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ServerView Resource Orchestrator V2.2.2 ユーザーズガイド

E.3 リストア

ここでは、管理サーバのリストアの方法について説明します。

注意

マネージャーをクラスタで運用している場合、復元するフォルダーは共有ディスクでのフォルダー名に置き換えてください。
共有ディスクでのフォルダー名については、「ServerView Resource Coordinator VE インストールガイド」のマネージャーのクラスタ運用設定に関する記述を参照してください。

  1. マネージャーおよび構成定義情報のバックアップ・リストアツールの再インストール、証明書とセッション暗号キーのリストア

    マネージャーがファイル破損などで正常に動作しない場合は、マネージャーをアンインストールしたあと再インストールします。

    注意

    HBA address renameを利用している場合、リストア時のアンインストール手順が異なります。

    「ServerView Resource Coordinator VE インストールガイド」のアンインストールする前の注意事項に記載されている、サーバの削除は行わないでください。

    構成定義情報のバックアップ・リストアツールについても再インストールし、証明書とセッション暗号キーのリストアを行います。
    マネージャーの再インストール時には、イメージファイル格納フォルダーにバックアップで確認したパスを指定してください。

    証明書のリストアについては、「ServerView Resource Coordinator VE インストールガイド」のマネージャーのインストールおよびマネージャーのアンインストールの記述を参照してください。

    セッション暗号キーのリストアは、rcxloginコマンドの-saveオプションを利用してパスワードを保存している場合だけ必要です。パスワードを保存していない場合や、再度、パスワードを保存し直す場合は、リストアする必要はありません。

    rcxloginコマンドについては、「ServerView Resource Coordinator VE コマンドリファレンス」のrcxloginの記述を参照してください。

    セッション暗号キーをリストアする場合は、バックアップ時に退避した以下のファイルを復元します。

    【Windows】
    インストールフォルダ\Manager\Rails\config\rcx_secret.key

    【Linux】
    /opt/FJSVrcvmr/rails/config/rcx_secret.key

    なお、保存したパスワードは、パスワード保存を実行したOSのユーザーアカウントのホームディレクトリに格納されています。ホームディレクトリの内容が破損している場合は、併せてリストアするか、再度、rcxloginコマンドでパスワードを保存してください。

    注意

    マネージャーをアンインストールすると構成定義情報のバックアップ・リストアツールおよびダッシュボード連携もアンインストールされるため、マネージャーを再インストールする場合は、構成定義情報のバックアップ・リストアツールおよびダッシュボード連携も再インストールしてください。

    ダッシュボード連携の再インストールについては、「H.2.1 ダッシュボード連携スクリプトのセットアップ」を参照してください。

  2. マネージャーの停止

    マネージャーを停止します。

    停止方法については、「ServerView Resource Coordinator VE 導入ガイド」のマネージャーの記述を参照してください。

  3. システムイメージ、クローニングマスタのリストア

    システムイメージとクローニングマスタのリストアを行います。

    注意

    本手順は、RCVEの物理サーバのバックアップ・リストアやクローニングを利用している場合に行います。

    システムイメージ、クローニングマスタのリストアについては、「ServerView Resource Coordinator VE 運用ガイド」のシステムイメージ、クローニングマスタのリストアに関する記述を参照してください。

  4. VM管理製品の仮想マシンのリストア

    リストアについては、VM管理製品のマニュアルを参照してください。

    L-Serverの状態を確認するために、rcxadm lserver listコマンドを実行してL-Serverの一覧を表示します。

    状態が"unknown"の場合、バックアップした時点から仮想マシンが削除されているため、rcxadm lserver showコマンドを実行してL-Serverの詳細情報を表示します。

    詳細表示において、以下の状態のL-Serverは実体である仮想マシンが削除されています。

    • サーバ種別が"VM"

    • VMゲストの欄が存在しない

    この場合、該当するL-Serverを削除してください。L-Serverの削除は、「6.4 削除」を実行します。

  5. SystemcastWizardに関連する情報の復元

    【Windows】

    任意のフォルダーへ退避した情報を以下へ復元してください。

    ファイルまたはデータベースはコピー、レジストリーはレジストリエディタを用いてバックアップしておいたレジストリーファイルのデータをインポートしてください。

    No

    概要

    退避・復元対象

    1

    レジストリー(*1)

    HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Fujitsu\SystemcastWizard(32bitOS)
    HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Wow6432Node\Fujitsu\SystemcastWizard(64bitOS)

    2

    データベース

    インストールフォルダ\ScwPro\scwdb\scwdb1.mdb
    インストールフォルダ\ScwPro\scwdb\scwdb1.mdw

    3

    DHCP設定情報ファイル

    インストールフォルダ\ScwPro\bin\ipTable.dat

    4

    IPアドレス設定ファイル

    インストールフォルダ\ScwPro\bin\localipaddress.txt

    5

    AWWN定義ファイル(*2)

    インストールフォルダ\ScwPro\tftp\rcbootimg\awwn_XXX.XXX.XXX.XXX.cfg(*3)
    インストールフォルダ\ScwPro\tftp\rcbootimg\_awwn_XXX.XXX.XXX.XXX.cfg(*3)

    *1: 64ビットOS上では、Wow6432Nodeにリダイレクトします。
    *2: VIOM環境では、必要ありません。
    *3: XXX.XXX.XXX.XXXにはIPアドレスが入ります。

