バッチサーバ環境のセットアップコマンド(btfwcrtbtenvコマンド)を投入します。
セットアップコマンドは、設定したバッチセットアップ情報ファイルの情報をもとに、必要な資源を作成します。
セットアップコマンドの形式を以下に示します。
btfwcrtbtenv |
セットアップコマンドが作成する各資源の名前について“4.1.3.1 セットアップコマンドで作成する資源の名前”で説明します。
セットアップコマンドが生成するワークユニット定義ファイルについて“4.1.3.2 ワークユニット定義ファイル”で説明します。
セットアップコマンド(btfwcrtbtenvコマンド)の詳細は、“Interstage Job Workload Server リファレンス”を参照してください。
セットアップコマンド内部の動作の流れは、“Interstage Job Workload Server リファレンス”の“セットアップコマンドによる環境作成の流れ”を参照してください。
セットアップコマンドは、必要な資源を作成するために各種コマンドを投入するため、実行結果として、多くのメッセージが出力されます。
ディスクトップマネージャなどのGUIに存在するターミナルで、セットアップコマンドを投入することで、実行結果を確認できます。
Interstageが起動している状態で、セットアップコマンドを投入した場合、セットアップコマンドは異常終了します。
セットアップコマンド実行中に[Ctrl] + [C]で強制終了しないでください。強制終了した場合は、“4.1.3.4 セットアップコマンドを強制停止した場合”を参照して対処してください。
セットアップコマンド実行時に、Interstageの起動/停止、JMXサービスの起動/停止、バッチ受付サービスの開始/停止、およびバッチ実行サービスの開始/停止などの操作をしないでください。
操作した場合には、セットアップコマンドは途中で異常終了する場合があります。
異常終了した場合には、“4.1.3.3 異常発生時の対処”を行ってください。
1台のマシン上で、同時に複数のセットアップコマンドを起動しないでください。
起動した場合、セットアップコマンドは途中で異常終了する場合があります。
起動したすべてのセットアップコマンドが終了後、すべての結果を確認し異常終了した場合には、“4.1.3.3 異常発生時の対処”を行ってください。
ウィルスチェック製品を利用している場合の注意
ウィルスチェック製品を利用している場合は、バッチサーバ環境のセットアップ後に使用される以下のディレクトリおよびそのディレクトリ配下のディレクトリファイルをウィルスチェックの検索対象としないでください。ウィルスチェックの検索対象とした場合、Interstage Job Workload Serverが正常に動作しないことがあります。
“Interstage Job Workload Serverの制御情報格納ディレクトリ”
Interstage Job Workload Serverのインストールディレクトリ\ijob
セットアップコマンドで自動的に作成する各資源の名前を以下に示します。
No. | 資源 | 名前 |
---|---|---|
1 | QueueConnectionFactory名 | APFWQCF |
2 | ジョブキュー | ジョブキュー名 |
3 | イニシエータ | ジョブキュー名 |
4 | バッチワークユニット | ジョブキュー名_CWU |
5 | ジョブステップ用イベントチャネル | ジョブキュー名_CSTEPchnl |
6 | ジョブステップ用イベントチャネルのDestination名 | ジョブキュー名_CSTEPdest |
7 | エラー用イベントチャネル | ジョブキュー名_ERRORchnl |
8 | エラー用イベントチャネルのDestination名 | ジョブキュー名_ERRORdest |
9 | ジョブ終了用イベントチャネル | ジョブキュー名_JobCOMPchnl |
10 | ジョブ終了用イベントチャネルのDestination名 | ジョブキュー名_JobCOMPdest |
11 | ジョブステップ用/エラー用/ジョブ終了用イベントチャネルグループ | ジョブキュー名_ChannelGR |
“ジョブキュー名”は、バッチサーバ環境でジョブの実行環境を識別するための文字として、イニシエータ名、バッチワークユニット名などセットアップコマンドで自動的に作成する各資源の名前を決定します。
“ジョブキュー名”に英大文字を指定した場合、セットアップコマンドは“ジョブキュー名”に英小文字が指定されたものとして扱います。このため、セットアップコマンドで自動的に作成する各資源の名前の“ジョブキュー名”の部分は英小文字となります。
予約名
