マルチサーバ管理機能使用時のネットワーク環境の設定について説明します。
■業務LANのIPアドレスと管理LANのIPアドレス
管理対象サーバには、業務を運用する場合に使用する業務LANのIPアドレスと、管理サーバから管理対象サーバを操作/管理するために使用する管理LANのIPアドレスを指定できます。業務用のLANと管理用のLANを分けて運用する場合に、各IPアドレスを指定します。また、業務用のLANと管理用のLANを分けずに運用を行う場合は、同一のIPアドレスを指定します。
■ホスト名の設定
業務用のLANと管理用のLANを分けて運用する場合は、業務LANのIPアドレスに対応するホスト名を定義する必要があります。業務LANのIPアドレスに対応するホスト名の設定は、管理対象サーバのhostsファイルに登録します。
以下のhostsファイルに、業務LANのIPアドレスとホスト名の宣言を追加します。
Windows(R)インストールフォルダ\system32\drivers\etc\hosts
/etc/hosts
例
業務LANのIPアドレスを「192.168.0.1」、ホスト名を「host1」とした場合の設定例を以下に示します。
192.168.0.1 host1
業務用のLANと管理用のLANを分けて運用する場合は、ホスト名を業務LANのIPアドレスと管理LANのIPアドレスで別々のホスト名で定義します。
業務LANのIPアドレスを「192.168.0.1」、ホスト名を「host1」とし、管理LANのIPアドレスを「192.168.0.2」、ホスト名を「host2」とした場合の設定例を以下に示します。
192.168.0.1 host1 192.168.0.2 host2
注意
ホスト名には、以下の文字を使用してください。
以下の文字で構成される64文字以内の文字列。
アルファベット大文字("A"~"Z")
アルファベット小文字("a"~"z")
数字("0"~"9")
ハイフン("-")(注)
ピリオド(".")(注)
注)先頭および最後の文字には、設定できません。
64バイト以内の文字列
IPアドレスに対応するホスト名をhostsファイルに定義する場合は、他のIPアドレスに関連付けされたホスト名を定義しないでください。
宣言の追加後は、Interstage JMXサービスを再起動してください。
宣言の追加後は、pingコマンドでホスト名が解決されているかを確認してください。
non-global zoneにインストールされている管理対象サーバで業務LANのIPアドレスを使用する場合は、各non-global zoneが所持しているhostsファイルに業務LANのIPアドレスを指定してください。
/etc/hostsに、マシンのホスト名とループバックアドレス「127.0.0.1」との関連付けが宣言されている場合があります。
マシンのホスト名が「host1」の場合、hostsファイルには以下のように設定されています。
127.0.0.1 host1 localhost.localdomain localhost
管理対象サーバの/etc/hostsファイルに、ループバックアドレス「127.0.0.1」とホスト名が定義されている場合は、以下のどちらかの対処を行ったあと、Interstage JMXサービスを再起動してください。
ループバックアドレス「127.0.0.1」に定義されているホスト名を削除します。
設定例を以下に示します。
127.0.0.1 localhost.localdomain localhost
ループバックアドレス「127.0.0.1」の定義の上に、業務LANのIPアドレスとホスト名の定義を設定します。
業務LANのIPアドレスが「192.168.0.1」でホスト名が「host1」の場合の設定例を以下に示します。
192.168.0.1 host1 127.0.0.1 host1 localhost.localdomain localhost
hostsファイルの編集後、Interstage JMXサービスを再起動してください。
「Interstage Operation Tool」サービスを再起動します。
isjmxstopコマンドでInterstage JMXサービスを停止したあと、isjmxstartコマンドでInterstage JMXサービスを起動します。
■ネーミングサービスおよびインタフェースリポジトリの設定
リモートホスト上のネーミングサービス/インタフェースリポジトリを参照する場合は、参照先のサーバの業務LANのIPアドレスに関連付けされたホスト名が使用されます。ホスト名から参照できるようにするため、参照側のサーバにおいて参照先のホスト名が解決できるように設定します。
例
HostA、HostB、HostCの3台のサーバが存在し、HostAのネーミングサービスの参照先をHostB、インタフェースリポジトリの参照先をHostCとした場合の設定内容を説明します。
ホスト名 | 業務LANのIPアドレス | 業務LANのIPアドレスに対応したホスト名 |
---|---|---|
HostA | 192.168.0.1 | B_Host1 |
HostB | 192.168.0.2 | B_Host2 |
HostC | 192.168.0.3 | B_Host3 |
HostAのhostsファイルに以下を設定します。
HostBの業務LANのIPアドレス「192.168.0.2」とホスト名「B_Host2」を定義します。
HostCの業務LANのIPアドレス「192.168.0.3」とホスト名「B_host3」を定義します。
192.168.0.2 B_Host2 192.168.0.3 B_Host3
HostBのhostsファイルに以下を設定します。
HostBの業務LANのIPアドレス「192.168.0.2」とホスト名「B_Host2」を定義します。
192.168.0.2 B_Host2
HostCのhostsファイルに以下を設定します。
HostCの業務LANのIPアドレス「192.168.0.3」とホスト名「B_Host3」を定義します。
192.168.0.3 B_Host3