ここでは、L-Serverのスナップショットについて説明します。
スナップショットは、L-Serverのディスクのある時点のデータを保存する機能です。サーバ種別が"VM"の場合、サーバ仮想化ソフトウェア製品のスナップショットを利用します。
同じL-Serverに対してスナップショットを複数回採取すると、スナップショットは、そのファイル名に対して自動的に1から始まる世代番号を付加して管理されます。一定の世代数(標準は3世代分)を超えて採取した場合、古い世代のものが自動的に削除されます。保存する最大世代数の変更は、コマンドで行います。コマンドの詳細については、「ServerView Resource Orchestrator リファレンスガイド」の「1.7.2 rcxadm imagemgr」を参照してください。
スナップショットを採取する場合、ディスク上のデータやファイルシステムに不整合が発生しないように、電源OFF状態のL-Serverに対して採取してください。
ただし、事前に電源ON状態でスナップショットが採取できる設定をしたL-Serverでは、rcxadm imageコマンドで-onlineオプションを付加することで、電源ONのままスナップショットを採取できます。
GUIでは電源ON状態でのスナップショットは採取できません。
電源ON状態でスナップショットが採取できる設定については、サーバ仮想化ソフトウェア製品のスナップショットのマニュアルを参照してください。
コマンドでの操作は、「ServerView Resource Orchestrator リファレンスガイド」の「1.4.1 rcxadm image」を参照してください。
注意
スナップショットを採取したあとに、L-Serverを構成変更した場合、スナップショットのリストアを行うと、L-Serverが構成変更前の構成に戻る場合があります。
L-Serverの構成変更後は、新たなスナップショットを採取してください。
【Windows/Linux】
サーバ種別が"物理"の場合、スナップショットは利用できません。
【Hyper-V】
Hyper-Vを利用する場合、「G.2.7 Hyper-V利用時の注意点」を参照してください。
【Xen】
RHEL5-Xenを利用する場合、スナップショットは利用できません。
L-Serverのスナップショットは、PRIMECLUSTER GDSを利用して採取してください。詳細は「G.3.7 RHEL5-Xen利用時の注意点」を参照してください。
参考
サーバ仮想化ソフトウェア製品の提供するスナップショットは、ディスクを更新した差分を記録する方式です。このため、ディスク装置が故障した場合、スナップショットも同時に利用できなくなります。スナップショットは、以下のようなトラブルへの対策として利用してください。
例
適用したパッチに問題があった場合の復旧
OSのパラメーター変更に問題があった場合の復旧
採取
ここでは、スナップショットの採取について説明します。
スナップショットの採取は、L-Serverが停止している状態で行ってください。なお、コマンドでは、L-Serverが起動している状態でも採取できます。
オーケストレーションツリーで対象のL-Serverを右クリックし、表示されたメニューで[スナップショット]-[採取]を選択します。
[スナップショットの採取]ダイアログが表示されます。
以下の項目を入力し、<OK>ボタンをクリックします。
スナップショットを識別するためのコメントを入力します。
日本語(半角カナを含む)、半角文字に関係なく128文字以内の文字列を入力します。
スナップショットの採取が行われます。
コマンドでは、rcxadm image snapshotを実行します。
rcxadm image snapshotコマンドについては、「ServerView Resource Orchestrator リファレンスガイド」の「1.4.1 rcxadm image」を参照してください。
リストア
ここでは、スナップショットのリストアについて説明します。
スナップショットのリストアは、L-Serverが停止している状態で行ってください。
オーケストレーションツリーで対象のL-Serverを右クリックし、表示されたメニューで[スナップショット]-[リストア]を選択します。
[スナップショットのリストア]ダイアログが表示されます。
リストアするスナップショットの世代を選択し、<OK>ボタンをクリックします。
スナップショットのリストアが行われます。
コマンドでは、rcxadm image restoreを実行します。
rcxadm image restoreコマンドについては、「ServerView Resource Orchestrator リファレンスガイド」の「1.4.1 rcxadm image」を参照してください。
削除
ここでは、不要になった世代のスナップショットの削除について説明します。
オーケストレーションツリーで対象のL-Serverを右クリックし、表示されたメニューで[スナップショット]-[削除]を選択します。
[スナップショットの削除]ダイアログが表示されます。
削除するスナップショットの世代を選択し、<OK>ボタンをクリックします。
スナップショットの削除が行われます。
コマンドでは、rcxadm image deleteを実行します。
rcxadm image deleteコマンドについては、「ServerView Resource Orchestrator リファレンスガイド」の「1.4.1 rcxadm image」を参照してください。