プロセスインスタンスの起動時間、終了時間、起動者、状態などの情報が監査ログとして出力されます。
設定方法
プロセスインスタンスの監査ログを収集するための設定は特に必要ありません。Systemwalker Runbook Automationの管理サーバのインストール、セットアップが完了した時点で設定は完了しています。
使用方法
プロセスインスタンスの監査ログを取得するには、swrba_audit プロセスインスタンス監査情報取得コマンドを実行します。swrba_auditコマンドの詳細は、“Systemwalker Runbook Automation リファレンスガイド”を参照してください。
例)
swrba_audit |
オプションなしのswrba_auditコマンドで取得できるプロセスインスタンスの監査情報は、前回、オプションなしのswrba_auditコマンドを実行した時より後に完了したプロセスインスタンスの情報です。
出力場所
プロセスインスタンスの監査ログは、以下のプロセスインスタンス監査情報ファイルに出力されます。プロセスインスタンス監査情報ファイルの詳細は、“Systemwalker Runbook Automation リファレンスガイド”を参照してください。
【Windows】
[Systemwalker Runbook Automation 管理サーバのインストールディレクトリ]\var\audit\swrba_audit.log |
/opt/FJSVswrbam/var/audit/swrba_audit.log |
プロセスインスタンス監査情報ファイルは、10MBずつ、10世代で管理されます。
世代が切り替わる契機は、ファイルが10MBを超えたときです。
ファイル名は、世代が変わるごとにswrba_audit.log→swrba_audit1.log→swrba_audit2.log・・・→swrba_audit9.logのようにswrba_auditの最後に1~9の番号が付加されます。
10世代(100MB)を超えた場合は、古いファイル(swrba_audit9.log)から削除されます。
ログの出力形式
監査ログは、以下の形式で出力されます。1プロセスインスタンスの情報が1レコードとして表示されます。
"プロセスインスタンス起動時間","プロセスインスタンス起動者","プロセスインスタンス名","プロセスインスタンス状態","プロセスインスタンス終了時間","アクティビティ名","遷移日時","担当者","タスクの状態","選択結果",...,"終了ノード" |
プロセスインスタンス起動時間:プロセスインスタンスを起動した時刻が表示されます。
プロセスインスタンス起動者:プロセスインスタンスを起動したユーザーのユーザーIDが表示されます。
プロセスインスタンス名:プロセスインスタンス名が表示されます。
プロセスインスタンス状態:プロセスインスタンスの状態が表示されます。
closed:終了
表示されるのは“終了”の状態のみです。“中止”、“エラー”など、“終了”以外のプロセスインスタンスの状態は表示されません。
プロセスインスタンス終了時間:プロセスインスタンスが終了した時刻が表示されます。
アクティビティ名:アクティビティ名が表示されます。
遷移日時:アクティビティに遷移した日時が表示されます。アクティビティに処理が遷移しなかった場合は、空文字が表示されます。
担当者:タスクが割り当てられたユーザーIDが表示されます。アクティビティに処理が遷移しなかった場合は、空文字が表示されます。
タスクの状態:タスクの状態が表示されます。
COMPLETED:完了
INITIAL:アクティビティに処理が遷移しませんでした。
選択結果:選択した矢印名が表示されます。アクティビティに処理が遷移しなかった場合は、空文字が表示されます。
終了ノード:終了ノード名が表示されます。
出力例
プロセスインスタンス名が"Sample-1"の監査情報の出力例を以下に示します。
"2011-05-11 14:50:32.460","swrbaadmin","Sample-1","closed","2011-05-11 14:53:27.161","Activity1","2011-05-11 14:53:27.033","swrbaadmin","COMPLETED","Arrow2","Exit1"
運用例
推奨する運用例を以下に示します。
タスクスケジューラ【Windows】、cron【Linux】などのOSの機能を利用して、プロセスインスタンス監査情報取得コマンドを定期間隔で実行するように設定します。プロセスインスタンス監査情報取得コマンドは、オプションなしで実行します。
オプションなしで実行すると、前回オプションなしでコマンドを実行した後から、今回コマンドを実行する間のプロセスインスタンスの監査ログが取得されます。
コマンドが実行された後に、日付などの名前で別のディレクトリを作成し、プロセスインスタンス監査情報ファイル(複数ある場合はすべて)を作成したディレクトリに退避します。
1.で出力されたプロセスインスタンス監査情報ファイル(複数ある場合はすべて)を削除します。
コマンドが実行されるごとに2.3.の手順を繰り返します。
ポイント
プロセスインスタンス監査情報ファイルの内容は、10MB×10世代で管理されます。プロセスインスタンス監査情報取得コマンドの1回の実行結果が100MBを超えないように設計してください。
テスト運用を行い、取得間隔を確認、調整してください。
コマンドに-closedafterおよび-closedbeforeオプションを指定して、プロセスインスタンスの監査ログを、指定した期間で分割して取得することもできます。