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Interstage Application Server アプリケーション作成ガイド(CORBAサービス編)

G.3.9 OOCOBOLアプリケーション使用時の注意事項

第2章 CORBAアプリケーション開発時の留意事項”についても参照してください。


関数名/変数名の扱い

予約語の扱い

アプリケーションのビルド時の注意事項

Windows(R)アプリケーションの作成

  Windows(R)でOOCOBOLアプリケーションを作成する場合の注意点を以下に示します。


  CORBAサービスのインストールフォルダを“C:\Interstage\ODWIN”として説明します。

クライアントアプリケーションの作成

  クライアントアプリケーションを作成する場合の翻訳・リンク手順を以下に示します。OOCOBOLアプリケーションのビルドには“COBOLプロジェクトマネージャー”を使用します。

翻訳・リンク手順
  1. IDLコンパイルを実行します。
      IDLc -oocob IDLファイル名

  2. 1.で生成されたファイルをCOBOLソースファイルにデータ型、データ型ヘルパー、インタフェースクラス、インタフェースクラスヘルパー、スタブクラス、Narrowスタブ、クライアントmainの順に追加します。

  3. 「翻訳オプション」には以下の設定をします。
      LIB、REPIN(“翻訳時のオプションの設定”参照)

  4. ライブラリファイルを設定します。
    [UNICODE、UTF8以外の場合] C:\Interstage\ODWIN\LIB\ODOOCOB.LIB
                                C:\Interstage\ODWIN\LIB\ODCNOOCOB.LIB
    [UNICODE、UTF8の場合]     C:\Interstage\ODWIN\LIB\ODOOCOBUC.LIB
                                C:\Interstage\ODWIN\LIB\ODCNOOCOBUC.LIB

  5. 相互参照がある場合は、リポジトリファイルを作成します。「翻訳オプション」「その他の翻訳オプション」に“CREATE(REP)”として翻訳します。相互参照がない場合は、必要ありません。

リンク時に指定するライブラリ

  リンク時に必ず指定するライブラリは以下のとおりです。

  [UNICODE、UTF8以外の場合]C:\Interstage\ODWIN\LIB\ODOOCOB.LIB
  [UNICODE、UTF8の場合]    C:\Interstage\ODWIN\LIB\ODOOCOBUC.LIB

  ネーミングサービスを利用するときは以下のライブラリを追加します。

  [UNICODE、UTF8以外の場合]C:\Interstage\ODWIN\LIB\ODCNOOCOB.LIB
  [UNICODE、UTF8の場合]    C:\Interstage\ODWIN\LIB\ODCNOOCOBUC.LIB

サーバアプリケーションの作成

  サーバアプリケーションを作成する場合の翻訳・リンク手順を以下に示します。OOCOBOLアプリケーションのビルドには“COBOLプロジェクトマネージャー”を使用します。

翻訳・リンク手順
  1. IDLコンパイルを実行します。
      IDLc -oocob IDLファイル名

  2. 1.で生成されたファイルを“インタフェース名.dll”のCOBOLソースファイルにデータ型、データ型ヘルパー、インタフェースクラス、インタフェースクラスヘルパー、ユーザ定義クラス、Tieクラス、Initプログラム、Newプログラム、Narrowスケルトンの順に追加します。

  3. “インタフェース名.dll”に以下のライブラリを設定します。
    [UNICODE、UTF8以外の場合]C:\Interstage\ODWIN\LIB\ODOOCOBSV.LIB
    [UNICODE、UTF8の場合]C:\Interstage\ODWIN\LIB\ODOOCOBSVUC.LIB

  4. 実行ファイルのCOBOLソースファイルにサーバmainを追加し、ライブラリファイルに以下のものを追加します。
    [UNICODE、UTF8以外の場合]C:\Interstage\ODWIN\LIB\ODOOCOBSV.LIB
    [UNICODE、UTF8の場合]C:\Interstage\ODWIN\LIB\ODOOCOBSVUC.LIB

  5. 相互参照がある場合は、リポジトリファイルを作成します。「翻訳オプション」「その他の翻訳オプション」に“CREATE(REP)”として翻訳します。相互参照がない場合は、必要ありません。

リンク時に指定するライブラリ

  リンク時に必ず指定するライブラリは以下のとおりです。

  [UNICODE、UTF8以外の場合]C:\Interstage\ODWIN\LIB\ODOOCOBSV.LIB
  [UNICODE、UTF8の場合]C:\Interstage\ODWIN\LIB\ODOOCOBSVUC.LIB

