日ごとスケジュール管理において、プロジェクトやジョブネットを登録する方法について説明します。複数のサーバで運用する形態の場合は、管理サーバでマスタ情報の定義をします。
マスタ情報の定義について説明します。
日ごとスケジュール管理においてプロジェクトを登録するには、通常のSystemwalker Operation Managerの機能においてプロジェクトを登録した後に、マスタ設定します。日ごとスケジュール管理を行う場合は、同一システム(サブシステム)内のプロジェクトすべてをマスタ設定してください。
日ごとスケジュール管理においてプロジェクトを削除するには、マスタ設定を解除した後、プロジェクト削除コマンドを実行してプロジェクトを削除します。
プロジェクトに対してマスタ設定し、スケジュール情報が抽出されるとプロジェクト名に区切り文字(+)と運用日の5バイトを付加した“プロジェクト名+mmdd”の、運用日ごとのプロジェクトが作成されます。この名称のプロジェクトを“運用日管理プロジェクト”と呼びます。また、スケジュール情報が抽出される基となる、マスタ設定したプロジェクトを、“マスタプロジェクト”と呼びます。
プロジェクトに対してマスタ設定する、またはマスタ設定を解除するには、stemSetPrjMaster プロジェクトマスタ設定コマンドを実行します。詳細は、“Systemwalker Operation Manager リファレンスマニュアル”の“stemSetPrjMaster プロジェクトマスタ設定コマンド”を参照してください。プロジェクトを削除するには、stemSchDelete プロジェクト削除コマンドを実行します。詳細は、“Systemwalker Operation Manager リファレンスマニュアル”の“stemSchDelete プロジェクト削除コマンド”を参照してください。
注意
日ごとスケジュール管理では、プロジェクト名に以下のキーワードを使用します。
運用日管理プロジェクト:マスタプロジェクト名+mmdd
運用変更用プロジェクト:マスタプロジェクト名=mmdd
そのため、最後の5バイトが“+数字(4桁)”、“=数字(4桁)”のプロジェクトは、マスタ設定できません。“stemSetPrjMaster プロジェクトマスタ設定コマンド”で上記プロジェクト名を指定した場合、「指定のプロジェクトはマスタ設定できません。」のエラーが表示されます。
日ごとスケジュール管理の運用中は、“+mmdd”形式または“=mmdd”形式のプロジェクトを[プロジェクトの登録]ウィンドウまたはjobschsetprojectコマンドで手動作成しないでください。手動作成をした場合、以下の現象が発生します。
+mmdd形式の場合
mmddの運用日のマスタスケジュール管理が行われたときに、登録異常となります。
手動で作成された“+mmdd”形式のプロジェクトは、マスタスケジュール管理機能の制御対象外となり、持ち越し制御(運用指示)やスケジュール情報を保管する世代数に従う世代管理は行われません。
=mmdd形式の場合
自動的に運用変更用プロジェクトに振り分けられてしまいます。
運用中に、マスタプロジェクトのアクセス権を変更した場合、再度プロジェクトに対してマスタ設定を行う必要があります。マスタ再設定を行わないとスケジュール情報の登録時にプロジェクトのアクセス権が有効となりません。また、すでに登録されている運用日管理プロジェクトにはアクセス権の変更は有効になりません。必要に応じ、運用日プロジェクトに対し、アクセス権の設定を行う必要があります。
拡張ユーザ管理機能の有効/無効を切り替えた場合、プロジェクトのアクセス権が変更されますので、再度すべてのマスタプロジェクトに対してマスタ設定を行う必要があります。【UNIX版】
Systemwalker認証リポジトリの有効/無効を切り替えた場合、プロジェクトのアクセス権が変更されますので、再度すべてのマスタプロジェクトに対してマスタ設定を行う必要があります。
マスタ情報の起動日設定に運用日の日付が設定されているジョブネットが1つも存在しない場合は、運用日管理プロジェクトは作成されません。
旧バージョンのスケジュールサーバへスケジュール情報の分散を行った場合、利用できない機能があります。詳細は、“A.2 管理サーバ・スケジュールサーバ接続のサポート範囲”を参照してください。
ポイント
終了処理ジョブネットを登録するプロジェクトについて【Windows版】
