■電子フォームデザイナとWebブラウザとのレイアウトの違い
レイアウトに関する留意事項を以下に示します。
◆項目配置/高さ/幅
印刷範囲の外側に項目やオーバレイを定義した場合、正しく表示されない場合があります。印刷範囲の内側に定義してください。
電子フォームをWebブラウザに表示したとき、綱目の位置や高さ、幅は、ピクセルで指定されます。このため、DPI設定を変更しても項目の間隔などは変わりません。
Webブラウザ上の位置や高さ、幅は、「電子フォームデザイナで指定したドット」 * 2/15 で計算できます。小数点以下は四捨五入します。電子フォームデザイナで15dt単位で位置などを定義すると、Webブラウザでの2ピクセル単位の情報となります。Webブラウザ上での微妙な位置調整を行う場合には、この関係を意識して調整してください。
数字項目、テキスト項目の項目種別がエディットボックスの場合、Webブラウザ上に表示される項目の縦幅は、「フォントサイズ + 2ピクセル」となります。
数字項目、テキスト項目の項目種別がロップダウンリストボックスの場合、Webブラウザ上に表示される項目の縦幅は、「フォントサイズ + 5ピクセル」となります。
添付ファイル項目の横幅は、電子フォームデザイナで指定した横幅と異なります。また、Webブラウザによっても異なります。
◆文字配置
ドロップダウンリストボックスをWebブラウザで表示する場合、指定した文字配置は有効になりません。「読み取り専用」を設定している場合は文字配置が有効になります。
スタティックテキスト項目の「両端揃え」の指定は、文字列長より横幅が大きい場合に有効になります。
◆チップヘルプ
Internet Explorer 6.0ではドロップダウンリストボックスにはチップヘルプを表示できません。「読み取り専用」とした場合にはチップヘルプは表示されます。
Firefoxでは、チップヘルプに改行コードを含む文字列を指定した場合も改行されません。
Firefoxでは、チップヘルプに長い文字列を指定した場合、途中で省略された文字列が表示されます。
省略される文字数はクライアント環境に依存します。
◆背景色
背景色を指定していないドロップダウンリストボックスをWebブラウザで表示すると、背景色はWindowsシステムのウィンドウの色で表示されます。
◆フォント
フォントによって、英数字が指定したフォントで表示されない場合があります。
次に示す項目では、指定したフォントにより半角空白が□や・で表示される場合があります。
スタティックテキスト項目
矩形スタティックテキスト項目
オーバレイ文字
矩形オーバレイ文字
入力種別がドロップダウンリストボックスの項目
MSゴシック、MS Pゴシック、MS明朝、MS P明朝のフォントを使用してください。
Firefoxでは添付ファイル項目に指定したフォントは無効となり、常にMS Pゴシックとなります。
◆文字サイズ
電子フォームをWebブラウザに表示した時、文字サイズはピクセルで指定します。このため、DPI設定を変更しても文字のサイズは変わりません。
Webブラウザ上の文字サイズは「電子フォームデザイナで指定したフォントサイズ」 * 4/3 で計算できます。小数点以下は四捨五入します。例えば、電子フォームデザイナでフォントサイズに12ポイントを指定した場合、Webブラウザ上ではフォントサイズは16ピクセルとなります。
◆文字下線
電子フォームデザイナでの表示に比べ、Webブラウザでは文字下線が太く表示される場合があります。
オーバレイ文字または矩形オーバレイ文字で、文字列方向(矩形オーバレイ文字の場合は文字の向き)を「下」に設定して、フォントに下線を設定すると、Webブラウザでは、日本語と半角英数字で下線の位置がずれて表示されるか、または下線が表示されない場合があります。
矩形オーバレイ文字で下線が表示されない場合、行の高さを文字サイズよりも大きくすると、下線が表示されます。
◆抹消線
電子フォームデザイナでの表示に比べ、Webブラウザでは抹消線が太く表示される場合があります。
日本語と半角英数字が混在している場合、日本語と半角英数字で抹消線がずれて表示される場合があります。
ドロップダウンリストボックスには、抹消線は表示されません。
◆フォントスタイル
次に示す項目またはオーバレイのフォントのスタイルに「太字」または「斜体」を指定した場合、Webブラウザで表示したときに、電子フォームデザイナで表示されるよりも文字の幅が広く表示される場合があります。
スタティックテキスト項目
矩形スタティックテキスト項目
オーバレイ文字
矩形オーバレイ文字
Firefoxでは、数字項目の入力種別がエディットボックスの場合、文字配置を「指定なし」に設定して、フォントスタイルに「斜体」を設定すると、文字列の右端の文字の右部分が欠けて表示されます。