  ネーミングサービスを利用するときは以下のライブラリを追加します。

  [UNICODE、UTF8以外の場合]C:\Interstage\ODWIN\LIB\ODCNSOOCOB.LIB
  [UNICODE、UTF8の場合]C:\Interstage\ODWIN\LIB\ODCNSOOCOBUC.LIB

  クライアント用とサーバ用のライブラリを同時に指定することはできません。サーバアプリケーションが別のサーバと通信する場合は、サーバ用のライブラリをリンクします。

翻訳時のオプションの設定

  翻訳時のオプションを設定します(“プロジェクト”→“オプション”→“翻訳オプション”)。

  LIB

  登録集が格納されているフォルダを指定します。翻訳オプションの追加で“LIB”を選択し、登録集ファイルの入力先に“C:\Interstage\ODWIN\INCLUDE\OOCOB”を指定します。

  REPIN

  リポジトリファイルが格納されているフォルダを指定します。翻訳オプションの追加で“REPIN”を選択し、リポジトリファイルの入力先に“C:\Interstage\ODWIN\REP”を指定します。UNICODEを使用する場合は、“C:\Interstage\ODWIN\REP\UNICODE”を指定します。

  THREAD

  アプリケーションの動作モードを指定します。スレッドモードのアプリケーションを作成するときは、“マルチスレッドとする”を選択し、プロセスモードのアプリケーションを作成するときは“シングルスレッドとする”を選択します。

  RCS

  実行時のコード系を設定します。翻訳オプションの追加で、UNICODEアプリケーション、またはUTF8アプリケーションを作成する場合は、“RCS”を選択し、“UCS2-UNICODE(UCS2)を使用する”を選択します。

  ALPHAL

  英小文字を英大文字と等価に扱う(ALPHAL)か、扱わない(NOALPHAL)かを指定します。本オプションを指定する場合は、本製品が提供するOOCOBOLのAPI、ネーミングサービス、およびIDLコンパイラが出力したクラス、メソッドはすべて大文字で記述してください(IDLコンパイラが出力するOOCOBOLのファイルでは、コメント行以外はすべて大文字で記述されます)。

モジュールの単位

  サーバアプリケーションは初期化する実行モジュール(EXE)と、オペレーションの実装部であるライブラリ(DLL)の2つを作成します。実行モジュール側では初期化(CORBA-ORB_INIT)を行い、サーバを活性化させる(CORBA-BOA-IMPL_IS_READYまたはCORBA-BOA-OBJ_IS_READY)ところまでの処理を行います。
  ライブラリ側は、1つのライブラリに複数のインタフェースを実装することができます。インタフェースごとにライブラリを分ける場合は、データ型クラスファイルはインタフェースのライブラリとは別のライブラリ(DLL)にし、インタフェースクラスのライブラリからデータ型クラスのライブラリをリンクするようにします。

  // IDL
  module M {
      struct S { string s; };
      typedef long L;
      interface I1 {
          ....
      };
      interface I2 {
          ...
      };
  };

  上記IDLのサーバアプリケーションのライブラリをインタフェースごとに分けるときは、以下の構成にします。

  M-I1のライブラリ→
               (リンク)データ型のライブラリ
  M-I2のライブラリ→

[M-I1のライブラリに含まれるファイル]

  M-I1.COB
  M-I1--HELPER.COB
  M-I1--TIE.COB
  M-I1--NARROWSKEL.COB
  M-I1--NEW.COB
  M-I1の実装クラスファイル
  M-I1—INITの定義ファイル

[M-I2のライブラリに含まれるファイル]

  M-I2.COB
  M-I2--HELPER.COB
  M-I2--TIE.COB
  M-I2--NARROWSKEL.COB
  M-I2--NEW.COB
  M-I2の実装クラスファイル
  M-I2—INITの定義ファイル

[データ型のライブラリに含まれるファイル]

  M-S.COB
  M-S--HELPER.COB
  L--HELPER.COB

Solarisアプリケーション作成

  SolarisでOOCOBOLアプリケーションを作成する場合の注意点を以下に示します。


  開発環境として“NetCOBOL”を使用してUNICODEのアプリケーションを開発する場合、ソースファイルおよび登録集は、UNICODE(UTF-8)で作成してください。
  また、翻訳/リンク/実行を行う場合、コート系には“UNICODE”を設定してください。


