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ServerView Resource Orchestrator V2.2.2 ユーザーズガイド

G.3.4 セットアップ

サーバ仮想化ソフトウェア製品としてXenを利用する場合のセットアップ手順は以下のとおりです。

  1. ストレージ接続定義ファイルの作成

    PRIMECLUSTER GDSの共有クラスのスコープに属しているVMホストの管理IPアドレスをカンマで区切り、共有クラスのスコープごとに1行ずつ記載してください。

    共有クラスの構成を変更した場合は、定義ファイルを修正してください。

    定義ファイルの格納場所

    【Linux】
    /etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data

    定義ファイルの名前

    storage_vmhost.rcxprop

    定義ファイルの書式

    vmhost_ipaddr,vmhost_ipaddr,…

  2. リソースの登録

    1. ストレージ管理製品の登録

      VMホスト上のPRIMECLUSTER GDSをストレージ管理製品として登録します。

      PRIMECLUSTER GDSの共有クラスのスコープに属しているVMホストのうち、どれか1つだけ登録します。スコープに属しているすべてのVMホストを、登録する必要はありません。

      ストレージ管理製品としてPRIMECLUSTER GDSを登録すると、セットアップの事前準備で事前に作成したGDSのシングルディスクが仮想ストレージリソースとして本製品に自動的に登録されます。

      ストレージ管理製品の登録にあたっては、rcxadm storagemgrコマンドを実行します。

      rcxadm storagemgrコマンドについては、「ServerView Resource Orchestrator リファレンスガイド」の「1.7.1 rcxadm storagemgr」を参照してください。

    2. 管理対象サーバ(ドメイン0)の登録

      1. 管理対象サーバの登録

        「ServerView Resource Coordinator VE 導入ガイド」の管理対象サーバに関する記述を参照してください。

      2. LANスイッチの登録

        「ServerView Resource Coordinator VE 導入ガイド」の、シャーシ内のLANスイッチ(LANスイッチブレード以外)の登録に関する記述を参照してください。

  3. リソースのリソースプールへの登録

    1. VMホストリソース(ドメイン0)の登録

      1. RCコンソールのオーケストレーションツリーで対象のVMプールを右クリックし、表示されたメニューで[リソース登録]を選択します。

        [リソース登録]ダイアログが表示されます。

      2. 登録するVMホストを選択し、<OK>ボタンをクリックします。

    2. 仮想ストレージリソースの登録

      1. RCコンソールのオーケストレーションツリーで対象のストレージプールを右クリックし、表示されたメニューで[リソース登録]を選択します。

        [リソース登録]ダイアログが表示されます。

      2. 登録する仮想ストレージリソースを選択し、<OK>ボタンをクリックします。

    3. ネットワークリソースの登録

      L-Server作成時にNICとネットワークリソースを接続すると、L-Serverが動作するVMホストに対して、ネットワークリソースの定義に合わせた設定が自動的に行われます。詳細については、「仮想ブリッジの設定」を参照してください。

      1. RCコンソールのオーケストレーションツリーで対象のネットワークプールを右クリックし、表示されたメニューで[リソース作成]を選択します。

        [ネットワークのリソース作成]ダイアログが表示されます。

      2. ネットワークリソース作成に必要な項目を入力します。詳細は「5.3.4 ネットワークリソース」を参照してください。

    4. アドレスセットリソース(MACアドレス)の登録

      アドレスセットリソース(MACアドレス)を作成し、アドレスプールに登録します。詳細は「5.3.5 アドレスセットリソース」を参照してください。

  4. L-Serverテンプレートの作成

    L-Serverテンプレートを利用してマスタL-Serverを作成します。

    マスタL-Serverとは、クローニングマスタを採取するためのL-Serverです。

    1. L-Serverテンプレートのエクスポート

      5.4.1 エクスポート」を参照してください。

    2. L-Serverテンプレートの編集

      L-Serverテンプレートを編集します。L-ServerテンプレートのXML定義については、「ServerView Resource Orchestrator リファレンスガイド」の「2.2 L-Serverテンプレート」を参照して編集してください。

      このとき、以下の項目を設定してください。

      • VM種別は、"RHEL-Xen"を指定してください。

      • L-Serverに割り当てたディスクを、ほかのL-Serverと共有する場合、共有するディスクのディスク共有属性を"true"に指定してください。

      • 冗長性は、"None"を指定してください。

      • 運用位置は、"Fixed"を指定してください。

    3. L-Serverテンプレートのインポート

      5.4.3 インポート」を参照してください。


仮想ブリッジの設定

RHEL5-Xen環境では、事前に作成されている仮想ブリッジに対して、VMゲストのNICにVLAN IDを設定し、仮想ブリッジと接続する機能だけ提供します。仮想ブリッジは、事前に手動で設定してください。

仮想ブリッジと接続するためには、仮想ブリッジごとに異なるVLAN IDを使用します。

また、事前に以下の設定が必要です。

  1. 仮想ブリッジの作成

    クラスタを構成するすべてのVMホストで、同じ名前(大文字小文字も含む)の仮想ブリッジを作成します。
    これにより、VMゲストをVMホスト間で移動できます。

  2. 仮想ブリッジとVLAN IDの対応を定義

    本製品の以下の定義ファイルに、仮想ブリッジとVLAN IDの対応を定義します。

    /etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data/vnetwork_rhelxen.rcxprop

    定義ファイルの書式については、「仮想ブリッジ定義ファイルの書式」を参照してください。

ネットワークリソースを用いた仮想NICの設定と仮想ブリッジとの接続の構成例は以下のとおりです。

図G.15 ネットワークリソースを用いた仮想NICの設定と仮想ブリッジの接続


仮想ブリッジ定義ファイルの書式

仮想ブリッジ定義ファイルは、1行ごとに以下のように記述してください。

"仮想ブリッジ"=VLAN ID[,VLAN ID...]

VLAN IDには、1から4094が指定できます。連続した数値を指定する場合は、"1-4094"のようにハイフン("-")を用いて記述してください。

"xenbr0"=10

"xenbr1"=21,22,23

"xenbr2"=100-200,300-400,500

イコール("=")やカンマ(",")の前後に空白があっても無視されます。

仮想ブリッジ名は、大文字小文字の違いを含めて正しく記述してください。
ファイルは、文字コードをUTF-8にして保存してください。

同じ仮想ブリッジ名の行が複数あった場合、すべての行の指定が有効になります。

異なる仮想ブリッジ名の行に同じVLAN IDが含まれていた場合は、ファイルの先頭に近い行が有効になり、それ以降の行は無視されます。

"xenbr4"=11

"xenbr4"=12 (*1)

"xenbr5"=11,15 (*2)

*1: "xenbr4"=11,12と記述した場合と同じになります。
*2: 11は無視されます。

L-Server作成時に、NICに接続したネットワークリソースのVLAN IDに対応する定義が見つからなかった場合は、エラーになります。