日ごとスケジュール管理の運用において終了処理ジョブネットを登録したい場合、例外的に、終了処理ジョブネットを登録するプロジェクトには、マスタ設定しないようにしてください。終了処理ジョブネットを登録するプロジェクトにマスタ設定すると、プロジェクト名に“+mmdd”が付加されるため、終了処理ジョブネットとして認識されなくなるためです。
日ごとスケジュール管理のスケジュール情報を作成するには、プロジェクトに対してマスタ設定を行います。
プロジェクトに対してマスタ設定をすることにより、プロジェクトに登録されたジョブネットやジョブの情報が、定義情報のみの“マスタ情報”となり、ジョブネットのスケジュール処理が抑止されます。マスタ情報からスケジュールが抽出されると、プロジェクト名に区切り文字(+)と運用日の5バイトを付加した“プロジェクト名+mmdd”の“スケジュール情報”が作成されます。このスケジュール情報に従ってジョブネットやジョブが運用されます。
マスタ情報が格納されるデータベースを、マスタDBと呼びます。また、運用日ごとのスケジュール情報が格納されるデータベースを、スケジュールDBと呼びます。
マスタ設定の例
プロジェクト“営業PRJ”および“進捗管理PRJ”にマスタ設定する例を示します。
管理サーバで、システム管理者(Administratorsグループに属するユーザまたはスーパーユーザ)の権限でログインし、stemSetPrjMaster プロジェクトマスタ設定コマンドを実行します。
【Windows版】
# Systemwalkerインストールディレクトリ\mpwalker.jm\bin\stemSetPrjMaster set -p 営業PRJ |
# Systemwalkerインストールディレクトリ\mpwalker.jm\bin\stemSetPrjMaster set -p 進捗管理PRJ |
【UNIX版】
# /opt/FJSVstem/bin/stemSetPrjMaster.sh set -p 営業PRJ |
# /opt/FJSVstem/bin/stemSetPrjMaster.sh set -p 進捗管理PRJ |
詳細は、“Systemwalker Operation Manager リファレンスマニュアル”の“stemSetPrjMaster プロジェクトマスタ設定コマンド”を参照してください。
スケジュール情報の分散を行います。詳細は、“3.1.2.1 スケジュール情報の分散を行う契機”を参照してください。
スケジュール情報が適用されると、プロジェクトは、[Systemwalker Operation Manager]ウィンドウで、以下のように表示されます。運用日が12月9日の場合の表示例です。
注意
プロジェクトのマスタ設定に関する注意
マスタ設定は、プロジェクト単位で行うことができます。そのため、システム(サブシステム)内に日ごとスケジュール管理を行うプロジェクトと、従来のスケジュールのプロジェクトを混在させることは可能です。しかし、同一の運用単位であるシステム内に両者を混在させることは、業務の管理が複雑になるため推奨しません。
日ごとスケジュール管理の運用とは別に、従来のスケジュールでの業務も運用したい場合は、サブシステムを作成し、日ごとスケジュール管理のサブシステムと、通常スケジュールのサブシステムを分けてください。日ごとスケジュール管理の同一システム(サブシステム)内では、プロジェクトすべてについてマスタ設定してください。
ただし例外的に、終了処理ジョブネットを登録するプロジェクトだけは、運用日管理のプロジェクトと混在していても、マスタ設定しないようにしてください。【Windows版】
プロジェクトの分類表示について
日ごとスケジュール管理で運用中の場合、業務選択ツリーのプロジェクトを、以下のフォルダに分類して表示することができます。
マスタプロジェクトを格納します。
運用変更用プロジェクトを格納します。
運用日管理プロジェクトを格納します。フォルダ名は“MM/DD”(月/日)となります。本日の場合は“MM/DD(本日)”となります。
プロジェクトを分類表示できるウィンドウは、以下のとおりです。
[ガントチャート]ウィンドウ
以下に、分類表示する場合の設定手順について説明します。
[表示]メニューから[日ごとスケジュール管理の表示設定]を選択します。
→[日ごとスケジュール管理の表示設定]ウィンドウが表示されます。
日ごとスケジュール管理の分類機能を利用する場合にチェックします。分類機能を有効とした場合、以下でチェックしたフォルダの対象プロジェクトが分類表示されます。分類機能を無効とした場合、ジョブスケジューラ配下に(複数サブシステム運用時はサブシステム配下に)プロジェクト名が名前順で表示されます。