  CORBAサービスのインストールディレクトリを“/opt/FSUNod”として説明します。

クライアントアプリケーションの作成

  クライアントアプリケーションを作成する場合の翻訳・リンク手順を以下に示します。

翻訳・リンク手順
  1. CORBA-OOCOBOLマッピングを出力します。
    [UNICODEモジュール以外の場合]
      IDLc -oocob IDLファイル名
    [UNICODEモジュール(NetCOBOL)の場合]
      IDLc -oocob -unic IDLファイル名

  2. 相互参照がある場合は、リポジトリファイルを作成します(XXX.cob: 主プログラム名)。相互参照がない場合は、必要ありません。
      cobol -WC,"CREATE(REP)" XXX.cob

  3. 主プログラム以外を翻訳し、オブジェクトを作成します(翻訳の順番は、“アプリケーションのビルド時の注意事項”参照)。
      cobol -c -R/opt/FSUNod/rep -I/opt/FSUNod/include/oocob -WC,"THREAD(MULTI)" XXX.cob

  4. 主プログラムを作成します。-Mオプションを指定してオブジェクトを作成します。
      cobol -c -M -R/opt/FSUNod/rep -I/opt/FSUNod/include/oocob -WC,"THREAD(MULTI)" XXX.cob

  5. ファイルをリンクし、実行ファイルを作成します。-Tmオプションを指定すると、マルチスレッドで結合します。
    [UNICODEモジュール以外の場合]
      cobol -Tm -lnsl -lsocket -L/opt/FSUNod/lib -lOMoocob -lOMcnoocob -lrcobol -o 実行ファイル名
    [UNICODEモジュール(NetCOBOL)の場合]
      cobol -Tm -lnsl -lsocket -L/opt/FSUNod/lib -lOMoocobUC -lOMcnoocobUC -lrcobol -o 実行ファイル名

サーバアプリケーションの作成

  サーバアプリケーションを作成する場合の翻訳・リンク手順を以下に示します。

翻訳・リンク手順
  1. CORBA-OOCOBOLマッピングを出力します。
    [UNICODEモジュール以外の場合]
      IDLc -oocob IDLファイル名
    [UNICODEモジュール(NetCOBOL)の場合]
      IDLc -oocob -unic IDLファイル名

  2. 相互参照がある場合は、リポジトリファイルを作成します(XXX.cob: 主プログラム名)。相互参照がない場合は、必要ありません。
      cobol -WC,"CREATE(REP)" XXX.cob

  3. 主プログラム以外を翻訳し、オブジェクトを作成します(翻訳の順番は、“アプリケーションのビルド時の注意事項”参照)。
      cobol -c -R/opt/FSUNod/rep -I/opt/FSUNod/include/oocob -WC,"THREAD(MULTI)" XXX.cob

  4. 主プログラムを作成します。-Mオプションを指定してオブジェクトを作成します。
      cobol -c -M -R/opt/FSUNod/rep -I/opt/FSUNod/include/oocob -WC,"THREAD(MULTI)" XXX.cob

  5. ファイルをリンクし、実行ファイルを作成します。-Tmオプションを指定すると、マルチスレッドで結合します。
    [UNICODEモジュール以外の場合]
      cobol -Tm -lnsl -lsocket -L/opt/FSUNod/lib -lOMoocob -lrcobol -o 実行ファイル名
    [UNICODEモジュール(NetCOBOL)の場合]
      cobol -Tm -lnsl -lsocket -L/opt/FSUNod/lib -lOMoocobUC -lrcobol -o 実行ファイル名

  6. 共用オブジェクトを作成します。
    [UNICODEモジュール以外の場合]
      cobol -G -Tm -lnsl -lsocket -L/opt/FSUNod/lib -lOMoocob -lrcobol -o 共用オブジェクト名
    [UNICODEモジュール(NetCOBOL)の場合]
      cobol -G -Tm -lnsl -lsocket -L/opt/FSUNod/lib -lOMoocobUC -lrcobol -o 共用オブジェクト名

リンク時に指定する共用オブジェクト(クライアントアプリケーション/サーバアプリケーション共通)

  リンク時に必ず指定するライブラリは以下のとおりです。
  [UNICODEモジュール以外の場合]
    /opt/FSUNod/lib/libOMoocob.so
  [UNICODEモジュール(NetCOBOL)の場合]
    /opt/FSUNod/lib/libOMoocobUC.so

  ネーミングサービスを利用するときは以下のライブラリを追加します。
  [UNICODEモジュール以外の場合]
    /opt/FSUNod/lib/libOMcnoocob.so
  [UNICODEモジュール(NetCOBOL)の場合]
    /opt/FSUNod/lib/libOMcnoocobUC.so


