RLP定義ファイルのRLC_OWN_DEVICEnパラメタに指定するディレクトリまたはローデバイスに必要な全体容量を見積ります。そのためには、以下の値が必要となります。
利用者業務で発生するRERUNログの全体容量
RLCファイル1つあたりの容量(RLP定義ファイルのRLC_SIZEに指定)
RLCファイルの数(RLP定義ファイルのRLC_NUMに指定)
RLCファイルの全体容量は、利用者業務で発生するRERUNログの全体容量よりも余裕を持たせて見積ります。
利用者業務で発生するRERUNログの全体容量の見積り式を、以下に示します。
利用者業務で発生するRERUNログの全体容量 =単位時間あたりのRERUNログ量 × 運用時間
ネットワーク障害の復旧にかかる時間、副系ノードの保守作業にかかる時間を考慮し、長時間になる方で見積りを行ってください。
ネットワーク障害などにより、RERUNログの反映処理が動作できない時間を考慮し、その期間内に発生するRERUNログ量を見積りする必要があります。
副系ノードの保守作業や副系ノードの異常などにより、RERUNログの反映処理が動作できない時間を考慮し、その期間内に発生するRERUNログ量を見積りする必要があります。
利用者業務で長時間にわたるトランザクションがある場合、長時間トランザクションの処理時間が、すべてのRLCファイルを一巡する期間を超えないようにする必要があります。
利用者業務で発生するRERUNログの全体容量を目安に、以下の式が成り立つように、RLCファイル1つあたりの容量とRLCファイルの数を決定します。
なお、一般的には、RLCファイルの枯渇(RLC交替での容量監視)と運用の簡易性(ボリュームの管理など)を考慮して、RLCファイルの数は10程度で見積って、必要に応じてチューニングすることを推奨します。
RLCファイルの全体容量 = RLCファイル1つあたりの容量 × RLCファイルの数 > 利用者業務で発生するRERUNログの全体容量
参照
単位時間あたりのRERUNログ量については、“A.3.5.1 Symfoware/RDBのAIログ量の見積り”を参照してください。
注意
RLCファイル1個の容量を大きくすると、RERUNログ抽出ファイルの容量も大きくなります。
そのため、RLCファイル1個の容量は、RERUNログ抽出ファイルを出力するディレクトリの空き容量を考慮した見積りをする必要があります。
以下の条件の見積り例を示します。
単位時間あたりのRERUNログ量(平均値) : 0.2メガバイト/秒
RERUNログ反映ができない最大の時間
副系ノードの保守作業の最大時間を想定: 6時間 = 21600秒
RLCファイル数 : 10
利用者業務で発生するRERUNログの全体容量は、以下の計算により、4320メガバイトとなります。
利用者業務で発生するRERUNログの全体容量 = 0.2メガバイト/秒 × 21600秒 = 4320メガバイト
RLCファイル1つあたりの容量は、以下の計算により、500メガバイトとなります。
RLCファイル1つあたりの容量 = 利用者業務で発生するRERUNログの全体容量(4320メガバイト)÷ RLCファイル数(10) ≒ 500メガバイト(切上げ)