マスタプロジェクトをマスタ情報フォルダ配下に分類します。チェックしていない場合、マスタ情報フォルダは表示されません。
運用変更用プロジェクトを運用変更情報フォルダ配下に分類します。チェックしていない場合、または運用変更用プロジェクトが存在しない場合は運用変更情報フォルダは表示されません。
過去のプロジェクトをMM/DD(過去の日付)フォルダ配下に分類します。チェックしていない場合、または過去のプロジェクトが存在しない場合は過去の運用日に相当する運用日管理情報は表示されません。
本日のプロジェクトをMM/DD(本日)フォルダ配下に分類します。チェックしていない場合、または本日のプロジェクトが存在しない場合は本日の運用日に相当する運用日管理情報は表示されません。
未来のプロジェクトをMM/DD(未来の日付)フォルダ配下に分類します。チェックしていない場合、または未来のプロジェクトが存在しない場合は未来の運用日に相当する運用日管理情報は表示されません。
分類して表示させたいフォルダをチェックして、[OK]ボタンをクリックします。
→ 設定したフォルダ単位にプロジェクトが分類表示されます。
注意
プロジェクトの分類表示に関する注意
日ごとスケジュール管理から日ごとスケジュール管理(テストモード)に切り替えた時に、“MM/DD”と表示される日付フォルダが過去から未来の順に並ばないことがあります。なお、運用日管理プロジェクトが存在するような環境を、日ごとスケジュール管理(テストモード)へ切り替える運用は推奨していません。また、日ごとスケジュール管理(テストモード)において、仮想時間の変更を行った場合も同様です。
マスタ情報フォルダまたは運用変更情報フォルダを選択している場合、本日の実績や起動予定、履歴情報は表示されません。
マスタスケジュール管理機能を利用する場合、ジョブネットの定義情報に以下の情報を登録します。
分散するスケジュールサーバの設定
ジョブネットの起動条件としてメッセージの待ち合わせを行う場合の設定
分散するスケジュールサーバの設定【UNIX版】
[ジョブネットのプロパティ]-[基本情報]シートで[ジョブネット内のジョブをネットワークジョブとして投入する]チェックボックスをチェックし、[デフォルトホスト名]にスケジュール情報を分散するホスト名を登録します。ホスト名には[マスタスケジュール管理環境設定]ダイアログボックスで登録したスケジュールサーバのホスト名を設定します。登録されていないホスト名を設定した場合、スケジュール情報の抽出時に「スケジュールサーバが存在しません。(ホスト名)」のメッセージがSYSLOGに出力され、抽出異常となります。
この指定により、ジョブネットのスケジュール情報を別々のスケジュールサーバに分散させることができます。
デフォルトホスト名の定義が以下の場合は、管理サーバに分散されます。
省略
“localhost”
管理サーバのホスト名
グループ内で、ジョブネットのデフォルトホスト名が異なる
d.の場合は、ジョブネットは指定したホストにネットワークジョブで依頼されます。
階層化されたジョブネットの場合、親ジョブネットの定義で分散されます。子ジョブネット、およびリンクジョブネットに親ジョブネットと違うホスト名が定義されている場合は、スケジュール情報は親ジョブネットの定義で分散され、子ジョブネットおよびリンクジョブネットは、ネットワークジョブで指定したホストに依頼されます。
スケジュールサーバを登録せず、1台のサーバで運用している場合は、通常スケジュールと同様に、デフォルトホスト名には、ネットワークジョブを実行する場合に、ホスト名を指定します。
ジョブネットの起動条件としてメッセージの待ち合わせを行う場合の設定
ジョブネットの起動条件としてメッセージの待ち合わせを行う場合は、[ジョブネットのプロパティ]-[メッセージ]シートで、“起動日のみ有効”(jobschsetnetコマンドの場合は、messagemode COG)を指定してください。
日ごとスケジュール管理では運用日ごとにジョブネットを抽出してスケジュール管理しています。起動条件に“メッセージ事象発生時のみ起動”が設定されているジョブネットでは、“起動日のみ有効”指定がないと過去の運用日のメッセージ待ちジョブネットも起動され、二重起動となります。
特に運用日を意識することなく、メッセージ発生時にジョブネットを起動したい場合は、日ごとスケジュール管理を行わないサブシステム環境を構築して、ジョブネットを登録してください。
