパラメータは無効になります。

@MSDOS

MS-DOS形式のファイル

@CSV

CSV形式のファイルこのパラメータを指定した場合は、可変長のファイルとして、ファイルを受信します。FIL,CODのパラメータは無効になります。

FID=ファイル識別名

次の2通りの指定方法があります。

  • 一時名指定:最大8バイト

  • 物理名指定(シングルクォートで囲んで指定してある場合):最大100バイト

注意

ファイル識別名は、英大文字で入力してください。英小文字で入力すると、エラーになります。

FMFILE=受信ファイル名

受信ファイル名を指定します。最大64バイトです。

SYSNAME=相手システム名

コネクションの確立を行う際の相手システム名を指定します。最大8バイトです。

FIL=T|B(テキスト|バイナリ)

受信するファイルをテキストファイルとして受信するか、バイナリファイルとして受信するかを指定します。
このパラメータを省略した場合は、テキストファイルの指定となります。

注意

ホストがPG6000/GP6000/Kシリーズの場合は、バイナリファイルを指定してください。

INS=N|A(新規入れ換え|追加)

受信するファイルを新規に作成/入れ換えるか、指定したファイルの末尾に追加するかを指定します。
このパラメータを省略した場合は、新規入れ換えの指定となります。

COD=K|L|A(カナ|英小文字|ASCII)

受信したファイルをEBCDICコードからASCIIコードに変換するときのEBCDICコード側の種類を指定します。
このパラメータは、ファイル変換形式でテキストを指定した場合のみ有効です。
このパラメータを省略した場合は、EBCDIC/カナの指定となります。

5.6.4.5 DB変換

《書  式》

CMD=DPCDBCONVERT,FID=ファイル識別名[,PRIME=初期容量][,SECOND=二次容量][,RECSIZE=レコード長][,VOL=ボリューム通し番号],SYSNAME=相手システム名[,CLIST=条件式]

◆パラメータの説明◆

CMD=DPCDBCONVERT

DB変換を行うことを意味します。

FID=ファイル識別名

一時名指定のみ指定可能です。最大8バイトです。

PRIME=ホストファイルの初期容量

指定可能な範囲は1~65535です。ホスト側の設定によっては、省略可能です。

SECOND=ホストファイルの二次容量

指定可能な範囲は0~65535です。ホスト側の設定によっては、省略可能です。

RECSIZE=レコード長

指定可能な範囲は1~32760です。ホスト側の設定によっては、省略可能です。

VOL=ボリューム通し番号

最大6バイトです。ホスト側の設定によっては、省略可能です。

SYSNAME=相手システム名

コネクションの確立を行う際の相手システム名を指定します。最大8バイトです。

CLIST=変換する際の条件式

変換する際に必要なデータを選択する条件式を指定します。最大4096バイトまで指定できます。
このパラメータは省略可能です。また、条件式を記述したテキストファイルを指定することもできます。テキストファイルを指定する場合は、ファイル名をシングルクォートで囲んでください。
条件式に記述できる文字数は、次の式から求めてください。
《式》
条件式で記述できるバイト数≦4096-(ホストユーザCLIST内のLOAD/UNLOAD文長+34)
(+34は、LOAD/UNLOADコマンド作成時に必要なWORK領域の長さ)
ホスト側の設定によっては、省略可能です。

注意

PRIME、SECOND、RECSIZE、VOLについては、省略する場合はすべて省略し、設定する場合はすべて設定してください。また、VOLを省略すると、他の3つのパラメータも省略されたものとしてホストと通信します。

ポイント

初期容量、二次容量、レコード長、ボリューム通し番号の設定値について

RDBII/SymfoWAREに格納する場合は省略可能です(AP/JOIN V11以降)。
RDBII/SymfoWAREから抽出する場合は、端末側からの設定がなければ、AP/JOIN内でそれぞれの引数を用意しています(AP/JOIN V12以降)。

