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ServerView Resource Orchestrator V2.2.2 ユーザーズガイド

E.2 バックアップ

ここでは、管理サーバのバックアップの方法について説明します。

注意

  • サーバ切替えの設定を行っている場合、予備サーバに切り替わった状態ではバックアップできません。復旧した状態でバックアップしてください。
    復旧方法については、「ServerView Resource Coordinator VE 運用ガイド」のサーバ切替え後の操作に関する記述を参照してください。

  • 2回目以降のバックアップをする場合、バックアップ後に前回バックアップしたフォルダー、構成定義情報は削除しても問題ありません。ディスク容量に応じて削除してください。

  • サーバ切替え、切戻し、システムイメージのバックアップ、リストア、およびクローニングマスタの採取、配付中にはバックアップを行わないでください。

  • マネージャーをクラスタで運用している場合は、退避(コピー)するフォルダーは共有ディスクでのフォルダー名に置き換えてください。
    共有ディスクでのフォルダー名については、「ServerView Resource Coordinator VE インストールガイド」のマネージャーのクラスタ運用設定に関する記述を参照してください。

  1. 証明書とセッション暗号キーのバックアップ

    証明書が格納されているフォルダーをほかのフォルダーに退避(コピー)します。
    証明書が格納されているフォルダーについては、「ServerView Resource Coordinator VE インストールガイド」のアンインストール【Windows】の記述を参照してください。

    セッション暗号キーのバックアップは、rcxloginコマンドの-saveオプションを利用してパスワードを保存している場合だけ必要です。パスワードを保存しない運用や、異常時にもう一度パスワードを保存し直す運用の場合は、バックアップする必要はありません。

    rcxloginコマンドについては、「ServerView Resource Coordinator VE コマンドリファレンス」のrcxloginの記述を参照してください。

    セッション暗号キーをバックアップする場合は、以下のファイルをほかのフォルダーに退避(コピー)します。

    【Windows】
    インストールフォルダ\Manager\Rails\config\rcx_secret.key

    【Linux】
    /etc/opt/FJSVrcvmr/rails/config/rcx_secret.key

    なお、保存したパスワードは、rcxloginコマンドでパスワードを保存したOSのユーザーアカウントのホームディレクトリに格納されています。ホームディレクトリの内容も併せてバックアップしておくことをお勧めします。

  2. システムイメージ、クローニングマスタのバックアップ

    システムイメージ、クローニングマスタが格納されているフォルダーをほかのフォルダーに退避(コピー)します。

    フォルダーについては、「ServerView Resource Coordinator VE 運用ガイド」の管理サーバのバックアップ・リストアにあるシステムイメージ、クローニングマスタのバックアップの記述を参照してください。

    注意

    本手順は、RCVEの物理サーバのバックアップ・リストアやクローニングを利用している場合に行います。

    • システムイメージのバックアップ

      システムイメージのバックアップについては、「ServerView Resource Coordinator VE 運用ガイド」のシステムイメージのバックアップに関する記述を参照してください。

    • クローニングマスタの採取

      クローニングマスタの採取については、「ServerView Resource Coordinator VE 導入ガイド」のクローニングの採取に関する記述を参照してください。

  3. VM管理製品の仮想マシンのバックアップ

    バックアップについては、VM管理製品のマニュアルを参照してください。

  4. 構成定義情報のバックアップ

    1. マネージャーの停止

      本製品のマネージャーを停止します。マネージャーの停止方法は、「ServerView Resource Coordinator VE 導入ガイド」のマネージャーの起動と終了に関する記述を参照してください。

    2. 構成定義情報のバックアップ

      以下のコマンドを実行して構成定義情報の書出しを行います。構成定義情報およびバージョンのXMLを書き出すディレクトリまたはフォルダーを指定します。

      -dirでディレクトリまたはフォルダーを指定します。既存のディレクトリまたはフォルダーが存在しない場合は、新規に作成して、構成定義情報およびバージョンのXMLをそのディレクトリまたはフォルダーに書き出します。

      -dirで指定したディレクトリまたはフォルダーがすでに存在している場合で、さらに-overwriteを指定した場合、構成定義情報と世代数のXMLは上書きされます。-overwriteを指定しない場合、エラーになります。

      【Windows】
      インストールフォルダー\Manager\bin\rcxbackup

      【Linux】
      /opt/FJSVrcvmr/bin/rcxbackup

      >rcxbackup -dir dirname [-overwrite] <RETURN>

    注意

    コマンドは絶対パスで指定してください。

    フォルダーまたはディレクトリを指定する際に、以下の項目に注意してください。

    • システムのインストールフォルダーまたはインストールディレクトリを-dirオプションに指定しないでください。

    • 全角文字や以下の記号を含むフォルダーまたはディレクトリを-dirオプションに指定しないでください。

      """、"|"、":"、"*"、"?"、"/"、"."、"<"、">"、","、"%"、"&"、"^"、"="、"!"、";"、"#"、"'"、"+"、"["、"]"、"{"、"}"