また、日ごとスケジュール管理においては、ジョブネットにjobschmsgeventex メッセージ事象発生コマンドをジョブとして登録することにより、運用日を意識したメッセージ待ち合わせを行うことができます。運用の詳細は、“3.3.5 運用日を意識したメッセージ事象によるジョブネットの連携”、コマンドの詳細は、“Systemwalker Operation Manager リファレンスマニュアル”の“jobschmsgeventex メッセージ事象発生コマンド”を参照してください。
終了処理ジョブネットの登録について【Windows版】
日ごとスケジュール管理の運用において、終了処理ジョブネットを登録することができます。ただし、終了処理ジョブネットの起動後は、ジョブスケジューラサービスが再起動するまで、以下の状態になります。
スケジュール情報の分散ができません。
日変わり時刻が到来したときの自動的なスケジュールがされません。また、“stemManager スケジュール管理コマンド”およびマスタスケジュール管理状況監視クライアントからのスケジュール操作ができません。
“持ち越し対処待ち”のスケジュール情報の適用状況が、“異常”になります。
ジョブスケジューラサービスが再起動後に、自動的に“持ち越し対処待ち”になり、スケジュール情報の適用を再開します。
運用変更に関するコマンドが実行できません。
“stemCopyProject 運用変更事前設定コマンド”、“stemMoveProject 運用変更リリース日変更コマンド”、“stemBackProject 運用変更取消コマンド”が実行できません。
ジョブネットの操作ができません。
マスタスケジュール管理状況監視[持ち越しジョブネットの監視]ウィンドウにおける、ジョブネットの[起動]、[再起動]の操作ができません。
ジョブネットの個別投入ができません。
“stemschnet ジョブネット投入コマンド”が実行できません。
プロジェクトの削除ができません。
“stemSchDelete プロジェクト削除コマンド”が実行できません。
リンクジョブネット/マスタリンクジョブネットを利用した階層化について
マスタプロジェクトには、リンクジョブネットおよびマスタリンクジョブネットを利用した階層化ジョブネットを登録することができます。
リンクジョブネット/マスタリンクジョブネットを登録できるプロジェクト
リンクジョブネットおよびマスタリンクジョブネットは、以下のプロジェクトに登録できます。
通常プロジェクト
マスタプロジェクト
運用変更用プロジェクト
運用日管理プロジェクト内のリンクジョブネット
リンクジョブネットおよびマスタリンクジョブネットが登録されたマスタプロジェクトから運用日管理プロジェクトが作成された場合、運用日管理プロジェクト内のリンクジョブネットは、通常の子ジョブネットとなります。スケジュールの分散後に、マスタプロジェクト内のマスタリンクジョブネットの定義情報を変更しても、分散済のジョブネットには反映されません。そのため、そのジョブネットが実行中の場合でも、マスタプロジェクト、および運用変更用プロジェクトのマスタリンクジョブネットを変更することができます。なお、マスタリンクジョブネットは、運用日管理プロジェクトには登録されません。
リンクジョブネットおよびマスタリンクジョブネットの詳細は、“Systemwalker Operation Manager 使用手引書”の“リンクジョブネットについて”を参照してください。
スケジュール情報作成後にマスタプロジェクトにジョブネットが追加された場合に、ジョブネット単位で運用日管理プロジェクトに投入することが可能です。投入されたジョブネットは持ち越し制御の対象として扱うことが可能です。
すでに作成済みの運用日管理プロジェクトへマスタプロジェクトからジョブネットを個別に投入(抽出・登録)するには、stemschnet ジョブネット投入コマンドを実行します。コマンドの詳細は、“Systemwalker Operation Manager リファレンスマニュアル”の“stemschnet ジョブネット投入コマンド”を参照してください。
注意
ジョブネットの投入に失敗しても、[マスタスケジュール管理状況監視[全体状況]]ウィンドウ、または[マスタスケジュール管理状況監視[詳細状況]]ウィンドウでのスケジュールの状況は、変わりません。
前提条件
ジョブネットを個別に投入する場合の前提条件について説明します。
ジョブネット
マスタプロジェクトまたは運用変更用プロジェクトに登録されているジョブネットが指定できます。
階層化ジョブネットは、親ジョブネットが指定できます。子ジョブネットおよびリンクジョブネットの指定はできません。