最新版のAP/JOINでは、格納/抽出ともに省略可能です。

5.6.4.6 アプリ起動

《書  式》

CMD=APLLOAD,APL=アプリケーション名[,MODE=起動モード]

◆パラメータの説明◆

CMD=APLLOAD

アプリケーション起動を行うことを意味します。

APL=アプリケーション名

起動させるアプリケーション名を、フルパスで指定します。最大128バイトです。

MODE=起動モード

アプリケーションの起動モードを指定します。
このパラメータを省略した場合は、0の指定となります。
0:アプリケーションの終了を待たずに、次の業務を実行します。
1:アプリケーションの終了を待ち合わせてから、次の業務を実行します。

5.6.4.7 ホストアプリ起動

《書  式》

CMD=HSTAPLLD,SYSNAME=相手システム名,APLNAME=相手アプリケーション名[,SNDMSG=送信メッセージファイル名][,RCVMSG=受信メッセージファイル名]

◆パラメータの説明◆

CMD=HSTAPLLD

ホストアプリケーション起動を行うことを意味します。

SYSNAME=相手システム名

コネクションの確立を行う際の相手システム名を指定します。最大8バイトです。

APLNAME=相手アプリケーション名

起動したいホストのアプリケーション名を指定します。最大8バイトです。

SNDMSG=送信メッセージファイル名

送信するメッセージを格納したファイル名を指定します。最大64バイトです。
送信メッセージは、変換処理等は行われず、直接ホストへ送信されます。
最大32767バイトのメッセージが送信可能です。それ以上の大きさのメッセージを指定するとエラーになります。
このパラメータは省略可能です。0バイトのメッセージファイルを指定した場合は、メッセージを送信しないものとして扱います。

RCVMSG=受信メッセージファイル名

受信するメッセージを格納したいファイル名を指定します。最大64バイトです。
最大32767バイトのメッセージが受信可能です。
このパラメータは省略可能です。省略した場合で、受信メッセージがある場合は、DPCライブラリをインストールしたフォルダに「XDPCACPT.MSG」というファイル名で保存されます。

5.6.4.8 DB転送

《書  式》

CMD=DBTRAN,SRCDB=転送元情報ファイル名,DSTDB=転送先情報ファイル名,TMPCSV=一時作業ファイル名,DELCSV=削除モード

◆パラメータの説明◆

CMD=DBTRAN

DB転送を行うことを意味します。

SRCDB=転送元情報ファイル名

転送元情報ファイル名をフルパスで指定します。最大64バイトです。

DSTDB=転送先情報ファイル名

転送先情報ファイル名をフルパスで指定します。最大64バイトです。

TMPCSV=一時作業ファイル名

一時作業ファイル名をフルパスで指定します。最大64バイトです。

DELCSV=削除モード

一時作業ファイルを削除するかしないかを指定します。
0:コマンド終了時に一時作業ファイルを削除します。
1:一時作業ファイルを削除しません。

注意

DB転送を実行する際は、あらかじめ同一マシン上に、DB転送情報ファイルを用意しておく必要があります。

DBごとの詳細設定は、以降を参照してください。


DB転送情報ファイル  コマンド/パラメータ

DB種別には、以下のものがあります。

各DB種別の情報ファイルのフォーマットは、次のとおりです。

AP/JOIN

《書  式(転送元)》

DBTYPE=APJOIN
HOSTTYPE=ホストタイプ
SYSNAME=相手システム名
FID=ファイル識別名
COD=コード変換
PRIME=初期容量
SECOND=二次容量
VOL=ボリューム通し番号
[CLIST=条件式]

《書  式(転送先)》

DBTYPE=APJOIN
HOSTTYPE=ホストタイプ
SYSNAME=相手システム名
FID=ファイル識別名
COD=コード変換

◆パラメータの説明◆

DBTYPE=APJOINを指定します。

  

