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Interstage Application Server/Interstage Web Server トラブルシューティング集
Interstage

5.2.2 マルチ言語サービス/J2EE互換機能の使用時

注意


Interstage起動時に異常が発生した場合は、まずオペレーティングシステムのチューニングが正しく行われているかを確認してください。詳細については、“チューニングガイド”を参照してください。


Interstage起動時の異常

isstartコマンドによるInterstageの起動処理中、またはマシンブート時のInterstageの自動起動処理中に異常が発生した場合、起動の完了しているサービスをすべて停止した後、起動処理を中止します。
ただし、停止処理中に異常が発生した場合、処理は中断されます。
以下のいずれかに出力されたInterstage起動に失敗した原因を示すメッセージを確認し、そのメッセージに対する対処を行ってください。

イベントビューア(システムのログ)に「OD_start サービスは予期せぬ原因により終了しました」が出力されている場合、ネットワーク環境が正常に設定されていない可能性があります。ネットワークが使用可能か、ホスト名/IPアドレスが正しく設定されているか確認してください。

また、インタフェースリポジトリへ登録したインタフェース情報が多い場合や、CORBAサービスの動作環境ファイル(config)に「logging = yes」を定義した場合、インタフェースリポジトリ/ネーミングサービスの起動に時間がかかります。インタフェースリポジトリやEJB用インタフェースリポジトリおよびネーミングサービスの起動に1分以上かかった場合、Interstageの起動に失敗するため、注意してください。
本条件にあてはまる場合は、isstartコマンド実行前に、環境変数IS_ISV_SVCCTRL_TIMERを設定してください。
環境変数IS_ISV_SVCCTRL_TIMERには、エラーメッセージis20102の出力から情報メッセージod20001/エラーメッセージod30102が出力されるまでの秒数+90の値を設定してください。
たとえば、エラーメッセージis20102が、10時00分00秒に出力され、情報メッセージod20001/エラーメッセージod30102が、10時00分10秒に出力された場合、環境変数IS_ISV_SVCCTRL_TIMERには、100を設定します。

IS_ISV_SVCCTRL_TIMER=100
export IS_ISV_SVCCTRL_TIMER

なお、本現象は、エラーメッセージis20102の出力内容により特定できます。エラーメッセージis20102が出力されている場合は、“メッセージ集”を参照し、原因の特定および対処を行ってください。


Interstage起動時にis30141のメッセージが出力される異常

isstartコマンドの実行画面に、“Daemon start fails”のメッセージが出力されている場合は、再度、isstartコマンドを実行してください。


Interstage起動時にis30151のメッセージが出力される異常

マルチシステム機能を使用している場合、本コマンドと同時にisdeletesysコマンド/iscreatesysコマンドを実行した可能性があります。この場合、isdeletesysコマンドによりシステムを削除してください。


Interstage起動時に時間がかかる

Interstageの起動時に時間がかかる場合、以下の原因が考えられます。

Interstage停止時の異常

isstopコマンドで停止中に異常が発生した場合、異常の発生したサービス名を含むエラーメッセージを表示して終了します。停止時の異常の対処方法については、“メッセージ集”を参照してください。対処後、再度isstopコマンドを実行してください。

また、動作中のCORBAのアプリケーションが多い場合などに、CORBAサービスの停止に時間がかかります。CORBAサービスの停止に1分以上かかった場合、Interstageの停止に失敗した旨を表すエラーメッセージis20110が出力されるため、注意してください(CORBAサービスの停止処理は継続されます)。
本条件にあてはまる場合は、isstopコマンド実行前に、環境変数IS_ISV_SVCCTRL_TIMERを設定してください。環境変数IS_ISV_SVCCTRL_TIMERには、情報メッセージod10003の出力から情報メッセージod10005が出力されるまでの秒数+60の値を設定してください。
たとえば、情報メッセージod10003が10時00分00秒に出力され、情報メッセージod10005が10時02分00秒に出力された場合、環境変数IS_ISV_SVCCTRL_TIMERには、180を設定します。

IS_ISV_SVCCTRL_TIMER=180
export IS_ISV_SVCCTRL_TIMER

なお、メッセージの出力結果が、以下の両方の条件を満たす場合に、上記の対処を実施してください。

  • エラーメッセージis20110に表示された理由コードが15である。

  • エラーメッセージis20110の出力後、情報メッセージod10005のメッセージが出力された。


Interstage停止処理が無応答

ワークユニットを停止せずに、アプリケーションを入れ替えた場合、isstopコマンドでInterstageを停止しようとした時に、isstopコマンドがハングアップすることがあります。アプリケーションを入れ替える場合は、必ずワークユニットを停止してから入れ替えてください。


Interstage停止時にis30168のメッセージが出力される異常

マルチシステム機能を使用している場合、本コマンドと同時にisdeletesysコマンド/iscreatesysコマンドを実行した可能性があります。この場合、isdeletesysコマンドによりシステムを削除してください。


Interstage起動/停止時にアプリケーションポップアップが発生する場合

isstartコマンド/isstopコマンドを実行時に、以下のアプリケーションポップアップが発生した場合、デスクトップヒープが使い果たされている可能性があります。本現象が発生した場合、オペレーティングシステムが公開している情報に従ってデスクトップヒープを拡張してください。

Apache.exe - アプリケーション エラー : 
アプリケーションを正しく初期化できませんでした (0xc0000142)。
[OK] をクリックしてアプリケーションを終了してください。

RCプロシジャからInterstageおよびワークユニットを起動するとコンソールログインができなくなった場合

RCプロシジャにInterstage起動を行うスクリプトを登録して、サーバ・ブート時に起動スクリプトからInterstageを起動すると、その後コンソール端末からのログイン時に以下のメッセージが出力され、ログインできなくなることがあります。

console login: root
Warning -- ttymon cannot allocate controlling tty on "/dev/console",
           there may be another session active on this port.

本現象が発生した場合、Interstage起動スクリプトに記述したInterstageの起動処理の前に、コンソールメッセージを抑止するための環境変数を設定することで、回避できます。

IS_ISV_CONSOLE_OUTPUT=OFF

注意

すべてのコンソールメッセージが抑止されるわけではありません。

#!/sbin/sh
# INTERSTAGE start procedure
...

# Set Environment Variable
IS_ISV_CONSOLE_OUTPUT=OFF
export IS_ISV_CONSOLE_OUTPUT
...

# Execute Start Command
isstart
...

上記の対処が有効であるかを確認するには、情報メッセージtd11028がシステムログ(/var/adm/messages)に出力され、コンソールに出力されていない場合に有効と判断できます。