Firefoxでは、テキスト項目の入力種別がエディットボックスの場合、文字配置を「逆配置」に設定して、フォントスタイルに「斜体」を設定すると、文字列の右端の文字の右部分が欠けて表示されます。
◆文字ピッチ
文字ピッチを指定してもWebブラウザ表示で期待する表現にならない場合があります。
ドロップダウンリストボックスでは文字ピッチを指定してもWebブラウザ表示では有効になりません。
日本語と英数字の混在文字列を指定した場合、文字ピッチの指定は有効になりません。
◆3D表示
3D表示を行う場合、Webブラウザ上では影の部分の幅が2ピクセルとなります。入力域の開始位置は電子フォームデザイナでの指定と同じになるため、この影の部分が上方向および左方向にはみ出ます。
◆数字項目/テキスト項目の表示
Firefoxでは、フォントサイズによって文字の下端が欠けて表示される場合があります。
◆メディア項目の表示
領域サイズと画像サイズが異なっている場合、領域サイズに合わせて画像が伸張されます。画像をきれいに表示したい場合は、画像サイズと縦横比を考慮して領域サイズを決定してください。
◆矩形スタティックテキスト項目/矩形テキスト項目/矩形オーバレイ文字の表示
電子フォームデザイナでは矩形オーバレイ文字で1行に表示される文字数が領域を超えても折り返して表示されますが、Webブラウザでは折り返されません。このため、設定する文字列の折り返したい位置で改行する必要があります。
矩形スタティックテキスト項目および矩形テキスト項目の文字列は、電子フォームデザイナでは行の高さの下端にそろえられて表示されていても、Webブラウザでは行の高さの中央に表示されます。
矩形テキストは、入力した文字列が表示域を超える場合、スクロールバーが表示されます。Internet Explorerでは、文字列が表示域の横幅を超えた場合、自動的に折り返されます。文字列が表示域の縦幅を超えた場合、縦スクロールバーが表示されます。Firefoxでは、英単語の文字列長が表示域の横幅を超えた場合、横スクロールバーが表示されます。文字列が表示域の縦幅を超えた場合、縦スクロールバーが表示されます。ただし、スクロールアローが表示領域に収まりきらない場合、スクロールバーは表示されません。
◆スタティックテキスト項目/矩形スタティックテキスト項目/オーバレイ文字/矩形オーバレイ文字
プロポーショナルフォントを使用し、文字列に連続する半角空白が含まれる場合、電子フォームデザイナでの表示よりも文字列が短く表示されます。
◆文字間隔
電子フォームデザイナでの設計時と異なる文字間隔で表示される場合があります。特にプロポーショナルフォントを使用した場合には、正確な両端揃えとはなりません。
◆オーバレイ図形
電子フォームをWebブラウザに表示したとき、直線や枠などの線の太さはピクセルで指定されます。このため、DPI設定を変更しても項目の間隔などは変わりません。
「電子フォームデザイナで指定した線幅」 * 4/3 で計算できます。小数点以下は四捨五入します。ただし、1ピクセル以下となる場合は1に切り上げます。
実線または二重線以外の線種の直線をWebブラウザで表示すると、線パターンを構成する実線部と空白部(描画される部分と描画されない部分)の長さが電子フォームデザイナでの表示と異なります。
枠の丸め属性を指定しても、Webブラウザ上では有効となりません。また、円・楕円や斜め線を定義しても、Webブラウザ上では表示されません。
線端の指定は有効になりません。線端の形状はで表示されます。
◆項目およびオーバレイが表示される優先順位
項目が重なっているとき、Webブラウザで表示すると、表示の順序が電子フォームデザイナと異なる場合があります。Webブラウザで項目およびオーバレイが表示される優先順位を次に示します。なお、番号が小さいほど優先順位が高いことを表します。
ドロップダウンリストボックスの数字項目またはテキスト項目
バーコード項目
コマンドボタン項目
エディットボックスの数字項目またはテキスト項目、ラジオボタン項目、チェックボックス項目、メディア項目、添付ファイル項目
なお、これらの項目は、次に示す順序で優先されます。
電子フォームでの位置が上にある項目から順番に優先されます。
上下の位置が同じ場合は、左にある項目から順番に優先されます。
矩形テキスト項目
スタティックテキスト項目
矩形スタティックテキスト項目
オーバレイ
項目とオーバレイの配置位置が近すぎると、Webブラウザで表示したときに項目とオーバレイが重なってしまい、オーバレイが表示されない場合があります。
項目とオーバレイの配置間隔を空けてください。
◆電子フォームのタイトル
電子フォームのタイトルに2個以上の連続した半角空白文字を指定した場合、Webブラウザでは半角空白1個分の幅で表示されます。
空白を広く取りたい場合は、全角空白文字を指定してください。