    【Linux】

    任意のディレクトリへ退避していた情報を以下へ復元してください。

    No

    概要

    退避・復元対象

    1

    設定ファイル

    /etc/opt/FJSVscw-common/scwconf.reg

    2

    データベース

    /var/opt/FJSVscw-deploysv/scwdb/scwdb1.db
    /var/opt/FJSVscw-deploysv/scwdb/scwdb2.db

    3

    DHCP設定情報ファイル

    /var/opt/FJSVscw-pxesv/ipTable.dat

    4

    Bootcfg設定ファイル(*1)

    /etc/opt/FJSVscw-pxesv/ClientBoot/*

    5

    AWWN定義ファイル(*2)

    /var/opt/FJSVscw-tftpsv/tftproot/rcbootimg/awwn_XXX.XXX.XXX.XXX.cfg(*3)
    /var/opt/FJSVscw-tftpsv/tftproot/rcbootimg/_awwn_XXX.XXX.XXX.XXX.cfg(*3)

    *1: ディレクトリ配下のすべてのファイルが対象です。
    *2: VIOM環境では、必要ありません。
    *3: XXX.XXX.XXX.XXXにはIPアドレスが入ります。

  6. 構成定義情報のリストア

    1. 構成定義情報のリストア

      E.2 バックアップ」の「4. 構成定義情報のバックアップ」で書き出した構成定義情報のリストアを行います。

      以下のコマンドを実行します。

      【Windows】
      インストールフォルダー\Manager\bin\rcxrestore

      【Linux】
      /opt/FJSVrcvmr/bin/rcxrestore

      >rcxrestore -dir dirname <RETURN>

      注意

      コマンドは絶対パスで指定してください。

    2. マネージャーの起動

      マネージャーを起動します。
      起動方法については、「ServerView Resource Coordinator VE 導入ガイド」のマネージャーの記述を参照してください。

  7. 各種定義ファイルの復元

    各種定義ファイルを復元します。

    任意のフォルダーへ退避した情報を、以下に復元してください。

    【Windows】
    インストールフォルダー\Manager\etc\customize_data

    【Linux】
    /etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data

  8. イメージ管理情報の設定

    バックアップ時に以下のイメージ管理情報が変更されていた場合、設定します。

    • システムイメージの保存世代数

    • クローニングマスタの保存世代数

    注意

    本手順は、RCVEの物理サーバのバックアップ・リストアやクローニングを利用している場合に行います。

    システムイメージの保存世代数変更については、「ServerView Resource Coordinator VE 導入ガイド」の、システムイメージの保存世代数の変更に関する記述を参照してください。

    クローニングマスタの保存世代数変更については、「ServerView Resource Coordinator VE 導入ガイド」の、クローニングマスタの保存世代数の変更に関する記述を参照してください。

注意

  • マネージャーをクラスタで運用している場合、復元するフォルダーは共有ディスクでのフォルダー名に置き換えてください。
    共有ディスクでのフォルダー名については、「ServerView Resource Coordinator VE インストールガイド」の、マネージャーのクラスタ運用設定の記述を参照してください。

  • VMホストを予備サーバとして設定する場合、該当する物理サーバの"SpareServer"セクションの"operation"はハイフン("-")のままにしてください。リストア完了後、RCコンソールから該当する物理サーバの予備サーバを設定してください。

  • サーバの切替え、切戻し、システムイメージのバックアップ、リストア、およびクローニングマスタの採取、配付中はリストアを行わないでください。

  • 証明書、構成定義情報、システムイメージ、およびクローニングマスタは、同じ時期にバックアップしたものをリストアしてください。

  • リストアは、バックアップを行った時点から、以下に示すハードウェアの設定および構成変更がされていない場合だけ行えます。

    • シャーシ、LANスイッチブレード、管理対象サーバ、電力監視デバイスのハードウェア交換

    • 管理対象サーバのNIC交換

    • 管理対象サーバとLANスイッチブレード間のLAN結線

    • サーバ切替え、継続 (*1)

      *1: サーバ切替え後に切戻しを行っている状態の場合は、リストアできます。

  • HBA address renameを利用する管理対象サーバをリストアした場合は、リストア完了後、管理対象サーバを再起動してください。

  • リストア後に保守モードの設定は復旧されません。バックアップ時に記録した情報に従って、保守モードを設定してください。

  • 管理対象サーバのエージェントを登録している場合で、かつシステムイメージのバックアップ、およびクローニングマスタの採取を使用する場合は、管理サーバをリストアしたあとに、以下のどちらかを行ってください。

    • 管理対象サーバの再起動

    • ServerView Resource Coordinator VE 導入ガイドのエージェントに記載されているイメージファイルの採取・配付とサーバ起動制御のサービスの再起動

  • LANスイッチとネットワークマップの結線情報は、バックアップできません。「ServerView Resource Coordinator VE 運用ガイド」のネットワークマップの事前準備に関する記述を参照し、LANスイッチの登録、および結線情報の取得を行ってください。

  • VIOM連携のユーザー名とパスワードは、バックアップできません。リストアを行う前にVIOM連携を登録してください。

    操作方法については、「ServerView Resource Coordinator VE 導入ガイド」のVIOM連携の登録に関する記述を参照してください。