名前
ihsrestore - Interstage HTTP Serverの資源のリストア・移入
形式
ihsrestore -d directory [-t pass|all] [-h host_table]
機能説明
ihsrestoreコマンドは、ihsbackupコマンドでバックアップ・移出を行ったInterstage HTTP Serverの資源のリストア・移入を行います。
なお、V8/V7でバックアップ・移出した環境定義ファイルをリストア・移入する場合は、Apache HTTP Server 1.3ベースの定義からApache HTTP Server 2.0ベースに対応した定義に自動的に変換します。詳細については、“27.4.1 環境定義ファイルの変換について”を参照してください。
以下に、本コマンドのオプションと引数を説明します。
Interstage HTTP Server資源の格納ディレクトリ名を、256バイト以内で指定します。ihsbackupコマンドで指定したディレクトリ名を指定してください。
Interstage HTTP Server資源の格納ディレクトリ名を、256バイト以内の絶対パスで指定します。ihsbackupコマンドで指定したディレクトリ名を指定してください。
リストア・移入の対象とする資源を指定します。ihsbackupコマンド実行時に指定したオプションに応じて、以下のように指定できます。なお、リストア・移入の対象となる資源については、ihsbackupコマンドを参照してください。
| ihsbackupコマンド実行時の指定 | ||
---|---|---|---|
-tオプション省略 | -t pass | -t all | |
本コマンドで指定可能なオプション | -tオプション省略 | -t pass | -t all |
移入時に、ホスト名/IPアドレスを変更する必要がある場合、変更前と変更後のホスト名/IPアドレスを記述したファイル名を指定することにより、移入処理時に自動的にホスト名/IPアドレスを変換することができます。
指定するファイルは、以下のように記述します。
-コメント行には、各行の先頭にハッシュマーク(#)を記述します。
-半角スペース、タブは、無視します。
### Host IP conversion table ### # IP address conversion definition (変換前のIPアドレス) > (変換後のIPアドレス) : # Host name conversion definition (変換前のホスト名) > (変換後のホスト名) : |
例)ホスト名およびIPアドレスを以下のように変換する場合
-変換前:IPアドレス“192.168.0.1”、変換後:IPアドレス“192.168.0.3”
-変換前:IPアドレス“192.168.0.2”、変換後:IPアドレス“192.168.0.4”
-変換前:ホスト名“www.fujitsu.com”、変換後:ホスト名“www.interstage.com”
-変換前:ホスト名“host1.fujitsu.com”、変換後:ホスト名“host2.fujitsu.com”
### Host IP conversion table ### # IP address conversion definition 192.168.0.1 > 192.168.0.3 192.168.0.2 > 192.168.0.4 # Host name conversion definition www.fujitsu.com > www.interstage.com host1.fujitsu.com > host2.fujitsu.com |
なお、本オプションを省略した場合は、ホスト名/IPアドレスを変換しません。
注意事項
本コマンドは、管理者権限で実行してください。
本コマンドは、すべてのWebサーバを停止した状態で実行してください。
リストア・移入先にファイルが存在した場合は、ファイルを上書きします。
リストア・移入を行うシステムは、バックアップ・移出を行ったシステムと同じディスク構成である必要があります。
-hオプションで変換の対象となるホスト名/IPアドレスは、以下のディレクティブで指定したホスト名/IPアドレスです。
Listen
ServerName
VirtualHost
NameVirtualHost
DocumentRootディレクティブで指定したディレクトリ配下以外のコンテンツや、CGIなどは別途それぞれについて該当するファイルをリストア・移入してください。
Interstage管理コンソールで構築したInterstage証明書環境のSSLを使用している場合は、バックアップ・移出したInterstage証明書環境資源をリストア・移入する必要があります。
SMEEコマンドで構築した証明書/鍵管理環境のSSLを使用している場合は、バックアップ・移出した以下の資源を、環境定義ファイル(httpd.conf)の該当ディレクティブで指定しているパスにリストア・移入してください。
スロット情報ディレクトリ(SSLSlotDirディレクティブで指定したディレクトリ)
運用管理ディレクトリ(SSLEnvDirディレクティブで指定したディレクトリ)
ユーザPIN管理ファイル(SSLUserPINFileディレクティブで指定したファイル)
V9以降のバックアップ・移出の対象資源(Apache HTTP Server 2.0ベース)をリストア・移入する場合は、リストア・移入先のサーバタイプ種別に応じて以下のいずれかの状態で実行してください。
スタンドアロンサーバの場合
バックアップ・移出した運用環境と、Webサーバの数およびWebサーバ名がすべて一致する状態
すべてのWebサーバを削除した状態
Webサーバ“FJapache”が1つだけ存在する状態、かつWebサーバ“FJapache”にInterstageシングル・サインオンの業務サーバ、認証サーバ、およびリポジトリサーバの環境が構築されていない状態
管理サーバの場合
バックアップ・移出した運用環境と、Webサーバの数およびWebサーバ名がすべて一致する状態
すべてのWebサーバを削除した状態
Webサーバ“FJapache”が1つだけ存在する状態
管理対象サーバの場合
Webサーバ“FJapache”が1つだけ存在する状態、かつバックアップ・移出した運用環境に、Webサーバ“FJapache”が1つだけ存在する状態
V8/V7のバックアップ・移出の対象資源(Apache HTTP Server 1.3ベース)をリストア・移入する場合、Webサーバ名は“FJapache”となります。したがって、Webサーバ“FJapache”が存在しない場合は作成し、すでにWebサーバ“FJapache”が存在する場合は設定が置き換えられます。
V6以前のバックアップ・移出の対象資源(Apache HTTP Server 1.3ベース)をリストア・移入することはできません。
使用例
Interstage HTTP Serverの資源をリストアします。
ihsrestore -d X:\Backup -t all |
Interstage HTTP Serverの資源をリストアします。
ihsrestore -d /backup -t all |