先行するジョブネットが終了したのを待ち合わせて後続のジョブネットを起動させるよう、ジョブネット単位で順番にスケジュールしたい場合には、以下の方法があります。
ジョブネットの階層化
メッセージ事象で連携
ジョブネットのグループ化
ポイント
どの方法が良いか迷ったら・・・
ジョブネット単位でスケジュールしたい場合には、制約が少なく、フローで視覚的に先行後続関係を編集、確認できて分かりやすい、ジョブネットの階層化がおすすめです。
メリット | デメリット | |
ジョブネットの階層化 | フローで視覚的に先行後続関係を編集・確認できる。 フローの順にそのまま実行されるので、動作状況が把握しやすい。 | 子ジョブネットに対して、メッセージ起動や時刻起動は設定できないため、メッセージ待ちや時刻待ちで待ち合わせることができない。 |
メッセージ事象連携 | プロジェクトをまたがった連携や、他システムとの連携が可能。 | ジョブネットの動作状況が確認しにくく、メッセージ事象のクリア操作で運用が煩雑になりやすい。 |
グループ化 | フローで視覚的に先行後続関係を編集・確認できる。 グループ内ジョブネットに対して、メッセージ起動や時刻起動の設定ができる。 | 1日1回起動するジョブネットの集合体で、日によって(例えば週次、月次)実行するジョブネットの構成を変化させたい場合を想定した機能のため制約が多い。 |
ジョブネットの階層化
ジョブネット(親ジョブネット)の中に別のジョブネット(子ジョブネット)を登録できます。登録された子ジョブネットは、親ジョブネット内で視覚的にフローでスケジュールできるため、先行ジョブネットから後続のジョブネットに接続線をひくだけで、先行ジョブネットの終了を待ち合わせて後続ジョブネットを起動するようスケジュールできます。
先行ジョブネット(子ジョブネット)の終了
[ジョブネットの新規作成]ウィンドウで子ジョブネットを作成。
[ジョブネットの新規作成]ウィンドウで親ジョブネットを作成。
親ジョブネットの[ジョブネットの新規作成]ウィンドウで、子ジョブネットをジョブとして登録し、子ジョブネット間の先行後続関係をフローで編集。
ジョブネット、子ジョブネットになるための条件
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メッセージ事象連携
先行ジョブネットからメッセージを発生させ、後続のジョブネットではそのメッセージの受信を契機に起動するよう起動条件を設定することで、メッセージによるジョブネット単位の連携ができます。
先行ジョブネットからのメッセージ受信
先行ジョブネットの最終ジョブの[登録-ジョブ]ウィンドウ-[基本情報]シートで、メッセージを発生させるjobschmsgeventコマンドを登録。
後続ジョブネットの[ジョブネットのプロパティ]ウィンドウの[基本情報]シートおよび[メッセージ]シートで、起動条件が先行ジョブネットのメッセージ受信になるよう設定。
ジョブネットの動作状況が確認しにくく、また、メッセージ事象のカウント方法やクリアのされかたが複雑なため、仕組みをよく理解したうえで利用してください。
グループ化
グループを作成するフロー上で、ジョブネットのアイコンを画面上で接続し、ジョブのフロー図を作成した方法と同様の操作方法で、視覚的にフロー図を作成してスケジュールできます。
下記条件をすべて満たした場合
先行ジョブネットの正常終了
起動時刻の到来(起動時刻が有効の場合)
メッセージ事象の起動条件が満たされた(メッセージ事象連携をしている場合)
なお、[ジョブネットのプロパティ]ウィンドウ-[基本情報]シートで指定した条件[電源未投入時の処置として電源投入時に起動]、および[ジョブネットのプロパティ]ウィンドウ-[メッセージ]シートで指定した条件[起動時刻の到来を待つ]は無視されます。
業務選択ウィンドウで、対象プロジェクトを選択して右クリックし、表示されたポップアップメニューから[新規作成]-[グループ]を選択。
[グループの新規作成]ウィンドウでジョブネットを登録し、ジョブネット間の先行後続関係をフローで編集。
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マニュアルの参照先 <ジョブネットの階層化> <メッセージ事象連携> <グループ化> |