グループおよびグループ内ジョブネットは指定できません。
マスタリンクジョブネットは指定できません。
マスタ情報に投入する運用日の起動日が設定されている必要があります。
投入する運用日管理プロジェクトに、投入するジョブネットと同名のジョブネットが存在する場合、ジョブネットは投入できません。
プロジェクト
運用日管理プロジェクトが存在しない場合は、新規に運用日管理プロジェクトを作成します。
投入する運用日の運用日管理プロジェクトが存在しない、かつ登録されているプロジェクト数が1000の場合、ジョブネットは投入できません。
運用日
ジョブネットの投入が可能な運用日は、当日または未来です。
未来の場合は、30日先までの運用日が指定できます。
当日と運用変更のリリース日と投入先運用日の日付のチェックはしません。(運用変更のリリース日以降の日付を投入先運用日として指定し、マスタ情報のプロジェクトにマスタプロジェクトを指定した場合は、投入先運用日の運用日管理プロジェクトに、マスタプロジェクトのジョブネットを投入します。)
スケジュール情報の分散が実施済みの運用日のみ対象とします。また、投入する運用日に対象の運用日管理プロジェクトが存在していない場合は、新規に運用日管理プロジェクトを作成します。
投入先サーバの | 過去 | 当日 | 未来 |
---|---|---|---|
正常 | × | ◎ | - |
異常 | × | × | × |
実行中 | × | × | × |
なし | × | ×(注) | ×(注) |
取消失敗 | × | × | × |
持越対処待ち | × | ◎ | - |
異常対処待ち | × | ○ | - |
適用待機 | × | ○ | ○ |
未実行 | × | × | × |
◎:適用する(起動日を設定して、ジョブネットを投入します) ○:適用しない(起動日を設定しないで、ジョブネットを投入します) ×:エラー -:存在しない
注)
再スケジュール操作でのジョブネット投入が可能です。
スケジュールサーバ【UNIX版】
デフォルトホスト名にスケジュールサーバが指定されている場合は、スケジュールサーバにジョブネットを投入します。
注意
マスタ情報のジョブネットおよびジョブが無効/停止操作されていても、ジョブネットおよびジョブの状態は引き継がれません。ジョブネット投入後のジョブネットおよびジョブの状態は“実行待ち”になります。
ジョブネット投入時にマスタ情報の状態を保持させたい場合は、以下の手順を実施してください。
ジョブネットの場合
jobschprint -nコマンドで登録されているジョブネットについて、現在の状態を出力します。
1.で無効/停止操作されていた場合、jobschcontrolコマンドでジョブネットを無効/停止状態にします。
ジョブの場合
jobschprint -pコマンドで登録されているジョブについて、現在の状態を出力します。
1.で無効/停止操作されていた場合、jobschctljobコマンドでジョブを無効/停止状態にします。(注)
注)jobschctljobコマンドで制御を行うジョブには、“ジョブ名”が必ず指定されている必要があります。
持ち越し制御について
ジョブネットを個別に投入する場合の持ち越し制御について説明します。
当日のスケジュールにジョブネットを投入する場合と未来のスケジュールにジョブネットを投入する場合で、ジョブネットの持ち越し制御が異なります。
当日のスケジュールにジョブネットを投入する場合
前日分のジョブネットの状態および運用指示に関係なく、当日分は適用されます。
翌日分は、前日分と当日分のジョブネットの状態および運用指示により、適用されるか適用されないかが変わります。
未来のスケジュールにジョブネットを投入する場合
日変わり時刻が到来した時に、翌日分は当日分のジョブネットの状態および運用指示により、適用されるか適用されないかが変わります。コマンド実行時は、未適用で投入されます。
時刻補正について
マスタ情報に登録されている起動時刻を経過しているジョブネットを個別に投入する場合は、-correctオプションを使用すると、開始予定時刻を現在時刻の5分後に補正してジョブネットを投入することができます。
時刻補正は、以下の条件をすべて満たした場合に動作します。
ジョブネットの投入先運用日(-dオプション)が当日である
ジョブネットの起動条件が [時刻起動](単一起動)である
ジョブネットの開始予定時刻を経過している
該当しないジョブネットに対して-correctオプションを指定した場合は、-correctオプションは無視されます。