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Symfoware Server V10.1.0 Mirroring Controllerセットアップガイド

G.4 RLP動作環境ファイルの編集

RLP動作環境ファイルは、主系RLPと従系RLPのそれぞれで設定します。
RLP動作環境ファイルは、UNIX系ファイルで作成します。
主系と従系の各RLPでは、複写元RLPと複写先RLPのそれぞれでRLP動作環境ファイルを作成します。

RLP動作環境ファイルは、/opt/FJSVsymdx/demo/rlp001.envを複写し、作成したテキストファイルに定義します。このファイル名を“RLP名.env”に変更し、BC構成パラメタファイルのRLP_FILE_PATHパラメタで指定してください。なお、RLP動作環境ファイルは、任意のディレクトリに任意のファイル名で作成することができます。ただし、/tmpのような一時領域には作成しないでください。

ポイント

RLP動作環境ファイルは、RLP種別が複写元RLPであるか、複写先RLPであるかによって有効なパラメタが異なります。
なお、RLPが主系であるか従系であるかによって、有効なパラメタが異なることはありません。
このため、主系RLPの複写元RLP環境と複写先RLP環境で作成したRLP動作環境ファイルを従系RLPに複写し、ファイル名およびディレクトリ名を含むパラメタのみを編集します。

参照

RLP動作環境ファイルに記述する定義種別と定義内容を以下に示します。

表G.8 RLP動作環境ファイルの定義種別

定義種別

定義内容

記述の省略

複写元RLP

複写先RLP

RLC_NOEMP_WARN

正系ノードで空きRLCファイルの減少の警告契機

EXT_FILE_PATH

RERUNログ抽出ファイルの作成先のディレクトリの絶対パス名

不可

CONT_FILE_PATH

RERUNログ引継ぎファイルの配置先のローデバイス名またはディレクトリの絶対パス名

不可

EXT_WORK_PATH

RERUNログ抽出作業域の獲得先ディレクトリの絶対パス名

EXT_WORK_SIZE

RERUNログ抽出作業域の作業域ファイルとして獲得するファイルサイズの割り当て量 (注1)

EXT_WORK_MEM

RERUNログ抽出作業域の作業域メモリとして獲得するメモリの大きさ (注1)

REF_EXEC_NUM

反映常駐スレッド数 (注1)

RLP_COMB_NUM

RLP指定によるRERUNログ反映でのトランザクション結合数 (注1)

REF_LOG_PURGE

自動ログ破棄の有無

EXT_FILE_CLEAR (注2)

RERUNログ抽出ファイルの削除時にRERUNログ抽出ファイルの初期化を行うか否か

EXT_WORK_CLEAR (注2)

RERUNログ抽出作業域の作業域ファイルの削除時に作業域ファイルの初期化を行うか否か

-:指定不要
注1) 主系RLPと従系RLPで同一値にしてください。
注2) セキュリティ運用時にのみ有効です。

注意

複写元RLPのRLP動作環境ファイルに設定する定義種別が無くても、ファイルは作成してください。

各パラメタの説明

RLC_NOEMP_WARN

正系ノードの空きRLCファイルの減少を通知する警告メッセージの出力契機を指定します。
記述形式は、以下のとおりです。

RLC_NOEMP_WARN = 正系ノードの空きRLCファイル個数

正系ノードの空きRLCファイルの減少を通知する警告メッセージの出力契機を、空きRLCファイルの個数(1~63の範囲)で指定します。
複写元RLPの場合、本パラメタは省略可能です。複写先RLPの場合、本パラメタは不要です。
省略時は、警告メッセージは出力されません。

ポイント

正系ノードの空きRLCファイル個数が本パラメタに指定した値以下になると、RLCファイルの交替時に警告メッセージが出力されます。

EXT_FILE_PATH

RERUNログ抽出ファイルの作成先を指定します。
記述形式は、以下のとおりです。

EXT_FILE_PATH = 絶対パス名

RERUNログ抽出ファイルの作成先ディレクトリの絶対パス名を、511バイト以内で指定します。
複写元RLPの場合、本パラメタは不要です。複写先RLPの場合、本パラメタは省略できません。

CONT_FILE_PATH

RERUNログ引継ぎファイルの作成先を指定します。
記述形式は、以下のとおりです。

CONT_FILE_PATH = 絶対パス名

RERUNログ引継ぎファイルの配置先のローデバイスまたはディレクトリの絶対パス名を、511バイト以内で指定します。
複写元RLPの場合、本パラメタは不要です。複写先RLPの場合、本パラメタは省略できません。

EXT_WORK_PATH

RERUNログを抽出するときに使用する、RERUNログ抽出作業域の獲得先を指定します。
記述形式は、以下のとおりです。

EXT_WORK_PATH = 絶対パス名

RERUNログ抽出作業域の獲得先ディレクトリの絶対パス名を、220バイト以内で指定します。
複写元RLPの場合、本パラメタは不要です。複写先RLPの場合、本パラメタは省略可能です。
省略時は、絶対パス名として/tmpが指定されたものとみなします。

