名前
形式
sfcmkfs [ -m ] [ -o specific_options ] device
機能説明
sfcmkfs は指定したパーティションに DSS ファイルシステムを構築します。
DSS ファイルシステムが作成されると、管理パーティション内のファイルシステム構成情報にエントリが追加されます。DSS ファイルシステムの管理に、管理パーティション内のファイルシステム構成情報が使用されます。
オプション
以下のオプションが指定できます。
ファイルシステム作成時のコマンド行を出力します。ファイルシステムがすでに存在している必要があります。
以下の DSS ファイルシステム固有オプションを指定します。オプションとオプションの間はカンマで区切ります。
ファイルシステムの作成に使用するパラメタを表示します。
ファイルシステムは実際には作成しません。
データブロックのサイズを指定します。単位はバイトです。
省略時の値は、ファイルシステムのファイルデータ領域のサイズ (maxdsz を指定した場合は、その値) から算出されます。
指定できる値は、8192 から 33554432 までの 2 のべき乗の値です。
ただし、n が省略値より小さい場合、データブロックサイズは省略値になります。
ファイルデータパーティションのブロック特殊ファイルのパス名を指定します。
ファイルデータパーティションを複数指定する場合は、本パラメタを複数指定してください。
代表パーティションからファイルデータ領域を分離するか、分離しないかの指定を行います。y 指定の場合は、代表パーティションにファイルデータ領域を含めません。n 指定の場合は、代表パーティションにファイルデータ領域を含めます。
省略時は n です。
data オプションでファイルデータパーティションの指定がされなかった場合は、本指定の有無によらず、n 指定の設定になります。
スーパーユーザーだけが使用可能なファイルデータ領域量を全体に対するパーセンテージで指定します。
省略時の値は 10% です。
指定できる値の最小値は 0 で、最大値は 99 です。
管理パーティション内のファイルシステム構成情報にすでに登録されているファイルシステムを同じ構成で再作成する場合に force オプションを指定します。ただし、対象とするファイルシステムがマウント中の状態の場合はエラーとなります。
アップデートログ領域サイズを指定します。単位はメガバイトです。
省略時の値は、ファイルシステムサイズ (maxdsz を指定した場合はその値) の約 1% の値になります。ただし、その値が 5 メガバイト未満の場合は、5 メガバイト、50 メガバイトを超える場合は、50 メガバイトになります。
指定できる値の最小値は 5 で、最大値は 100 です。
ファイルシステムのファイルデータ領域のサイズについて、将来追加するパーティションを含めた最大値を指定します。単位はメガバイトです。指定した値からメタデータ領域サイズ、アップデートログ領域サイズ、データブロックサイズが算出され設定されます。
省略時は、指定されたパーティションのファイルシステムサイズからメタデータ領域サイズ、アップデートログ領域サイズ、データブロックサイズが算出され設定されます。
指定できる値の最小値は、省略値と同じです。最大値は 2147483648(2ペタバイト)です。
ディスクのファイルシステム構造で共用するノード数を、将来、sfcnode(8)で拡張する場合も含めた最大数を指定します。
省略時の値は 16 です。
指定できる値の最小値は 1 で、最大値は 32 です。
ディスクのファイルシステム構造でファイルシステムを構成するパーティション数を、将来、sfcadd(8)で拡張する場合も含めた最大数を指定します。
省略時の値は 16 です。
指定できる値の最小値は 1 で、最大値は 256 です。
メタデータ領域サイズを指定します。単位はメガバイトです。
省略時は、ファイルシステムサイズ (maxdsz を指定した場合はその値) の約 10% の値になりますが、ファイルシステムサイズが大きくなるほど、メタデータ領域の使用割合は少なくなります。
指定できる値の最小値は、省略値と同じです。最大値は 2097151 です。ただし、代表パーティションのサイズより大きな値を指定することはできません。
Vデータ領域の最小空き領域の大きさをパーセントで指定します。
省略時の値は 10% です。
指定できる値の最小値は 0 で、最大値は 99 です。
1 エクステントで管理する平均ブロック数を指定します。
データ域のフラグメントファクタとして利用します。
省略時の値は 1 です。
指定できる値の最小値は 1 で、最大値は 100 です。
iノードあたりのデータのバイト数を指定します。ファイルシステムのファイルデータ領域のサイズをこの値で割ることで、総 iノード数が決まります。総 iノード数を減らしたい場合には大きくします。メタデータ領域を節約したい場合にも大きくします。
省略時の値は 8192、または、総 iノード数が最大値 (128 メガ個) を超えないよう調整された値です。
指定できる値は、512 から 134217728 までの 2 のべき乗の値です。
DSS サーバのホスト名を登録します。ホスト名はカンマで区切って指定してください。指定した順にプライマリDSS サーバ、セカンダリ DSS サーバ として登録されます。ホスト名を 1つだけ指定した場合はプライマリDSS サーバとして登録されます。
本オプションが指定されなかった場合は、このコマンドを実行した DSS サーバのホスト名がプライマリDSS サーバとして登録されます。
DSS ファイルシステムの代表パーティションのブロック特殊ファイルのパス名を指定します。
使用例
本コマンド実施後、sfcgetconf コマンドで管理パーティション情報のバックアップを行ってください。sfcgetconf コマンドで生成されたバックアップファイルを参照し、ホスト名、ポート番号、デバイス情報が正しく変更されたことを確認してください。
sfcmkfs -o node=host1,host2 /dev/disk/by-id/scsi-1FUJITSU_300000370106 <Enter> sfcmkfs -o dataopt=y,data=/dev/disk/by-id/scsi-1FUJITSU_300000370107,data=/dev/disk/by-id/scsi-1FUJITSU_300000370108, node=host1,host2 /dev/disk/by-id/scsi-1FUJITSU_300000370106 <Enter>
関連ファイル
/etc/fstab
ファイルシステムの環境ファイル
関連項目
sfcadd(8), sfcadm(8), sfcnode(8), sfcsetup(8), sfcmkconf(8)
オンラインマニュアルページの fstab(5)
注意事項
本コマンドは、スーパーユーザーだけ実行可能です。
host は、事前に sfcsetup(8) で管理パーティションに登録した DSS ファイルシステムを構成する DSS サーバのホスト名である必要があります。
ファイルシステムの作成には、すべての DSS サーバの情報が必要です。事前に、作成するファイルシステムで使用するすべての DSS サーバ が起動している、かつ DSS ファイルシステムが導入されている状態にしてください。
node オプションの後にカンマで他のオプションを指定してもホスト名として認識するため、指定できません。
DSS ファイルシステムの構成を変更作成する場合には、sfcadm(8) でいったん対象ファイルシステムの削除を行ってください。
ファイルシステム作成後、sfcmkconf(8) を実行して、ファイルシステム構成情報ファイルを生成する必要があります。