    バックアップデータ(-dirで指定したディレクトリ)をFTPサーバなどにファイル転送する際には、zip圧縮などを使い、バックアップデータを1ファイルにまとめてから転送してください。

    リストアする場合、証明書、構成定義情報、OSプロパティ定義ファイル、システムイメージ、クローニングマスタはすべて同時期にバックアップしている必要があります。バックアップした情報はバックアップした日時がわかる名前を付けたフォルダーに、まとめて保存することをお勧めします。

    • 実行条件

      L-Serverやリソースプール、リソースフォルダーなどのリソース操作中には、構成定義情報のバックアップは行えません。マネージャーを停止してから実行してください。

    なお、以下の情報は、リストアで復旧されません。情報に応じた対処を行ってください。

    • 保守モード

      リストア後、保守モードは解除されます。保守モードが設定されている状態でバックアップを行う場合、バックアップ時に各管理対象サーバの保守モード状態を記録してください。

    • 電力監視デバイスの消費電力データ

      電力監視デバイスの消費電力データはリストアできません。マネージャーを再インストールする前に、消費電力データを出力することをお勧めします。操作方法については、「ServerView Resource Coordinator VE 運用ガイド」の消費電力データの出力に関する記述を参照してください。

    • VIOM連携のユーザー名とパスワード

      VIOM連携のユーザー名とパスワードはリストアできません。リストアを行う前にVIOM連携を登録してください。
      操作方法については、「ServerView Resource Coordinator VE 導入ガイド」のVIOM連携の登録に関する記述を参照してください。

  5. SystemcastWizardに関連する情報の退避

    【Windows】
    以下を任意のフォルダーへ退避してください。

    ファイルまたはデータベースはコピー、レジストリーはレジストリエディタを用いて以下のキー全体をエクスポートしてください。

    No

    概要

    退避・復元対象

    1

    レジストリー(*1)

    HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Fujitsu\SystemcastWizard(32bitOS)
    HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Wow6432Node\Fujitsu\SystemcastWizard(64bitOS)

    2

    データベース

    インストールフォルダ\ScwPro\scwdb\scwdb1.mdb
    インストールフォルダ\ScwPro\scwdb\scwdb1.mdw

    3

    DHCP設定情報ファイル

    インストールフォルダ\ScwPro\bin\ipTable.dat

    4

    IPアドレス設定ファイル

    インストールフォルダ\ScwPro\bin\localipaddress.txt

    5

    AWWN定義ファイル(*2)

    インストールフォルダ\ScwPro\tftp\rcbootimg\awwn_XXX.XXX.XXX.XXX.cfg(*3)
    インストールフォルダ\ScwPro\tftp\rcbootimg\_awwn_XXX.XXX.XXX.XXX.cfg(*3)

    *1: 64ビットOS上では、Wow6432Nodeにリダイレクトします。
    *2: VIOM環境では、必要ありません。
    *3: XXX.XXX.XXX.XXXにはIPアドレスが入ります。

    【Linux】
    以下を任意のディレクトリへ退避してください。

    No

    概要

    退避・復元対象

    1

    設定ファイル

    /etc/opt/FJSVscw-common/scwconf.reg

    2

    データベース

    /var/opt/FJSVscw-deploysv/scwdb/scwdb1.db
    /var/opt/FJSVscw-deploysv/scwdb/scwdb2.db

    3

    DHCP設定情報ファイル

    /var/opt/FJSVscw-pxesv/ipTable.dat

    4

    bootcfg設定ファイル(*1)

    /etc/opt/FJSVscw-pxesv/ClientBoot/*

    5

    AWWN定義ファイル(*2)

    /var/opt/FJSVscw-tftpsv/tftproot/rcbootimg/awwn_XXX.XXX.XXX.XXX.cfg(*3)
    /var/opt/FJSVscw-tftpsv/tftproot/rcbootimg/_awwn_XXX.XXX.XXX.XXX.cfg(*3)

    *1: ディレクトリ配下のすべてのファイルが対象です。
    *2: VIOM環境では、必要ありません。
    *3: XXX.XXX.XXX.XXXにはIPアドレスが入ります。

  6. 各種定義ファイルの退避

    本製品利用時に作成した各種定義ファイルは、削除されます。

    必要な場合は、本製品をアンインストールする前に、以下のフォルダーをほかのフォルダーに退避(コピー)してください。

    【Windows】
    インストールフォルダー\Manager\etc\customize_data

    【Linux】
    /etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data

  7. イメージ管理情報の確認

    以下のイメージ管理情報を確認してください。

    • システムイメージの保存世代数

    • クローニングマスタの保存世代数

    • イメージファイル格納フォルダー

    注意

    本手順は、RCVEの物理サーバのバックアップ・リストアやクローニングを利用している場合に行います。
    「ServerView Resource Coordinator VE コマンドリファレンス」のrcxadm imagemgrの記述を参照してください。

    マネージャーをアンインストールする際に、サーバツリーから管理対象サーバの削除は必要ありません。