投入したジョブに対して以下の操作を行うことができます。
ジョブの操作 | スケジュールジョブ | デマンドジョブ |
---|---|---|
ジョブのキャンセル | ○ | ○ |
ジョブの保留/保留解除 | △ | ○ |
○:操作可能
△:操作可能 (Systemwalker Operation Manager クライアントからの操作不可能)
投入したジョブの実行を中断するときに、ジョブのキャンセルを行います。
ジョブは、投入から終了までの間であればいつでもキャンセルできます。
ジョブをキャンセルすると、対象ジョブは以下のジョブ終了コードで異常終了します。
ジョブ終了コード | Systemwalker Operation Managerクライアントに表示されるジョブの終了コード | 意味 |
---|---|---|
0x60000501 | 255 | オペレータなどの人的なジョブのキャンセルによるジョブの実行中断 |
ジョブのキャンセルは、バッチアプリケーションが無限ループに陥っている可能性がある場合などに使用します。
実行待ちや、保留中のジョブをキャンセルした場合、ジョブログは出力されません。
ジョブが実行中の状態でキャンセルした場合、実行中のバッチアプリケーションは強制的に中断され、後続ジョブステップは実行せずにジョブは異常終了します。
実行中のジョブをキャンセルする目的でバッチワークユニットを停止しないでください。ジョブが実行中のままとなる場合があります。誤ってバッチワークユニットを停止した場合は、“3.3.1.2 イニシエータが稼働状態の場合の対処”を参照して対処する必要があります。
ジョブをキャンセルしてもジョブが終了しない場合は、バッチワークユニットが停止状態、またはバッチワークユニットが縮退運用状態となっている可能性があります。“3.4.3 ジョブが実行終了遅延した場合の対処”にしたがって対処してください。
以下の場合、実行中のジョブはキャンセルできませんが、対象のバッチワークユニット、イニシエータが停止するため、ジョブは異常終了します。ジョブが異常終了するまで待ってください。
Interstageを停止した場合
バッチワークユニットが強制停止中の場合
ジョブをキャンセルした場合、タイミングによりシステムログに以下のメッセージが出力される場合がありますが、これらのエラーは無視してください。ジョブの実行環境としては問題ありません。
BTFW52160
BTFW54034
BTFW62404
FSP_INTS-BAS_AP1007
FSP_INTS-BAS_AP23027
od10301
od10605
EXTP4905
EXTP4911
スケジュールジョブをキャンセルするには、Systemwalker Operation Manager クライアントの[ジョブネットの監視]ウィンドウで、対象ジョブの「強制終了」操作を行います。
Systemwalker Operation Managerでジョブの「強制終了」操作については、“Systemwalker Operation Manager 使用手引書”を参照してください。
Systemwalker Operation Manager クライアントの[前回履歴]シートなどには、ジョブログは表示されません。
したがって、キャンセルした場合には、“2.2.3.2 デマンドジョブの実行結果確認”と同様の方法で確認してください。
再度ジョブを投入する場合、ジョブの途中のジョブステップより実行を開始できます。
詳細は“3.5 ジョブの再実行”を参照してください。
デマンドジョブをキャンセルするには、バッチサーバ上でジョブのキャンセルコマンド(btfwcanjobコマンド)で行います。
以下に、btfwcanjobコマンドの形式を示します。
btfwcanjob ジョブ番号 |
ジョブのキャンセルは、キャンセルコマンドとは非同期で行われます。
したがって、ジョブ情報の表示コマンド(btfwjobinfoコマンド)でキャンセルしたジョブの表示を行うと、ジョブの状態が「キャンセル中」と表示される場合があります。
この場合には、キャンセルされるまでお待ちください。
キャンセルされると、ジョブ情報の表示コマンドで対象のジョブのジョブ情報が表示されなくなります。
btfwcanjobコマンドおよびbtfwjobinfoコマンドについては、“Interstage Job Workload Server リファレンス”を参照してください。
再度ジョブを投入する場合、ジョブの途中のジョブステップより実行を開始できます。
詳細は“3.5 ジョブの再実行”を参照してください。
ジョブの保留とは、ジョブの投入後、実行待ち状態のジョブをジョブキューの実行待ち行列に滞留させることです。
保留の操作はジョブの状態が「実行待ち」の状態の時だけ有効です。
保留したジョブの保留を解除する場合には、ジョブの保留解除を行います。
保留解除の操作はジョブの状態が「保留中」の時だけ有効です。
デマンドジョブのようにジョブをスケジュールできない場合に、保留解除コマンドを利用して一連の処理を行う複数ジョブの実行制御ができます。
例えば、一連の処理を行う複数ジョブを保留状態で投入し、順番にジョブを保留解除することで実行制御ができます。
また、先行ジョブが異常終了したことを確認した場合、後続ジョブがすでに投入済であり実行待ちの場合には、保留操作することで後続ジョブを実行されないようにできます。
さらに、先行ジョブを再投入して正常に終了したことを確認後、保留解除して後続ジョブを実行することもできます。
ジョブの保留/保留解除は、バッチサーバ上のバッチ実行基盤が提供するコマンドで行います。
したがって、ジョブキューに存在するジョブであれば、デマンドジョブでもスケジュールジョブでも操作は可能です。
ただし、スケジュールジョブは予定通りジョブを運用されることが期待されるため、保留/保留解除操作は控えてください。
ジョブを保留するには、バッチサーバ上でジョブの保留コマンド(btfwhldjobコマンド)を実行します。
以下に、btfwhldjobコマンドの形式を示します。
btfwhldjob ジョブ番号 |
btfwhldjobコマンドについては、“Interstage Job Workload Server リファレンス”を参照してください。
スケジュールジョブをbtfwhldjobコマンドで保留した場合、Systemwalker Operation Manager クライアントでは、対象ジョブの状態は「実行中/終了遅延」に見えます。
ジョブを保留解除するには、バッチサーバ上でジョブの保留解除コマンド(btfwrlsjobコマンド) を実行します
以下に、btfwrlsjobコマンドの形式を示します。
btfwrlsjob ジョブ番号 |
btfwrlsjobコマンドについては、“Interstage Job Workload Server リファレンス”を参照してください。