ここでは、大規模なサーバ構成の場合を例に、説明します。
抽出処理を実行中、データ抽出セルを配置するサーバにおいて異常が発生した場合、抽出制御プロセスは他の空いているデータ抽出セルが配置されたサーバで抽出処理を再実行することで、抽出制御プロセスにおける運用を継続できます。これを、データ抽出セルのフェイルオーバ機能といいます。
通常の抽出処理では使用しない、空きのデータ抽出セルを事前に用意しておくことで、抽出処理の再実行がすぐに行われ、最小限の時間で運用が再開します。また、再開後は、使用できるデータ抽出セルの数は同じであるため、異常発生前と同等の性能を維持できます。
空きのデータ抽出セルを事前に用意するためには、抽出制御動作環境定義ファイルの“Class”パラメタに指定する、最大使用データ抽出セル数を、定義されているデータ抽出セル数より小さくします。
また、データ抽出セルにおいて異常が発生し、空いているデータ抽出セルがない場合、実行中のデータ抽出セルの処理完了後に抽出処理の再実行を行います。これを、データ抽出セルの縮退機能といいます。
縮退機能は、データ抽出セルの空きができるまで待たされるため、抽出処理が完了するまでの時間がかかります。異常発生後の運用は、使用できるデータ抽出セルの数が減ってしまうため、異常発生前と同等の性能を維持できない場合があります。
しかし、事前に空きのデータ抽出セルを用意しておく必要がないため、通常の運用時には、すべてのデータ抽出セルを使用できます。
異常時に縮退機能を使用する場合は、抽出制御動作環境定義ファイルの“Class”パラメタに指定する最大使用データ抽出セル数を定義されているデータ抽出セル数と同じ値にしてください。