変換前後のデータに対してデータ構造とフォーマットの設計が完了したら、データ変換定義シートを作成し、データ変換処理の設計を行います。
データ変換処理の設計は、あらかじめ設計したデータ構造定義を読み込んで行うため、データ構造定義シートを利用して変換前と、変換後のデータに対するデータ構造の設計を完了しておく必要があります。
Excelアドインメニュー「Integratorデザインシート」の[定義の新規作成]-[処理プロセス]-[データ変換定義]を選択し、データ変換定義シートを作成します。
データ構造の作成
変換前のデータ(変換処理の入力となるデータ)と変換後のデータ(変換処理の出力となるデータ)に対して、それぞれデータ構造を作成します。変換前のデータが2つ以上の場合は、以下の手順でデータ構造を追加します。
データ変換定義シートの任意のセルを選択し、右クリックメニューから[データ構造追加]を選択します。
変換前データにデータ構造が1つ追加されます。
1、2の操作を繰り返し、入力データ数分のデータ構造を追加します。
データ構造定義の読込み
作成した入力データに対し、あらかじめ作成したデータ構造定義を、以下の手順で読み込みます。
[データ構造ID]に、読み込むデータ構造定義シートの「データ構造ID」を指定します。
入力フィールドを選択し、右クリックメニューの[データ構造読込み]を選択します。
指定した[データ構造ID]に該当するデータ構造定義シートが、データ変換定義シートと同じExcelブック上にある場合は、データ構造定義シートの内容から、以下を読み込んで表示します。
「項目名」
「データ型」
「全体桁」
「小数桁」
指定した「データ構造定義ID」に該当するデータ構造定義シートが、データ変換定義シートと同じExcelブック上にない場合は、以下のメッセージが表示されます。
指定したデータ構造定義がアクティブブック内に存在しません。サーバから取得しますか? |
[OK]ボタンをクリックすると、Information Integratorサーバに登録したデータ構造定義を読み込むことができます。
(サーバへ接続していない場合は、[接続]ダイアログが表示されるので、Information Integratorサーバへ接続してください)
注意
データ構造を読み込んだフィールドに対して編集操作できません。データ構造を変更する場合は、データ構造定義シートを修正し、Information Integratorサーバに登録した後に、再度データ構造を読み込んでください。
データ構造を再び読み込むと、項目の対応付け(マッピング情報)が削除されるので、再度設定してください。
変換前のデータ、変換後のデータそれぞれに対してフォーマットを定義します。「フォーマットID」に、あらかじめ設計したフォーマット定義シートの「フォーマットID」を指定します。
変換前のデータと変換後のデータに対して、各項目の対応付け(マッピング)を行います。
データ構造を読み込むと、変換前、変換後データの各項目に対して自動で項番が設定されます。
変換後データの設定エリアの「項番(from)」に変換前データの項番を入力し、「項番(from)」と「項番(to)」を並べて設定することにより、変換前後の項目の対応付けを定義します。
以下の対応付けを行う場合の、変換後データの「項番(from)」の入力例を示します。
変換前データの1番目から4番目のデータを、同順で変換後データの1番目から4番目に出力
変換前データの5番目から8番目のデータを、逆順で変換後データの5番目から8番目に出力
各項目に対して演算式を指定します。
編集対象の項目の演算式フィールドに、演算種別、引数を指定します。
【設定例】
粗利益 :小数点以下1桁で切り捨てます。
店舗コード:データの左側の、連続する文字「0」を取り除きます
店舗名 :半角文字を全角文字に変換します。
[変換前のデータの設定]
演算式に利用する項目には、ラベル(@n : nは1から1000までの昇順の数字)を指定し、演算式の引数にラベルを指定します。また、復帰情報番号(\n:nは1から1000までの昇順の数字)を指定することで、入力データを編集せずに、演算結果を出力データに指定することができます。
【設定例】
売上高と個数のデータに対する四則演算を行います。
売上高のデータに対する編集はせずに、四則演算を行い、結果を出力します。
[変換前のデータの設定]
変換後の出力データの項目の「項目(from)」に演算結果変数「\1」を指定します。
【設定例】
四則演算の結果を、変換後データの4番目の項目「単価」として出力します。
[変換後データの設定]
項目に対して複数の演算を行う場合には、演算式の入力フィールドで、右クリックメニューから[演算式追加]を選択して、演算式の入力フィールドを追加します。
演算結果変数を利用することで、入力データに対して複数の演算結果を出力することが可能です。
【設定例】
仕入先コードの1~3文字と、4~6文字を、それぞれ別項目に出力します。
[変換前データの設定]
[変換後データの設定]
以下の手順で、結合指定のフィールドに、結合型、結合キー、結合条件をそれぞれ指定します。
「結合型」に、結合処理の種類を指定します。
結合処理の種類が「UNION ALL」以外の場合は、結合指定行を追加します。
シート上の任意のセルを選択し、右クリックメニューから[結合指定行追加]を選択します。
追加された結合指定行に対して、結合キー、結合条件を指定します。
INNER JOIN/OUTER JOINの場合
結合する2つの入力データに対して、それぞれ結合キーを指定します。
複数の結合を行う場合は、結合指定行をさらに追加して指定します。
【設定例】
以下の結合を行う例を示します。
1番目の入力データの2番目の項目と、2番目の入力データの3番目の項目を結合、かつ
1番目の入力データの3番目の項目と、3番目の入力データの5番目の項目を結合
UNIONの場合
重複行を判定する際に対象とする項目を「結合キー」に指定します。
結合キーには、1番目の入力データ(indata1)の項目を指定してください。(例:1-1,1-2)
結合キーは、最大8個まで指定できます。ただし、入力データの項目数が8個以下の場合は、項目数-1個まで指定できます。
UNION ALLの場合
結合キーや結合条件の指定は不要のため、結合指定行は指定しません。
変換後のデータとして出力する項目に対して、ソートキーとなる項目を指定します。
ソートの種別(昇順/降順)と、ソートキーの優先順位を組み合わせて設定します。
【設定例】
以下の例は、変換後のデータに対して、「1:店舗名を昇順」、「2:機種名を降順」、「3:配送先を昇順」の優先順位で並べ替えて出力する指定です。
変換後のデータとして出力項目に対して、集計対象とする項目および、集計時にグルーピングする項目を指定します。グルーピングした項目単位で合計を「出力する/しない」を指定できます。
【設定例】
以下の例は、変換後データを、店舗名および機種名でグルーピングを行い、売上高の店舗名ごとの小計、および全体合計を出力する指定です。
データ変換処理に関する詳細設定について説明します。
データ変換処理実行時の詳細な動作オプションとして、以下のような設定ができます。
【詳細設定の例】
変換処理エラー時の動作(処理継続、処理中断)
文字コード変換エラー時の代替文字
変換動作定義の設定フィールドにパラメタを入力して設定します。
データ変換定義シートの新規作成時の初期状態では、変換動作定義の設定フィールドは表示されません。
変換動作定義の設定フィールドを表示するには、データ変換定義シートの[変換動作表示]ボタンを選択します。再度非表示にするには、[変換動作表示]ボタンを選択します。