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Interstage Business Application ServerV10.0.0 アプリケーション開発ガイド
Interstage

5.1 業務処理プロジェクトの作成

フロー定義を作成するためには、業務処理プロジェクトを作成する必要があります。ここでは、業務処理プロジェクトの作成方法について説明します。

非同期アプリケーション連携実行基盤における業務処理は、以下の2つの要素で構築されます。

フロー定義は、アプリケーション連携フロープロジェクト内に作成します。

また、Javaの場合には、業務処理実行アプリケーションをアプリケーション連携フロープロジェクト内に作成し、フロー定義と業務処理実行アプリケーションに関する開発資産を1つにまとめることもできます。

アプリケーション連携フロープロジェクトは、Interstage Studioのウィザードを用いることで容易に組み込むことが可能です。フロー定義の作成、およびJavaアプリケーションの作成は、以下の手順で行います。

アプリケーション連携フロープロジェクトの概要

アプリケーション連携フロープロジェクトは、Interstage Studioの開発環境上に作成される、非同期アプリケーション連携実行基盤の業務処理を構築するための開発資産をまとめた1つの単位です。

アプリケーション連携フロープロジェクトでは、フロー定義やJavaの業務処理実行アプリケーションを作成します。フロー定義の作成方法については、“5.2 フロー定義の作成”を参照してください。Javaの業務処理実行アプリケーションの作成方法については、“第15章 サーバアプリケーションの開発(Java)”を参照してください。

アプリケーション連携フロープロジェクトは、Interstage StudioのEnterprise JavaBeansプロジェクトと同様のプロジェクト構成をもちます。

アプリケーション連携フロープロジェクトの作成

アプリケーション連携フロープロジェクトを新規で作成する方法について以下に示します。

  1. メニューバーから[ファイル] > [新規] > [プロジェクト]を選択、またはツールバーのをクリックすると、[新規プロジェクト]ウィザードが表示されます。

  2. [アプリケーション連携実行基盤/バッチ実行基盤] > [アプリケーション連携フロープロジェクト]を選択します。

  3. [次へ]をクリックします。[アプリケーション連携フロープロジェクト]ウィザードが表示されます。[アプリケーション連携フロープロジェクト]ウィザードは、以下の2画面で構成されます。

    • [アプリケーション連携フロープロジェクト]画面

    • アプリケーション連携フロープロジェクト固有のプロパティ画面

[アプリケーション連携フロープロジェクト]画面

  1. [プロジェクト名]にプロジェクト名を入力します。
    プロジェクトをワークスペースフォルダに保存する場合は、[内容]の[ワークスペース内に新規プロジェクトを作成]を選択します。
    プロジェクトをワークスペースフォルダ外に保存するには、[外部ロケーションに新規プロジェクトを作成]を選択し、保存先フォルダを入力します。
    プロジェクトで使用するJREを変更する場合は、[JREを構成]、または[プロジェクト固有のJREを使用]を選択し、使用するJREを選択してください。

    注意

    [プロジェクト名]に関する規約については、“付録E 定義規約”を参照してください。

  2. [次へ]をクリックします。アプリケーション連携フロープロジェクト固有のプロパティ画面が表示されます。

◆アプリケーション連携フロープロジェクト固有のプロパティ画面

アプリケーション連携フロープロジェクトでは、Destination名の初期値をプロパティ情報としてもつことができます。


  1. 省略時に使用するキューには、Destination名を入力します。アクティビティ定義で入力が省略されている場合に使用されるキューを指定します。省略時に使用するキューを指定する場合は、[省略時に使用するキュー(Destination)を指定する]をチェックしてください。

    注意

    省略時に使用するキューの値は、フロー定義ツールにおいて以下の流れで反映されます。

    1. アプリケーション連携フロープロジェクトで値を保持します。

    2. プロジェクト内に新規作成した非同期アプリケーション連携実行基盤のフロー定義ファイルの初期値に、aで保持した値が反映されます。

    3. フロー定義エディタのルーティング定義画面の[アクティビティ定義]画面で[処理要求メッセージ格納キュー(Destination)]を未入力の状態で定義ファイルを保存し、続いてフロー定義DBへの登録を実行した場合、キューの未設定箇所にbの値が反映されます。

    詳細については、“5.2.6 プロパティ”、“5.2.4.3 アクティビティの設定”を参照してください。

  2. [終了]をクリックすると、アプリケーション連携フロープロジェクトが作成されます。

アプリケーション連携フロープロジェクトのファイル構成

アプリケーション連携フロープロジェクトを新規作成すると、以下のファイルをプロジェクト内に作成します。
詳細を以下に示します。

ファイル名

説明

ejb-jar.xml

EJBアプリケーションのdeployment descriptorの情報が定義されているファイルです。JARファイル全体の情報やJARファイルに含まれる複数のEnterprise Beanの情報を保持します。
プロジェクトのソースフォルダ>[META-INF]フォルダに生成されます。

logConf.xml

ログ定義ファイルです。非同期アプリケーション連携実行基盤が利用する汎用ログの出力先やフォーマットなどの情報を設定できます。
詳細は“19.1 ログ定義ファイルを用いたログ出力”を参照してください。
プロジェクトフォルダに生成されます。

logresource.xml

ログメッセージファイルです。アプリケーションで使用する文字列データをログ出力用にカスタマイズして、メッセージの一部に動的な情報を埋め込んで定義します。
詳細は“19.3.1 ログメッセージファイルの記述”を参照してください。
プロジェクトフォルダに生成されます。

アプリケーション連携フロープロジェクトのプロパティ詳細情報

Interstage Studioに表示されるファイルの一覧からアプリケーション連携フロープロジェクトを選択し、コンテキストメニューから[プロパティ]を選択すると、プロジェクトの[プロパティ]ダイアログボックスが表示されます。プロジェクトに関する情報を参照、設定することが可能です。

  1. 左のペインで[アプリケーション連携フロー]を選択すると、アプリケーション連携フロープロジェクト固有のプロパティ情報を設定する画面が表示されます。ここでは、“◆アプリケーション連携フロープロジェクト固有のプロパティ画面”で設定した情報を編集することが可能です。

  2. 省略時に使用するキューには、Destination名を入力します。省略時に使用するキューに指定した値を有効にする場合は、[省略時に使用するキュー(Destination)を指定する]をチェックしてください。指定した値は、フロー定義ファイルをフロー定義DBへ登録する際に、アクティビティ定義で入力が省略されているキューに設定されます。詳細については、“5.2.6 プロパティ”、“5.2.4.3 アクティビティの設定”を参照してください。

  3. [デフォルトの復元]をクリックすると、プロパティ詳細情報が初期状態に戻ります。

  4. [適用]をクリックすると、入力情報がプロパティ詳細情報に適用されます。

■プロジェクトを閉じる

プロジェクトを閉じるには、Interstage Studioの[パッケージエクスプローラ]ビューでプロジェクトを選択し、メニューバーから[プロジェクト] > [プロジェクトを閉じる]を選択します。

プロジェクトを削除する

プロジェクトを削除するには、Interstage Studioの[パッケージエクスプローラ]ビューでプロジェクトを選択し、メニューバーから[編集] > [削除]を選択します。

プロジェクトの削除の詳細については、“Interstage Studio ユーザーズガイド(互換ワークベンチ)”を参照してください。