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Symfoware Server V10.1.0 RDB運用ガイド

11.8 起動時のデータベーススペースのアクセス禁止状態からのリカバリ方法

ディスク装置の電源が未投入状態でSymfoware/RDBを起動した場合、“qdg12079e”のシステムメッセージが出力され、当該データベーススペースがアクセス禁止状態になります。また、データベーススペースが割り付けられているローデバイスの容量や属性が変更されている状態でSymfoware/RDBを起動した場合、“qdg12353e”、“qdg12354e”または“qdg12355e”のシステムメッセージが出力され、当該データベーススペースがアクセス禁止状態になります。

ディスク装置の電源が未投入状態の場合のリカバリ方法は、ディスク装置の電源を投入したときに、システム上で当該ディスク装置が参照可能となるか、参照可能とならないかによってリカバリ操作の手順が異なります。ディスク装置が参照可能とならない場合には、システムの再起動の処理が必要です。

以下に、ディスク装置の電源が未投入の状態またはデータベーススペースが割り付けられているローデバイスの容量や属性が変更されている状態でSymfoware/RDBを起動した場合のリカバリ方法について説明します。

なお、データベーススペースをネットワークファイルに割り付けている場合は、fmthardコマンドの操作は不要です。データベーススペースをPRIMECLUSTER GDSボリュームなどのディスク管理製品のボリュームに割り付けている場合は、ディスク管理製品のマニュアルに従ってリカバリ操作を実施してください。また、ネットワークファイルを配置したディスク装置上のデータベーススペース、および、PRIMECLUSTER GDSボリュームなどのディスク管理製品のボリューム上のデータベーススペースで、上記のメッセージが出力されてアクセス禁止となった場合、出力されたすべてのデータベーススペースに対して、rdbexspcコマンドで接続処理を行う必要があります。

$ rdbexspc -mattach pmt -p 在庫管理DB.DBSP_1 
リカバリ操作の手順

(1) Symfoware/RDBを起動します。                         ――― rdbstartコマンド 

              ★ 障害発生 

(2) 対象データベーススペースがハードウェア障害が        ――― rdbinfコマンド 
  原因でアクセス禁止の状態であるかを確認します。               (pオプション) 
(3) ディスク装置の電源が未投入であるかを確認します。 
        未投入    → (4)へ 
        投入済    → “第5章 媒体障害からのリカバリ”を参照し、データベースをリカバリして
                      ください。 
                     (データベーススペースを割り付けたデバイスが、削除されている
                       可能性があります) 
(4) 対象データベーススペースが格納されたディスク装置の電源 を投入し、システム上
  から当該ディスク装置が参照可能であるかを確認します。 
        参照可能      → (6)へ 
        参照不可能    → (5)へ 
(5) Symfoware/RDBおよびシステムを再起動します。    → (7)へ 
(6) 対象データベーススペースをSymfoware/RDBに接続       ――― rdbexspcコマンド
  します。                                                     (mattach pmtオプション)
(7) 対象データベーススペースがリカバリされたことを確認  ――― rdbinfコマンド
  します。                                                     (pオプション)
(8) 目的業務を実行します。 
リカバリ操作例

以下の例は、ディスク装置の電源が未投入の状態でSymfoware/RDBを起動した場合を想定しています。

ディスク装置の電源が未投入 

$ rdbstart 

rdb: INFO: qdg02600i: RDBIIの起動を開始します (システム名=rdbsys1) 
rdb: INFO: qdg02602i: 起動ステージ0完了 (システム名=rdbsys1) 
rdb: ERROR: qdg12079e: データベーススペース'在庫管理DB.DBSP_1'のデバイスが削除
     されています デバイス名='/dev/sfdsk/class0001/rdsk/volume0001' 
     (システム名=rdbsys1) 
rdb: ERROR: qdg02469e: データベーススペース'在庫管理DB.DBSP_1'をアクセス禁止状態
     にしました (システム名=rdbsys1) 
rdb: INFO: qdg02602i: 起動ステージ1完了 (システム名=rdbsys1) 
rdb: INFO: qdg02602i: 起動ステージ2完了 (システム名=rdbsys1) 
rdb: INFO: qdg02602i: 起動ステージ3完了 (システム名=rdbsys1) 
rdb: INFO: qdg02601i: RDBIIの起動が完了しました (システム名=rdbsys1) 

$ rdbinf -p 在庫管理DB.DBSP_1 -a 

  RDBII rdbinf DATE:2007/04/14 TIME:11/45/21 
        Directory : /home/rdbdir/DIR_FILE1 
        Database  : 在庫管理DB 
        DBspace   : DBSP_1 
                    Cond  State    Cause  Used  Free  Size 
                    NON   INH/DBS  HER    100%    0%  1048576 

        DSI       : 在庫表DSI 

        TYPE        Cond  State    Cause  Size 
        DATA        NON   ---/---  ---    1048576 

  オペレータ操作 … データベーススペース'在庫管理DB.DBSP_1'を格納している
                    ディスク装置の電源を確認する。 

  オペレータ操作 … ディスク装置の電源を投入し、システム上から当該ディスクが
                    参照可能であるかを確認する。 

$ rdbexspc -mattach pmt -p 在庫管理DB.DBSP_1


$ rdbinf -p 在庫管理DB.DBSP_1 -a 

  RDBII rdbinf DATE:2007/04/14 TIME:11/45/21 
        Directory : /home/rdbdir/DIR_FILE1 
        Database  : 在庫管理DB 
        DBspace   : DBSP_1 
                    Cond  State    Cause  Used  Free  Size 
                    NON   ---/---  ---    100%    0%  1048576 

        DSI       : 在庫表DSI

        TYPE        Cond  State    Cause  Size 
        DATA        NON   ---/---  ---    1048576 

目的業務の実行