以下の項目について、運用に合わせた設計を行います。
システム構成の決定
Systemwalker Runbook Automationを導入する環境を考慮し、システム構成を検討します。システム構成については、“Systemwalker Runbook Automation 解説書”の“システム構成”を参照してください。
システム構成内の各サーバ、およびコンピュータには、それぞれ導入作業として以下を実施します。
“管理サーバ用のマネージャ”をインストールし、セットアップを実施します。
“Systemwalker Runbook Automation Studio”をインストールし、Webブラウザを導入します。
“連携サーバ/中継サーバ用のエージェント”をインストールし、セットアップを実施します。
SSHを利用せずに運用操作部品を実行する場合、“業務サーバ用のエージェント”をインストールしします。
SSHを利用する場合は、使用する運用操作部品にあわせてセットアップを実施します。
Webブラウザを導入します。
クラスタ運用をする場合、VM環境を利用する場合は、“Systemwalker Runbook Automation 解説書”の“必須ソフトウェア”を参照して、どのクラスタソフトウェア、VMソフトウェアを利用するかを検討します。
クラスタ運用をする場合の導入作業は、“Systemwalker Runbook Automation クラスタ適用ガイド”を参照してください。VM環境を利用する場合の導入作業は、VMソフトウェアのマニュアルを参照してください。
必要なディスク容量の見積もり
【Windows】
"Systemwalker Runbook Automation 解説書"の"ディスク容量"を参考にして必要なディスク容量を見積もり、ファイルシステムを用意します。
【Linux】
"Systemwalker Runbook Automation 解説書"を参考に、Systemwalker Runbook Automationの運用に必要なデータベースのサイズを見積もり、十分なサイズのファイルシステムを用意します。
通信方法の検討
導入する通信方法を検討します。利用する運用操作部品が、どの通信方法をサポートしているかに応じて検討します。
Secure SHellの略です。運用操作部品のほとんどは、SSHをサポートしています。SSHのインストールおよびセットアップが必要です。
Systemwalker Runbook Automationのエージェントをインストールすることで利用できる通信方法です。セットアップは特に必要ありません。
構成情報の収集内容の検討
Systemwalker Runbook Automationでは、必要に応じてITリソースの情報を収集して利用することができます。利用する運用操作部品などに応じて、どのような構成情報を収集するかを検討します。
設定によって、収集できる情報が異なります。
ノード情報のみ収集する場合
IPアドレス、ホスト名、OS名、LAN情報が収集できます。
管理サーバで構成情報の自動収集用の設定をします。
業務サーバ側の設定は不要、またはSNMPエージェントの設定が必要です。
ITリソース情報を収集する場合
以下の情報が収集できます。
ノード情報(IPアドレス、ホスト名、OS名、LAN情報)
論理サーバ情報(OS詳細、論理CPU、論理メモリ、論理ディスク、レジストリ、など)
ハードウェア情報(製品名、型名、シリアル番号、物理CPU、物理メモリ、物理ディスク、など)
インストールソフトウェア情報(製品名、パッケージ情報、バージョン、など)
管理サーバで構成情報の自動収集用の設定をします。
業務サーバで、SSHの設定が必要です。
収集できる情報と、設定の関係の詳細は以下のとおりです。
収集する情報 | 業務サーバ側の設定 | 連携製品の導入 | SSHで接続するための認証情報の登録 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ノード情報 | 論理サーバ情報 | ハードウェア情報 | インストールソフトウェア情報 | |||||
IPアドレス | ホスト名 | OS名 | ||||||
○ | ○(注1) | × | × | × | × | 不要 | 不要 | 不要 |
○ | ○(注1) | ○ | × | × | × | SNMPエージェントの設定が必要 | 不要 | 不要 |
○ | ○ | ○ | ○ | × | ○ | SSHの設定が必要 | 不要 | 必要(注3) |
○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | SSHの設定が必要 | 必要(注2) | 必要(注3) |
○:収集可能 ×:収集不可能
注1) ホスト名が、hostsファイルまたはDNSに登録されている場合に収集可能です。
注2) 業務サーバにインストールされているサーバ管理を実施する連携製品と連携してハードウェア情報を採取します。そのため、連携製品を業務サーバにインストールする必要があります。
注3) SSHで接続するための認証情報(ユーザーID、パスワード)を、管理サーバに登録する必要があります。
ユーザー情報の管理方法
Systemwalker Runbook Automationを操作するために必要な、認証の方式について設計を行います。
Systemwalker Runbook Automationは以下の認証方式を提供しています。
Interstage シングル・サインオンによる認証
LDAPによる認証
Systemwalker Runbook Automationのログインユーザーとして、Interstage シングル・サインオン環境のリポジトリに登録されているユーザーを使用します。この方法には、以下の特長があります。
Interstage シングル・サインオン環境をサポートしている製品間で、使用するユーザー情報を共通化できます。ユーザー情報はInterstage シングル・サインオン環境のリポジトリで一元管理できます。
Systemwalker Runbook Automationの管理サーバにログインした際の情報を用いて、新たなログイン画面を表示せずに、Interstage シングル・サインオンを利用しているソフトウェア製品をシームレスに起動できます。
Interstage シングル・サインオン環境のリポジトリは、Interstageディレクトリサービスを使用して構築します。すでにInterstageディレクトリサービスを導入している場合は、既存のInterstageディレクトリサービスを使用することができます。
LDAPによる認証で環境を構築します。
なお、すでにユーザーの認証にLDAPを構築している場合には、この構築済みのLDAPを利用することができます。Systemwalker Runbook Automationを操作するユーザーと同一にすることで、ユーザー情報の一元管理が可能になり、ユーザーのメンテナンスが容易になります。
Systemwalker Runbook Automationが利用可能なLDAPは、以下のとおりです。
Interstageディレクトリサービス
Active Directory
Open LDAP
LDAPの認証リポジトリは、Interstageディレクトリサービス、Active Directory、またはOpenLDAPを使用して構築します。すでにInterstageディレクトリサービス、Active Directory、OpenLDAPを導入している場合は、既存のActive Directory、Interstageディレクトリサービス、またはOpenLDAPを使用することができます。
ユーザー追加の計画
Systemwalker Runbook Automationを導入する場合は、あらかじめ以下のユーザーをLDAPに追加する必要があります。
導入時に必要なユーザー
導入時に必要なユーザーの追加については、“3.1.5 ユーザー/グループ/組織単位の登録”を参照してください。
運用でSystemwalker Runbook Automationを利用するユーザー
Systemwalker Runbook Automationへのユーザーの登録については、“Systemwalker Runbook Automation 運用ガイド”の、“ディレクトリサービスへユーザーを登録する”および“ローカルグループを作成する”を参照してください。
Interstage シングル・サインオンによる認証を利用する場合、Systemwalker Runbook Automationへのユーザーの登録については、“3.1.5 ユーザー/グループ/組織単位の登録”を参照してください。