Interstage Application Server V9.2(Interstage V9.2)での変更内容を説明します。
■CORBAワークユニットの標準出力・標準エラー出力について
COBOL言語で作成したCORBAワークユニットアプリケーションについて、翻訳時に翻訳オプション“SSOUT(環境変数情報名)”を指定しない場合に、stdoutファイルおよびstderrファイルにデータが出力されるようになります。
また、Microsoft(R) Visual C++ .NETまたはMicrosoft(R) Visual C++ 2005を使用して作成したC言語のCORBAワークユニットアプリケーションについて、アプリケーション側の処理でfreopen関数を発行しなくてもカレントディレクトリのstdoutファイルおよびstderrファイルにデータが出力されるようになります。
■APIの動作について
以下のAPIについて、接続先URLのリスト(m)に<address>を省略した不正なURLを指定した場合の動作が変更されました。
言語 | API名 |
---|---|
C言語 | CORBA_ORB_resolve_initial_references_remote() |
C++言語 | CORBA::ORB::resolve_initial_references_remote() |
Java | org.omg.CORBA.ORB.resolve_initial_references_remote() |
COBOL | CORBA-ORB-RESOLVE-INITIAL-REFERENCES-REMOTE |
OOCOBOL | CORBA-ORB-RESOLVE_INITIAL_REFERENCES_REMOTE |
変更前
APIは例外を返却しません。
変更後
APIは指定されたオブジェクトが見つからない旨を通知する例外を返却します。
■JDK/JRE 6について
JDK/JRE 6を使用する場合、Interstage Application Serverのインストール時には、JDK/JRE 6.0のインストールディレクトリにorb.propertiesファイルが格納されません。JDK/JRE 6を使用してCORBA-Javaアプリケーションを実行する場合は、必ずORB(Object Request Broker)を指定してください。ORB(Object Request Broker)の指定方法については、“アプリケーション作成ガイド(CORBAサービス編)”の“アプリケーションの開発(Java言語)”-“CORBAアプリケーションの実行”-“ORB(Object Request Broker)の指定”を参照してください。
■インタフェース情報不一致検出機能について
RHEL-AS4(IPF) または RHEL5(IPF) において、IDLcコマンドに“-f”オプションを指定してインタフェース情報不一致検出機能を有効にしている場合にスタブ・スケルトンファイルに出力されるインタフェース情報一致判定用のダイジェスト値が他プラットフォームと同じ値になるよう修正されました。
そのため、IDLcコマンドに“-f”オプションを指定してV9.1以前で生成したスタブ・スケルトンファイルを使用したCORBAアプリケーションとV9.2以降で生成したスタブ・スケルトンファイルを使用したCORBAアプリケーションの疎通を行った場合に、インタフェース情報が不一致と判定される場合があります。その場合、スタブ・スケルトンファイルを生成するVLをV9.1以前またはV9.2以降のどちらかに統一してください。