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PowerReplication V4.0L11 PowerReplicationユーザーズガイド V4.0

8.4 レプリケーションマネージャのエラー

レプリケーションマネージャのトラブル事例とその対象を説明します。


現象

レプリケーションマネージャのレプリカの定義で、次のメッセージが通知されます。

1052

関連先のサーバが検出できませんでした。

原因

以下のいずれかの原因により、関連づけのためにレプリカ側からマスタ側への接続に失敗しました。

  • hostsファイルまたはDNSに相手ホスト名が記述されていないか、正しくない

  • マスタグループが定義されているサーバのホスト名を変更した

対処

hostsファイルまたはDNSのホスト名を確認してください。
または、マスタグループ定義を再作成してください。

備考

ネットワーク環境により、エラー発生まで時間がかかる場合があります。


現象

レプリケーションマネージャのサーバ接続で以前は接続できましたが、ホスト名やIPアドレスの変更後に接続できなくなりました。

原因

以前の定義で関連づけ相手サーバのホスト名をhostsファイルやDNSから削除または変名すると、レプリケーションの構成定義内に格納されているホスト名またはIPアドレスが検索できずにエラーとなります。

対処

以下の手順で対処してください。

  1. 以前に登録されていたホスト名をhostsファイルやDNSに再定義してください。

  2. レプリケーションマネージャでサーバ接続を行ってください。

  3. その後、レプリケーションの構成定義が不要であれば、レプリケーションの構成定義を削除後、ホスト名をhostsファイルやDNSから削除してください。


現象

レプリケーションマネージャの接続時および一覧表示時、または同期実行時に「ホスト名が見つからない」旨のエラーが発生します。

原因

以下のいずれかの原因が考えられます。

  • すでに構成定義に記録されている相手サーバのホスト名をhostsファイルやDNSから削除または変更した。

  • ホスト名がhostsファイルやDNSに登録されていないか、IPアドレス解決ができないサーバに対して関連づけし、当該サーバのIPアドレスをhostsファイルやDNSから削除または変更した。

  • 不定IPアドレスのサーバにおいて、レプリケーション動作環境に「不定のIPアドレスで運用する」を設定しない状態で、当該サーバとの関連づけを行った。

対処

以下のいずれかで対処してください。

  1. hostsファイルやDNSを以前のIPアドレス(ホスト名)に戻した状態でレプリケーションの構成定義を削除してください。
    その後、必要であれば新たな環境を作成してください。

  2. 相手のサーバも含めて、構成情報ファイルを削除した後、動作環境設定で新規作成し、すべての構成定義を作成し直してください。
    なお、すべての構成定義の再作成は、構成定義の移出入機能を使用して、構成定義情報をエクスポート後、記述文のサーバ情報を修正し、インポートすることで実施できます。

備考

WindowsにおけるTCP/IPのホスト名解決は以下の手順で処理されます。
hostsファイル→(DNS)→NetBIOSのキャッシュ→(WINS)→ブロードキャスト→LMHOSTSファイル
すなわち、TCP/IPで一般的な方法で名前解決できなかった場合、NetBIOSコンピュータ名による解決を行います。
しかし、LMHOSTSファイルにホスト名が記述されていない場合、当該システムが起動されていない状態またはネットワークに接続されていない状態では、名前解決できずにエラーとなります。


現象

レプリケーションマネージャの表一覧にレプリケーションの対象としたい表が表示されません。

原因

現在ログインしている利用者にスキーマ(表一覧)を参照する権限がありません。スキーマの所有者だけが参照可能です。

対処

対象とする表の所有者またはDBMS管理者でログインし直してください。


現象

作成済みのデータファイルが、レプリケーションマネージャで参照できません。

条件

以下の条件に合致している場合。

  1. レプリケーションマネージャで、OracleまたはSQL Serverと連携するサーバ定義を作成している場合。

  2. 作成したサーバ定義に対して接続するとき、レプリケーション専用ユーザを使用して、ログインしている場合。

  3. 作成したサーバ定義に対して、以下の操作を行なった場合。
    - データファイルの一覧を表示
    - マスタ定義で表名を設定
    - レプリカ定義で表名を設定

または、以下の条件に合致している場合。

  1. Symfoware6000で作成したデータファイルの情報をシステム情報表に設定しない場合。

  2. レプリケーションマネージャで、Symfoware6000と連携するサーバ定義を作成した場合。

    • 作成したサーバ定義に対して接続し、以下の操作を行なった場合。
      - データファイルの一覧を表示
      - マスタ定義で表名を設定
      - レプリカ定義で表名を設定

原因

OracleまたはSQL Serverに接続するとき、レプリケーション専用ユーザを使用して接続されています。

または、Symfoware6000で作成したデータファイルの情報がシステム情報表に設定されていません。

対処

レプリケーションマネージャは、レプリケーション専用ユーザ以外のユーザで使用してください。レプリケーション専用ユーザ以外に、レプリケーションを運用するためのユーザを作成することを推奨します。

Symfoware6000で同期対象とするデータファイルは、PRIMERGY 6000 / ASPのシステム情報表に情報を設定してください。システム情報表の自動反映プロシジャを開始しておくと、データファイルを作成したときに、データファイルの情報が自動的にシステム情報表に設定されます。


