プリンタの管理環境におけるプリンタごとの設定情報を表示/変更します。
形式
コマンドの記述形式を示します。
[ ]は、省略できることを示します。…は、複数指定できることを示します。
setenvprt -p プリンタ名 -a 動作モード -g 区分名 [ -i 設定項目=設定値 ] …
説明
オプションについて説明します。
-gオプションで指定した区分名に対応する設定項目と設定内容を「設定項目=設定値」の形式で指定します。
-aオプションで動作モードに「GET」を指定した場合は、本オプションは無効になります。
-aオプションで動作モードに「SET」を指定した場合は、-gオプションで指定した区分名に対応する設定項目を本オプションで複数指定できます。なお、同じ項目を複数設定した場合は、最後に設定された値が有効になります。
以下に区分名ごとの設定項目と設定値を示します。
区分名に「PRT_ERRMSG」を指定した場合の設定項目と設定値
設定項目 | 項目の概要 | 設定値 | 初期値 |
---|---|---|---|
返答メッセージ/応答メッセージを通知するメッセージ通知クライアントのIPアドレス、ホスト名を変更します。 | 1文字以上の文字列で、メッセージ通知クライアントのIPアドレス、ホスト名を指定します。 IPアドレスで指定する場合は、0~9までの数字とピリオド「.」を使用して、XXX.XXX.XXX.XXXの形式で指定してください。 メッセージ通知クライアントのIPアドレス、ホスト名はセミコロン「;」で区切って最大5つまで指定できます。(注1) 複数指定した場合、指定した順で最初に通信可能なコンピュータ1台にメッセージが通知されます。 以下のいずれかを指定した場合、それぞれの設定内容が有効になります(注2)。
メッセージ通知クライアントは、本コマンド以外に複数の場所で指定できます。 採用される優先順位については、“1.4.3 帳票情報の優先順位”を参照してください。 | !DEFAULT | |
メッセージウィンドウのポップアップを変更します。 | 数値の0か1を指定します。0または1以外の値を指定した場合、エラーになります。 本コマンドで「RMSGDEST」に「!DEFAULT」を設定している場合、無効になります。 0:ポップアップ表示しない 1:ポップアップ表示する | 返答メッセージ/応答メッセージの通知先の初期値が「!DEFAULT」(setenvdefコマンドで設定した「RMSGDEST」の内容に従う)のため、無効になります。 | |
返答メッセージ/応答メッセージの選択肢(続行/保留/操作/削除)を変更します。 | 以下の4桁の数字からなる文字列で指定します。ただし、0000(いずれも選択しない)は設定できません。 本コマンドで「RMSGDEST」に「!DEFAULT」を設定している場合、無効になります。
例:続行、削除のみ選択する場合 1001 | 返答メッセージ/応答メッセージの通知先の初期値が「!DEFAULT」(setenvdefコマンドで設定した「RMSGDEST」の内容に従う)のため、無効になります。 |
6つ以上指定した場合、コマンドは正常復帰しますが、6つ目以降に指定したIPアドレスまたはホスト名は無効となります。
「!DEFAULT」、「!PRTFLD」、「!CLIENT」が設定されている状態で設定内容の一覧表示を行った場合、返答メッセージ/応答メッセージとして表示される内容は無効になります。
VSP/VS/PS5000シリーズや、PrintiaLASERシリーズ(Printianavi搭載機)のプリンタは、プリンタ固有のメッセージ通知先が指定できます。プリンタ固有のメッセージ通知先に従う場合に指定します。
プリンタの種類によりポップアップ表示する/しないの動作が異なります。
VSP/VS/PS5000シリーズの場合
返答メッセージ/応答メッセージは、この設定に従います。通知メッセージは、プリントモニタの設定に従います。
上記以外のプリンタの場合
返答メッセージ/応答メッセージは、この設定に従います。通知メッセージは、ポップアップ表示しません。
以下のプリンタにおける印刷エラーの返答メッセージでは有効になりません。
VSP/VS/PS5000シリーズ
PrintiaLASERシリーズ(Printianavi搭載機)
返答メッセージ/応答メッセージの選択肢の注意を以下に示します。
【操作】ボタンは、以下のプリンタにおける印刷エラーの返答メッセージを除いて、印刷ドキュメントのスプールデータ形式にEMFが指定されている場合だけ表示されます。
VSP/VS/PS5000シリーズ
PrintiaLASERシリーズ(Printianavi搭載機)
【確認】ボタンおよび【再試行】ボタンの変更はできません。
【続行】ボタンを無効にした場合でも、メッセージウィンドウには続行についてのメッセージが表示されます。
メッセージウィンドウで【操作】ボタンをクリックして表示される画面のボタンには、この指定は有効になりません。
メッセージウィンドウに、ここで選択したボタンが1つも存在しない場合、既定のボタンが表示されます。ただし、【続行】ボタンだけを選択した環境で、【保留】ボタンおよび【削除】ボタンを持つメッセージを表示した場合、メッセージには【削除】ボタンだけが表示されます。
Print Managerがインストールされていない環境で【保留】ボタンをクリックすると、帳票印刷配信機能では印刷を再開できません。
誤って印刷を保留した場合の対処については、“10.4.1 返答メッセージ”を参照してください。 |
復帰値
復帰値を示します。
復帰値 | 意味 |
---|---|
0 | 正常復帰 |
上記以外 | エラー復帰 |
使用例
プリンタ「prt」の返答メッセージ/応答メッセージに関する設定として、返答メッセージ/応答メッセージを通知するメッセージ通知クライアントを「kanri2」、メッセージウィンドウのポップアップを「1」(ポップアップ表示する)、返答メッセージ/応答メッセージの選択肢を「1001」(【続行】ボタンおよび【削除】ボタンを表示)に変更します。
setenvprt -p prt -a SET -g PRT_ERRMSG -i RMSGDEST=kanri2 -i POPUP=1 -i DISPBTN=1001
プリンタ「prt」の返答メッセージ/応答メッセージに関する設定内容を表示します。
setenvprt -p prt -a GET -g PRT_ERRMSG
プリンタ「prt」の返答メッセージ/応答メッセージに関する設定内容の一覧表示例を、以下に示します。ここでは、プリンタ「prt」の返答メッセージ/応答メッセージに関する設定として、返答メッセージ/応答メッセージを通知するメッセージ通知クライアントに「kanri2」、メッセージウィンドウを「ポップアップ表示する」、返答メッセージ/応答メッセージの選択肢に「続行」、「削除」が定義されている場合の例を示しています。
Setting mode :Customize -> Message console :"kanri2" -> Message pop-up :ON -> [Message button] Continue :ON Hold :OFF Operate :OFF Delete :ON