差分同期を利用してレプリケーションの環境を構築する場合、同期間隔内で蓄積される更新情報のサイズを見積もります。
更新情報の蓄積量から、更新情報格納する表領域の見積りを行ってください。表領域の見積り方法は、Oracleのオンラインマニュアルを参照してください。
以下の見積り式で、更新情報の蓄積量を見積もります。
更新情報の蓄積量(Mバイト) = ↑Σ(((レコード長[バイト] × 更新レコード数 × 2 ÷ 1024) + DB_BLOCK_SIZE + PCTFREE) ÷ 1024)↑ × 繰越数 × 安全係数 |
同期対象のデータファイルに対する見積りを合計します。
同期対象とする項目の合計サイズに379バイトを加算します。
同期実行から次の同期実行の間に、同期対象のデータファイルに対して更新/追加/削除されるレコード数の合計です。
運用形態が「共用」の場合、相手サーバから反映される更新レコード数を加算します。
Oracleの動作環境に設定するパラメタです。Oracleの動作環境を確認してください。
DB_BLOCK_SIZE、PCTFREEの詳細は、Oracleのオンラインマニュアルを参照してください。
同期が実行できない状態になると、更新情報を反映できず削除されません。その分の更新情報が蓄積されることになります。繰越数は、同期が実行できなくても、更新情報ファイルが枯渇しない範囲の値を設定します。
たとえば、10分間隔で同期を実行するスケジュールで、3時間(180分間)同期実行できない状態を想定した場合、繰越数は、19(180分 ÷ 10分間隔 + 1)以上を設定します。
更新情報ファイルの使用量が80%以下で運用できるように見積もることを推奨します。
(80%以下で運用する場合、安全係数は1.25となります。)
小数桁を切り上げます。
算出例
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レコード長(バイト) = 129 + 379
更新レコード数 2000
DB_BLOCK_SIZE 4096
PCTFREE(%) 10(デフォルト)
繰越数 19(10分間間隔で実行し3時間同期実行できない場合)
安全係数 1.25(80%)
更新情報の蓄積量(Mバイト)=↑(((508 × 2000 × 2 ÷ 1024) + 4096 + 10) ÷ 1024)↑ × 19 × 1.25
= 142.5Mバイト
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