現象

レプリケーションマネージャの各操作が極端に遅くなった。

原因

レプリケーションマネージャで接続するサーバでネットワークの設定(IPアドレスまたはホスト名)を変更しました。

対処

以下のいずれかの対処を行なってください。

  • 連携するすべてのサーバでネットワークの設定(IPアドレスとホスト名)が矛盾しないようにネットワークの設定を修正

  • IPアドレス、ホスト名の変更に合わせてDSNやWindsサーバの設定を修正

  • 連携するすべてのサーバのレプリケーション構成定義を再作成

備考

DNSを使用しない場合、レプリケーションで連携するサーバおよびレプリケーションマネージャを使用するPCのそれぞれのhostsファイル(ASPの場合NSS記述)は、すべて同じ内容に設定してください(自サーバのIPアドレス、ホスト名も定義する)。



現象

レプリカ定義を作成するとき、次のメッセージが表示されます。

P1102

マスタで選択された主キーの項目数、属性、精度、位取りと一致するデータファイルの主キーが存在しません。

原因

マスタとレプリカの主キーを構成する項目がSQL型に変換して一致していません。PowerReplicationは、マスタとレプリカの項目をSQL型に変換して関連づけます。SQL型に変換して関連づけできるデータ型の対応は、"付録D データ型対応づけの仕組み"を参照してください。

対処

マスタとレプリカの主キーを構成する項目がSQL型に変換して一致するように、関連づけるか、対象のデータファイルの構成を見直しするかしてください。


現象

連携する相手サーバを別にサーバに置き換えて、環境を移行したとき、次のメッセージが表示されます。

P1052

関連先のサーバを検出できなかったため、続行することができません。関連先にサーバ定義が存在しないか、もしくは削除された可能性があります

原因

連携するサーバを置き換え、レプリケーションの環境を移行する手順に誤りがあります。

対処

連携するすべてのサーバに対して、以下の手順で環境を再作成してください。

  1. 構成定義の移出入機能を使用して、レプリケーションの構成定義を退避

  2. レプリケーションのサービスを停止

  3. レプリケーションの構成情報ファイルを削除

    • Windowsで行う場合
      構成情報ファイルの格納場所は、レプリケーション動作環境の設定機能を使用して確認してください。”構成情報”に設定したフォルダ配下にある拡張子が.rmfおよび.smfのファイルです。

    • ASPで行う場合
      構成情報ファイルの格納場所は、DSPRPENVコマンドを使用して確認してください。”構成情報ファイル格納パス名”に設定したディレクトリ配下にある拡張子が.datおよび.smfのファイルです。

  4. レプリケーション動作環境を初期化

    • Windowsで行う場合
      レプリケーション動作環境設定の設定機能を使用して初期化してください。設定値を変更せずにOKボタンを押して実行してください。

    • ASPで行う場合
      SETRPENVコマンドを使用して初期化してください。SETRPENVコマンドで指定する値は、事前にDSPRPENVコマンドで確認してください。

  5. レプリケーションのサービスを開始
    1.で退避した構成情報(記述文ファイル)の内容を確認、修正
    連携するサーバのIPアドレスやサーバ名を変更している場合、記述文ファイルを修正してください。

  6. 退避した構成情報(記述文ファイル)を復元
    サーバを置き換える方法については、"3.6.2 サーバの環境を移行する"を参照してください。


現象

レプリケーションの構成定義を作成しようとしたとき、次のメッセージが表示されます。

P5002

ODBC関数エラー 指定したスキーマ名が存在しないか、使用する権限がありません。

条件

SQL Serverのデータベースに対してレプリケーションの構成定義を作成しようとした場合

原因

レプリケーション専用ユーザと同じ名前のスキーマが作成されていません。

レプリケーション専用ユーザとは、同期実行時にレプリケーションサービスがデータベースに接続するときのユーザです。

対処

更新情報を格納するデータベースにレプリケーション専用ユーザと同じ名前のスキーマを作成してください。


現象

レプリケーションの構成定義を削除しようとしたとき、次のメッセージが表示されます

E05002

ODBC関数( SQLExecDirect )で(SQLSTATE=S1000 CODE=55610)異常が発生しました。

【エラー説明】[Oracle][ODBC][Ora]ORA-55610: 履歴追跡表のDDL文が無効です

条件

同期対象のデータファイルに対し、Oracle Database 11gのフラッシュバック・アーカイブを有効にして以下の操作を行った場合。

  • レプリケーションの構成定義を削除

  • 同期を実行

原因

PowerReplicationは、フラッシュバック・アーカイブに対応していません。

対処

同期対象のデータファイルに対して、フラッシュバック・アーカイブを無効にしてください。


現象

レプリケーションの構成定義を操作しようとしたとき、次のメッセージが表示されます。

P1003

プログラムが内部矛盾を検出しました

条件

レプリケーションマネージャ(Windowsクライアント)を使用中に、レプリケーションマネージャ動作環境の設定を変更した場合。

原因

レプリケーションマネージャ(Windowsクライアント)を使用中に、レプリケーションマネージャ動作環境の設定を変更したため、動作環境が不当な状態になりました。

対処

以下の手順で構成定義を再作成してください。

  1. レプリケーションマネージャ(Windowsクライアント)を終了

  2. レプリケーションマネージャ動作環境設定で設定した構成情報のフォルダに格納されているrepli705.rmfを削除

  3. レプリケーションマネージャ動作環境設定を再設定

  4. レプリケーションマネージャ(Windowsクライアント)でサーバ定義を再作成