HOSTTYPE=転送対象のホストを指定します。

0:GS/PRIMEFORCE/Mシリーズ
1:PG6000/GP6000/Kシリーズ

SYSNAME=コネクション確立を行う際の相手システム名を指定します。

  

FID=変換対象となるホストのファイル識別名を指定します。一時名指定のみ可能です。

最大8バイトです。

COD=K|L|A(カナ|英小文字|ASCII-EBCDIC)を指定します。

このパラメータは、ファイル受信のものと同様の意味を持ちます。
転送対象がGS/PRIMEFORCE/Mシリーズの場合は、ホスト側で設定するCNVDBコマンド文のコード変換種別と、合わせる必要があります。

PRIME=ホストファイルの初期容量を指定します。

初期容量は、1~65535の範囲で指定します。

SECOND=ホストファイルの二次容量を指定します。

二次容量は、0~65535の範囲で指定します。

VOL=ファイルを作成するボリューム通し番号を指定します。最大6バイトです。

  

CLIST=条件式を指定します。

最大4096バイトまで指定できます。記述できるバイト数は次の式により制限されます。
《式》
条件式で記述できるバイト数≦4096-(LOAD/UNLOAD文長+34)
(+34は、LOAD/UNLOADコマンド作成時に必要なWORK領域の長さ)
ホスト側の設定によっては、省略可能です。

注意

ホストがGS/PRIMEFORCE/Mシリーズの場合は、ホストユーザCLISTに定義されるCNVDBの設定でデリミッタコード(DLM)に( , )を、ブラケットコード(BRC)に( ’ )を、最終デリミッタ付加種別(EDLM)に(N)をあらかじめ設定しておく必要があります。

ODBC

《書  式(転送元)》

DBTYPE=ODBC
USERID=ODBCのユーザID
[PASSWORD=ODBCへのパスワード]
DSN=データソース名
TABLE=テーブル名
COLUMN=カラム名
[SEARCH=検索条件]
BRC=ブラケット文字
DLM=区切り文字

《書  式(転送先)》

DBTYPE=ODBC
USERID=ODBCのユーザID
[PASSWORD=ODBCへのパスワード]
DSN=データソース名
TABLE=テーブル名
COLUMN=カラム名
COMMIT=コミット件数
BRC=ブラケット文字
DLM=区切り文字
INSERT=格納形態

◆パラメータの説明◆

DBTYPE=ODBCを指定します。

  

USERID=ODBCに設定されているユーザIDを指定します。最大30バイトです。

  

PASSWORD=ODBCに設定されているパスワードを設定します。最大30バイトです。

データベースの設定によっては、省略可能です。

DSN=データソース名を指定します。最大32バイトです。

  

TABLE=テーブル名を指定します。

テーブル名には、データベースのQualifier名、オーナー名、テーブル名を区切り文字(ピリオド「.」など)で連結した文字列を指定します(区切り文字はデータベースに依存します)。Qualifier名、オーナー名、テーブル名は、それぞれ最大128バイトです。

COLUMN=カラム名を設定します。最大(128バイト×256列)です。

各カラム名は、「,(カンマ)」で区切ってください。全選択の場合は、「*」を指定します。

COMMIT=コミット件数を指定します。コミット件数は、0~32767の範囲で指定します。

  

SEARCH=検索条件を指定します。最大4096バイトです。

省略した場合は、全件が検索対象となります。

BRC=ブラケット文字を指定します。最大1バイトです。

  

DLM=区切り文字を指定します。最大1バイトです。

  

INSERT=格納形態を指定します。

0:新規/入れ換え
1:追加

注意

ブラケット文字および区切り文字は、ODBCドライバまたはデータベースで扱うSQLの仕様に合わせてください。

DB転送情報ファイル

転送先がODBCの場合のDB転送情報ファイルの例を以下に記述します。

各パラメータは、改行で区切って指定します。