以下の名前の資源は、バッチ実行基盤で使用します。作成しないでください。
“BTFW_”で始まる名前のワークユニット
“IDL:FJSVibsbxf”で始まるインプリメンテーションリポジトリID
“IDL:com/fujitsu/interstage/btfw”で始まるインプリメンテーションリポジトリID
“FJSVibsbx”で始まるネーミングサービスのバインディング名
“btfw”で始まるネーミングサービスのバインディング名
セットアップコマンドが生成した各バッチワークユニットの“ワークユニット定義ファイル”は、以下に格納されます。
セットアップコマンドが生成したバッチワークユニットの設定を変更するには、ワークユニット定義ファイルをコピーしたものを更新して使用します。
コピー元
/var/opt/FJSVibsbc/local/def/ワークユニット名.wu |
Interstage Job Workload Serverのインストールディレクトリ\ijob\var\FJSVibsbc\local\def\ワークユニット名.wu |
ワークユニット名は、“ジョブキュー名_CWU”です。
コピー先
更新対象のワークユニット定義ファイルとなります。
任意のディレクトリ/ワークユニット名.wu |
任意のディレクトリ\ワークユニット名.wu |
セットアップコマンドがバッチワークユニットを作成するとき、上記のコピー元で示したワークユニット定義ファイルが存在する場合には上書きで更新されます。したがって、ワークユニット定義ファイルは任意の場所に必ずコピーして使用してください。
セットアップコマンドが呼び出す各種コマンドで異常が発生した場合には、エラーメッセージなどを標準出力または、標準エラー出力に出力します。
セットアップコマンドは、その後に、メッセージのラベルが“FSP_INS-JOB_BTFW”、メッセージ番号が“08001”のメッセージを出力してセットアップを中断します。
中断する前までにセットアップした資源は、すべて有効です。
各種コマンドで異常が発生して、セットアップコマンドが異常終了した場合には、各種コマンドが出力したエラーメッセージの対処を行ってください。
セットアップコマンドが呼び出す各種コマンドについては、“Interstage Job Workload Server リファレンス”の“セットアップコマンドによる環境作成の流れ”を参照してください。
各種コマンドが出力するエラーメッセージおよび、意味、対処については、以下のマニュアルを参照してください。
Interstage Job Workload Server メッセージ集
Interstage Business Application Server メッセージ集
Interstage Application Server メッセージ集
セットアップコマンドがバッチ実行サービスの環境作成を実施中に異常終了する場合、以下のサービスなどを停止してセットアップコマンドは終了します。
Interstage
Interstageの停止に失敗した場合には、Interstageのエラーメッセージを出力し、セットアップコマンドは終了します。
したがって、上記のサービスなどの停止時にエラーが発生していた場合には、出力されたエラーメッセージをもとに対処を行い、動作中のサービスを以下の手順で停止してください。
すべての対処完了後、再度セットアップコマンドを投入してください。
再実行されたセットアップコマンドは、セットアップを最初から行います。
その時に、中断する前までにセットアップした資源については、メッセージのラベルが”FSP_INS-JOB_BTFW”、メッセージ番号が”08004” のメッセージ(すでに存在する旨のメッセージ)を表示しながら、すべて迂回してセットアップを行います。
セットアップコマンド実行中に、[Ctrl] + [C]などにより強制停止した場合、メッセージのラベルが”FSP_INS-JOB_BTFW”、メッセージ番号が”08020”と”08001”のメッセージを出力してセットアップを中断します。
強制停止する前までにセットアップした資源は、すべて有効です。
セットアップコマンドがバッチ実行サービスの環境作成を実施中に強制停止した場合、セットアップコマンド内で実行した以下のものが起動/開始されたままになります。
Interstage
したがって、再度、セットアップコマンドを投入する前に、以下の停止を行ってください。
再実行されたセットアップコマンドは、セットアップを最初から行います。
その時に、強制停止する前までにセットアップした資源については、メッセージのラベルが”FSP_INS-JOB_BTFW”、メッセージ番号が”08004” のメッセージ(すでに存在する旨のメッセージ)を表示しながら、すべて迂回してセットアップを行います。