本章では、デザインシートを利用したデータ変換処理の設計手順を説明します。
デザインシートを利用して設計する変換処理には、以下の2種類があります。
データ変換処理の設計
1つ、または複数の入力データに対して、項目編集やレコード編集を行い、1つのデータに変換する処理を設計します。データ変換定義シートを利用して設計を行います。
データ変換処理の設計は、以下の手順で行います。
変換前後のデータ構造およびフォーマットの設計
変換前と変換後のそれぞれのデータ構造やフォーマットを設計することにより変換処理を設計します。
データ構造やフォーマットは、それぞれデータ構造定義シート、フォーマット定義シートで設計を行い、データ変換定義シートで各定義IDを指定することで設計を行います。
変換前後のデータ構造やフォーマットの差異に対して、Information Integratorが必要な変換処理を行います。例えば、変換前のフォーマット定義シートの「文字コード」に「SJMS」、変換後のフォーマット定義シートの「文字コード」に「UTF8」と定義することによって、Shift-JISからUTF8への変換処理を設計できます。
項目編集、レコード編集処理の設計
演算式、結合、ソート、または集計などの変換処理を、データ変換定義シートの各フィールドにパラメタ入力することで設計します。1つのデータ変換定義シート上で、複数のデータ変換処理を組み合わせて定義することができます。
データ振分け処理
1つのデータをレコード条件によって複数のデータに分割する処理、同じデータを複数のシステムに配付する処理を設計します。データ振分け定義シートを利用して設計を行います。
ポイント
データ変換の処理順序について
ファイル全体のフォーマットに影響するフォーマット変換、文字コード変換は、データ変換の最初に実行します。その次に、項目編集、レコード編集の処理を実行します。集計、ソートはデータ変換の最後に実行します。
一度にすべての変換処理が定義できない場合や、複数の収集データをそれぞれ別の変換処理をした後に、1つのデータに変換する場合などは、データ変換定義シートを複数作成します(複数の変換処理を行う)。
処理プロセスの処理手順設計時に、作成した複数の変換ファンクションの処理順序を決めます。
ポイント
複数のデータ変換定義シートが必要な変換のパターン
以下のような変換処理を設計する場合は、複数のデータ変換定義シートが必要になります。
ソートや集計の後に項目編集、連結、振分けを実行する場合