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Interstage Application Server アプリケーション作成ガイド(CORBAサービス編)

5.4.2 ORB(Object Request Broker)の指定

  アプリケーション(またはアプレット)を起動するための環境設定として、使用するORBを選択します。
  CORBA規約では、システム上に存在する複数のORB(Object Request Broker)から、使用するORBを選択する方法が規約化されています。

  ここでは、この仕様に基づいて、使用するORBとしてCORBAサービス(ObjectDirector)を指定する方法について説明します(クライアント/サーバ共通)。



  ORBは、必ず指定してください。なお、Portable-ORBのアプレット運用を行う場合には、プロパティ名“org.omg.CORBA.ORBSingletonClass”を指定しないでください。


ORBの指定方法の種類

  ORBの指定方法として以下の方法があります。以下のいずれかの方法で、使用するORBを指定してください。

  どちらの方法も、Java実行環境の「プロパティ情報」として以下の値を設定することで、CORBAサービスのORBを指定します。


プロパティ名

設定値(ObjectDirectorを使用)

org.omg.CORBA.ORBClass

com.fujitsu.ObjectDirector.CORBA.ORB

org.omg.CORBA.ORBSingletonClass

com.fujitsu.ObjectDirector.CORBA.SingletonORB


  それぞれの指定方法について、以下に説明します。


(1)アプリケーション起動時に指定する方法

  Javaアプリケーション実行時に、javaコマンドのパラメタとしてプロパティ情報を設定します。以下のように-Dオプションに続けて必要な情報を記述します。バッチファイルおよびシェルスクリプトを使用してアプリケーションを起動する場合は、これらのファイル内に以下を指定してください。


【例:プロパティ情報の指定】

  java -Dorg.omg.CORBA.ORBClass=com.fujitsu.ObjectDirector.CORBA.ORB
       -Dorg.omg.CORBA.ORBSingletonClass=com.fujitsu.ObjectDirector.CORBA.SingletonORB
       <アプリケーションのクラス名>

注1) -Dの直後には、空白文字は入れません。


(2)環境設定ファイルを用意する方法

  「プロパティ情報」を記述したテキストファイル(ファイル名:orb.properties)を作成し、<プロパティ名java-homeに設定されているディレクトリ>\libに格納します。
  インストールされているパッケージおよび使用するJDK/JREにより以下に格納します。
  Javaアプレットの場合は、実行するマシン環境で設定してください。


【Interstage Studioクライアント運用パッケージ V9.0/V9.1/V9.2の場合】

JRE6系使用時(注):
<Java実行環境のインストールパス>\jre6\lib
JRE5系使用時:
<Java実行環境のインストールパス>\jre5\lib
JRE1.4系使用時:
<Java実行環境のインストールパス>\jre14\lib

注)Interstage Studioクライアント運用パッケージ V9.2の場合のみ


【Interstage Apworksクライアント運用パッケージ V6.0以降の場合】

JRE1.4系使用時:
<Java実行環境のインストールパス>\jre14\lib
JRE1.3系使用時:
<Java実行環境のインストールパス>\jre13\lib
JRE1.2系使用時:
<Java実行環境のインストールパス>\jre12\lib
JDK1.4系使用時:
<Java実行環境のインストールパス>\jdk14\jre\lib
JDK1.3系使用時:
<Java実行環境のインストールパス>\jdk13\jre\lib
JDK1.2系使用時:
<Java実行環境のインストールパス>\jdk12\jre\lib

【サーバパッケージ内の“JDK/JRE”の場合】

JRE6.0系使用時:
C:\Interstage\jre6\lib
JRE5.0系使用時:
C:\Interstage\jre5\lib
JRE1.4系使用時:
C:\Interstage\jre14\lib
JDK6.0系使用時:
C:\Interstage\jdk6\jre\lib
JDK5.0系使用時:
C:\Interstage\jdk5\jre\lib
JDK1.4系使用時:
C:\Interstage\jdk14\jre\lib

【クライアントパッケージ内の“JRE JBKプラグイン”の場合】

JRE6.0系使用時:
C:\Interstage\JBKDI\jre6\lib
JRE5.0系使用時:
C:\Interstage\JBKDI\jre5\lib
JRE1.4系使用時:
C:\Interstage\JBKDI\jre14\lib


【INTERSTAGE APWORKSクライアント運用パッケージ V3.0/V4.0、Interstage Apworksクライアント運用パッケージ V5.0の場合】

JRE1.4系使用時:
<Java実行環境のインストールパス>\jbk4\jre\lib
JRE1.3系使用時:
<Java実行環境のインストールパス>\jbk3\jre\lib
JRE1.2系使用時:
<Java実行環境のインストールパス>\jbk2\jre\lib
JDK1.4系使用時:
<Java実行環境のインストールパス>\jbk4\jdk\jre\lib
JDK1.3系使用時:
<Java実行環境のインストールパス>\jbk3\jdk\jre\lib
JDK1.2系使用時:
<Java実行環境のインストールパス>\jbk2\jdk\jre\lib

JRE6.0系使用時:
<Java実行環境のインストールパス>/jre6/lib
JRE5.0系使用時:
<Java実行環境のインストールパス>/jre5/lib
JRE1.4系使用時:
<Java実行環境のインストールパス>/jre14/lib
JRE1.3系使用時:
<Java実行環境のインストールパス>/jre13/lib
JRE1.2系使用時:
<Java実行環境のインストールパス>/jre12e/lib(注)
JDK6.0系使用時:
<Java実行環境のインストールパス>/jdk6/jre/lib
JDK5.0系使用時:
<Java実行環境のインストールパス>/jdk5/jre/lib
JDK1.4系使用時:
<Java実行環境のインストールパス>/jdk14/jre/lib
JDK1.3系使用時:
<Java実行環境のインストールパス>/jdk13/jre/lib
JDK1.2系使用時:
<Java実行環境のインストールパス>/jdk12e/jre/lib(注)

注)JRE/JDK1.2系で拡張モードを指定してインストールした場合のディレクトリです。



JRE6.0系使用時:
<Java実行環境のインストールパス>/jre6/lib
JRE5.0系使用時:
<Java実行環境のインストールパス>/jre5/lib
JRE1.4系使用時:
<Java実行環境のインストールパス>/jre14/lib
JDK6.0系使用時:
<Java実行環境のインストールパス>/jdk6/jre/lib
JDK5.0系使用時:
<Java実行環境のインストールパス>/jdk5/jre/lib 
JDK1.4系使用時:
<Java実行環境のインストールパス>/jdk14/jre/lib

【ファイルorb.propertiesの内容】

org.omg.CORBA.ORBClass=com.fujitsu.ObjectDirector.CORBA.ORB
org.omg.CORBA.ORBSingletonClass=com.fujitsu.ObjectDirector.CORBA.SingletonORB

【Portable-ORBアプレット運用時のファイルorb.propertiesの内容】

org.omg.CORBA.ORBClass=com.fujitsu.ObjectDirector.CORBA.ORB