レプリケーションサービスのトレース採取開始、停止や採取の状態表示を行います。
記述形式
オプションの説明
s(トレース採取の開始)
トレースの採取が開始されます。
e(トレース採取の停止)
トレースの採取が停止されます。
r(トレース設定情報の参照)
現在、設定されているトレース設定情報を参照できます。
1(採取レベル)
レプリケーションサービスのトレース採取レベルを1~5の範囲で指定します。初期値は"2"です。トレース採取の開始時のみ有効です。
以下に、採取レベルを示します。
レベル2
エラー情報だけを採取します。エラーが発生するトラブルの資料採取に有効です。
レベル4
モジュールトレースを行います。処理結果が正しくない場合やアプリケーションエラーになるトラブルの資料採取に有効です。
レベル1、3、5
当社技術員から指示された場合に設定してください。
初回実行時に省略した場合、初期値を指定したものと見なされます。2回目以降に指定を省略した場合、前回の指定が引き継がれます。
d(出力フォルダ名)
レプリケーションサービスのトレース出力ファイルを格納するフォルダをフルパス名で指定します。指定したフォルダに、以下の名前で複数のトレース出力ファイルが作成されます。トレース採取の開始時のみ有効です。
rptrc_01.trc ~ rptrc_05.trc
このオプションは、コマンドの初回実行時には必ず指定してください。2回目以降の実行時には省略できます。省略した場合、前回の指定が引き継がれます。
f(出力サイズ)
トレース出力ファイルの合計サイズを K バイト単位で1~524288の範囲で指定します。初期値は、"2048"です。トレース採取の開始時のみ有効です。
省略した場合、初期値を指定したものと見なされます。2回目以降は、前回の指定が引き継がれます。
実行条件
このコマンドは、ローカルコンピュータの"Administrators"グループまたはドメインの"Domain Admins"グループに属するユーザだけが実行できます。
Windows Server 2008やWindows Server 2008 R2で実行する場合、コマンドプロンプト画面を開くときに、管理者として実行する必要があります。
メッセージと復帰値
以下に、メッセージと復帰値を示します。
メッセージの内容 | 復帰値 |
---|---|
(正常終了/メッセージは表示されません) | 0 |
コマンドの引数に誤りがあります。 | 10 |
上記以外のエラー | 100 |
このコマンドを実行してトレース取得状態にすると、レプリケーション処理性能が劣化します。トレース情報のレベルを大きくするとトレースが頻繁に出力されるため、大幅に同期処理性能が劣化します。通常運用時は、取得状態にしないでください。
出力フォルダ名を指定していない場合、または指定のフォルダに出力ファイルが作成できない場合、トレース取得状態であってもトレース情報は出力されません。
トレース情報が指定の出力サイズを超えると、トレース出力ファイルの古い情報が上書きされます。そのため、大量のトレース情報が採取される場合、トレース出力ファイルの必要な情報が上書きされないように出力サイズを大きくしてください。
トレース出力ファイルは、Unicodeとして出力され、BOM(Byte Order Mark)が設定されます。