NATを用いた構成について説明します。
NATには、隠ぺいされるIPアドレスと変換されたIPアドレスが静的に対応付けされる静的変換と、隠ぺいされるIPアドレスに対して動的に変換されたIPアドレスを対応付ける動的変換があります。
Systemwalker Centric Managerでは、1:1静的アドレス変換機能だけを適用の対象とします。
1:1静的アドレス変換では、NATにより隠ぺいされるIPアドレスと、アドレス変換機能によって変換されたIPアドレスは、1:1で静的に対応付けされます。
Systemwalker Centric Managerでは、以下のNATを用いた構成を基本として、運用管理を行うことができます。
以降、本書では以下に示すNAT構成をもとに説明します。
NAT構成1(NAT環境のアドレスが隠ぺいされる場合のアドレス変換)
IPアドレス1をもつ運用管理サーバと、NAT環境にIPアドレス2をもつ業務サーバがある構成で、NATルータのアドレス変換機能によって、NAT環境の業務サーバのIPアドレス2が、運用管理サーバ側から隠ぺいされ、運用管理サーバから業務サーバはアドレス変換機能により変換されたIPアドレス2'として見えます。
NAT環境にある業務サーバ、クライアントから運用管理サーバのIPアドレス1は隠ぺいされず、業務サーバから、運用管理サーバはIPアドレス1として見えます。
NAT構成2(NAT環境と、運用管理サーバのアドレスが隠ぺいされる場合のアドレス変換)
IPアドレス1をもつ運用管理サーバと、NAT環境にIPアドレス2をもつ業務サーバがある構成で、NATルータのアドレス変換機能によって、NAT環境の業務サーバのIPアドレス2が運用管理サーバ側から隠ぺいされ、運用管理サーバから業務サーバは、アドレス変換機能により変換されたIPアドレス2'として見えます。
NAT環境にある業務サーバ、クライアントから運用管理サーバのIPアドレス1も隠ぺいされ、業務サーバから、運用管理サーバはアドレス変換機能により変換されたIPアドレス1'として見えます。