Linuxアプリケーション作成

  LinuxでOOCOBOLアプリケーションを作成する場合の注意点を以下に示します。


  UNICODEのアプリケーションを開発する場合、ソースファイルおよび登録集は、UNICODE(UTF-8)で作成してください。
  また、翻訳/リンク/実行を行う場合、コード系には“UNICODE”を設定してください。


  CORBAサービスのインストールディレクトリを“/opt/FJSVod”として説明します。

クライアントアプリケーションの作成

  クライアントアプリケーションを作成する場合の翻訳・リンク手順を以下に示します。

翻訳・リンク手順
  1. CORBA-OOCOBOLマッピングを出力します。
      IDLc -oocob IDLファイル名

  2. 相互参照がある場合は、リポジトリファイルを作成します(XXX.cob: 主プログラム名)。相互参照がない場合は、必要ありません。
      cobol -WC,"CREATE(REP)" XXX.cob

  3. 主プログラム以外を翻訳し、オブジェクトを作成します(翻訳の順番は、“アプリケーションのビルド時の注意事項”参照)。
      cobol -Tm -c -R/opt/FJSVod/rep -I/opt/FJSVod/include/oocob XXX.cob

  4. 主プログラムを作成します。-Mオプションを指定してオブジェクトを作成します。
      cobol -Tm -c -M -R/opt/FJSVod/rep -I/opt/FJSVod/include/oocob XXX.cob

  5. ファイルをリンクし、実行ファイルを作成します。-Tmオプションを指定すると、マルチスレッドで結合します。
    [UNICODEモジュール以外の場合]
      cobol -Tm -lnsl -lsocket -L/opt/FJSVod/lib -lOMoocob -lOMcnoocob -lrcobol -o 実行ファイル名 XXX.o
    [UNICODEモジュールの場合]
      cobol -Tm -lnsl -lsocket -L/opt/FJSVod/lib -lOMoocobUC -lOMcnoocobUC -lrcobol -o 実行ファイル名 XXX.o

サーバアプリケーションの作成

  サーバアプリケーションを作成する場合の翻訳・リンク手順を以下に示します。

翻訳・リンク手順
  1. CORBA-OOCOBOLマッピングを出力します。
      IDLc -oocob IDLファイル名

  2. 相互参照がある場合は、リポジトリファイルを作成します(XXX.cob: 主プログラム名)。相互参照がない場合は、必要ありません。
      cobol -WC,"CREATE(REP)" XXX.cob

  3. 主プログラム以外を翻訳し、オブジェクトを作成します(翻訳の順番は、“アプリケーションのビルド時の注意事項”参照)。
      cobol -Tm -c -R/opt/FJSVod/rep -I/opt/FJSVod/include/oocob XXX.cob

  4. 主プログラムを作成します。-Mオプションを指定してオブジェクトを作成します。
      cobol -Tm -c -M -R/opt/FJSVod/rep -I/opt/FJSVod/include/oocob XXX.cob

  5. ファイルをリンクし、実行ファイルを作成します。-Tmオプションを指定すると、マルチスレッドで結合します。
    [UNICODEモジュール以外の場合]
      cobol -Tm -lnsl -L/opt/FJSVod/lib -lOMoocob -lrcobol -o 実行ファイル名 XXX.o
    [UNICODEモジュールの場合]
      cobol -Tm -lnsl -L/opt/FJSVod/lib -lOMoocobUC -lrcobol -o 実行ファイル名 XXX.o

  6. 共用オブジェクトを作成します。
    [UNICODEモジュール以外の場合]
      cobol -G -Tm -lnsl -L/opt/FJSVod/lib -lOMoocob -lrcobol -o 共用オブジェクト名 XXX.o
    [UNICODEモジュールの場合]
      cobol -G -Tm -lnsl -L/opt/FJSVod/lib -lOMoocobUC -lrcobol -o 共用オブジェクト名 XXX.o

リンク時に指定する共用オブジェクト(クライアントアプリケーション/サーバアプリケーション共通)

  リンク時に必ず指定するライブラリは以下のとおりです。
  [UNICODEモジュール以外の場合]
    /opt/FJSVod/lib/libOMoocob.so
  [UNICODEモジュールの場合]
    /opt/FJSVod/lib/libOMoocobUC.so

  ネーミングサービスを利用するときは以下のライブラリを追加します。
  [UNICODEモジュール以外の場合]
    /opt/FJSVod/lib/libOMcnoocob.so
  [UNICODEモジュールの場合]
    /opt/FJSVod/lib/libOMcnoocobUC.so