EXT_WORK_SIZE

RERUNログを抽出するときに使用するRERUNログ抽出作業域として、作業域ファイルを作成または拡張する場合の1回の割当て量を指定します。
記述形式は、以下のとおりです。

EXT_WORK_SIZE = サイズ

RERUNログ抽出作業域として作業域ファイルを作成または拡張する場合の割当て量を1メガバイト~100メガバイトの範囲で、メガバイト単位で指定します。
複写元RLPの場合、本パラメタは不要です。複写先RLPの場合、本パラメタは省略可能です。
省略時は、サイズとして10(メガバイト)が指定されたものとみなします。

参照

本パラメタに指定する値の見積り方法は、“B.3.6.3 RERUNログ抽出作業域の見積り”を参照してください。

EXT_WORK_MEM

RERUNログを抽出するときに使用する、RERUNログ抽出作業域の作業域メモリの大きさを指定します。
記述形式は、以下のとおりです。

EXT_WORK_MEM = サイズ

RERUNログ抽出作業域の作業域メモリの大きさを1メガバイト~2047メガバイトの範囲で、メガバイト単位で指定します。
複写元RLPの場合、本パラメタは不要です。複写先RLPの場合、本パラメタは省略可能です。
省略時は、サイズとして10(メガバイト)が指定されたものとみなします。

参照

本パラメタに指定する値の見積り方法は、“B.3.6.3 RERUNログ抽出作業域の見積り”を参照してください。

REF_EXEC_NUM

RERUNログを反映するときに利用する反映常駐スレッド数を指定します。
記述形式は、以下のとおりです。

REF_EXEC_NUM = 反映常駐スレッド数

反映常駐スレッド数を、2~65535の範囲で指定します。
複写元RLPの場合、本パラメタは不要です。複写先RLPの場合、本パラメタは省略可能です。
省略時は、2が指定されたものとみなします。

参照

本パラメタに指定する値の見積り方法は、“Mirroring Controller 運用ガイド”の“反映常駐スレッドの多重度数のチューニング”を参照してください。

RLP_COMB_NUM

当該RLPに含まれるDSIすべてに対してデフォルトのトランザクション結合数を指定します。
記述形式は、以下のとおりです。

RLP_COMB_NUM = トランザクション結合数

デフォルトのトランザクション結合数を、1~65535の範囲で指定します。
複写元RLPの場合、本パラメタは不要です。複写先RLPの場合、本パラメタは省略可能です。
省略時は、1が指定されたものとみなします。

参照

本パラメタに指定する値の見積り方法は、“Mirroring Controller 運用ガイド”の“トランザクション結合数のチューニング”を参照してください。

REF_LOG_PURGE

RERUNログ反映処理において、閉塞状態の資源や資源識別子が未登録の資源を検知した場合のRERUNログの破棄の有無を指定します。
記述形式は、以下のとおりです。

REF_LOG_PURGE = {DSI | MAP | ALL | NONE}

DSI:RERUNログの反映が不可となったDSIのRERUNログを破棄し、その他のRERUNログの反映処理を行います。
MAP:資源識別子が未登録のRERUNログを破棄し、その他のRERUNログの反映処理を行います。
ALL:RERUNログの反映不可のDSIおよび資源識別子が未登録のRERUNログを破棄し、その他のRERUNログの反映処理を行います。
NONE:RERUNログ反映不可のDSIまたは資源識別子が未登録のRERUNログであっても破棄せず、RERUNログ反映処理を中断します。
複写元RLPの場合、本パラメタは不要です。複写先RLPの場合、本パラメタは省略可能です。
省略時はNONEが指定されたものとみなします。

注意

セットアップでは、本パラメタの指定を省略するか、指定する場合は必ずNONEを指定してください。
本パラメタの変更は、RERUNログ反映処理に異常が発生した場合に行います。
なお、本パラメタにDSI、MAP、ALLを指定した場合、ノード切替え不可状態となります。

参照

RERUNログの破棄の詳細については、“Mirroring Controller 運用ガイド”の“ログ破棄を利用したリカバリ”を参照してください。

RLP動作環境ファイルの記述例を以下に示します。
ここでは、RERUNログ引継ぎファイルを、ローデバイスに配置しています。

SolarisSolarisの場合

RLC_NOEMP_WARN = 1
EXT_FILE_PATH = /work/tmp/extfile
CONT_FILE_PATH = /dev/rdsk/c3t1d1s4
EXT_WORK_PATH = /tmp/extwork
EXT_WORK_SIZE = 100
EXT_WORK_MEM = 200
REF_EXEC_NUM = 15
RLP_COMB_NUM = 10
REF_LOG_PURGE = NONE 

LinuxLinuxの場合

RLC_NOEMP_WARN = 1
EXT_FILE_PATH = /work/tmp/extfile
CONT_FILE_PATH = /dev/raw/raw7
EXT_WORK_PATH = /tmp/extwork
EXT_WORK_SIZE = 100
EXT_WORK_MEM = 200
REF_EXEC_NUM = 15
RLP_COMB_NUM = 10
REF_LOG_PURGE = NONE